大臣談話・大臣記者会見要旨

ACCP第3回全体会合における山口環境大臣のビデオメッセージ

 出席者の皆様、こんにちは。日本国環境大臣の山口壯です。本日、「アフリカのきれいな街プラットフォーム(ACCP)第3回全体会合」に参加いただいた皆様、心から歓迎します。今回の共催についてチュニジア共和国、チュニス市、JICA、横浜市、UNEP、そしてUN-HABITATにも感謝申し上げます。
 
 2017年、我が国を含むアフリカ24か国と国際機関によりACCPを設立しました。また、2019年に日本の横浜市で開催した第2回全体会合において、ACCPの活動の方向性を示す「ACCP横浜行動指針」が採択されました。我々はこの道しるべの下、適正な廃棄物管理に関する知見と経験の共有や、モデルプロジェクトの実施等に取り組んできました。現在、42ヶ国、108都市のメンバーと、4つのアソシエートメンバーを擁するプラットフォームに成長しており、アフリカに幅広く、着実に根付いてきていることを心より嬉しく思います。
 
 一方で、2019年の第2回全体会合以降、我々を取り巻く環境は大きく変わりました。2020年以降、アフリカ含む世界においてCOVID-19が猛威を振るい、公衆衛生の重要性は一層際立ちました。また、グラスゴー気候合意の採択及びパリ・ルールブックの完成という非常に大きな成果を得ました。地球規模での脱炭素への移行の一環として、100ヶ国以上により「グローバル・メタン・プレッジ」が昨年採択されており、世界のメタン排出量を2030年までに2020年比で30%削減することとなりました。プラスチックの資源循環を含むサーキュラーエコノミーも世界の潮流となっています。
 
 アフリカの管理されていない廃棄物分野から排出されるメタンは、世界の20%を占めるといわれています。適正な廃棄物処理の実践は、公衆衛生の改善やメタンの排出削減に大きく寄与します。ACCPの活動の拡大と浸透は、アフリカ、そして世界にインパクトを与えることを認識し、今回の第3回全体会合を有意義な会合にしていただければと思います。
 
 会合の最終日には、5日間の議論を取りまとめた成果文書として、「ACCPチュニス行動指針」の採択を目指しています。このハイレベルのコミットメントを踏まえ、アフリカでの適正な廃棄物管理を促す力強い道しるべとし、TICAD8にもインプットしていきます。
 
 日本国環境省は、これからもACCPの活動をしっかりと支えてまいります。アフリカの皆様とともに、我々の共有財産であるACCPを、より一層強化していきたいと思っています。ありがとうございました。
 
 
令和4年7月25日
(日本語仮訳)