大臣談話・大臣記者会見要旨

山口大臣閣議後記者会見録 (令和4年7月19日(火) 11:01~11:08  於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 おはようございます。今日、私から発言させていただくのは1点です。第3回のパリ協定とSDGsのシナジー強化に関する国際会議の開催についてです。
 明日、7月20日から2日間、環境省がホストして、国連経済社会局と気候変動枠組条約事務局が共催する「第3回パリ協定とSDGsのシナジー強化に関する国際会議」を東京・青山の国連大学において開催します。オンライン方式も併用します。この会議の目的はパリ協定の1.5度目標とSDGsの同時達成に向けて、効果的な取組事例を紹介して、行動の加速化につなげることにあります。特に、我が国の脱炭素先行地域の取組などを世界へ発信し、我が国が脱炭素の実現に向けて、実効ある取組を進めていることを示すことによって、COP27や来年日本が議長国となるG7、そして来年秋の国連SDGsサミットにもつなげていきたいと考えています。私も初日の開会セレモニーと、ハイレベル・セグメントに出席し、脱炭素先行地域やJCM等の日本の取組を共有させていただく予定です。詳細は事務方にお問合せください。以上です。
 

2.質疑応答

(記者)幹事社の時事通信の真島です。今、御発言いただいた国際会議に関連して改めてお伺いしたいんですけども、大臣自ら出席されるとのことですが、会議に期待すること、どんなことがあるのか改めて御説明お願いします。
(大臣)青山の国連大学で開催されるということもあるんですけれども、意義的には非常に大きいものがあると思います。それは、このパリ協定でもって、気候変動にどう対応するかという脱炭素、それからSDGs、要するに今までの資本主義だと自分さえよければとか、もうかりさえすればとか、今さえよければとか、そういうことで気候変動問題というのが解決できていないわけですよね。この市場の資本主義というものの1つの盲点みたいな、何でも市場に任せていれば解決できるだろうと思っていたら、こういう気候変動問題というのは、解決できていないと。そういうところから格差もできてきていると。SDGsというのはSustainable Development Goalsだから、資本主義がサスティナブルな、あるいは経済がサスティナブルな状態にあろうと思ったら、やっぱり格差があるのはつらいし、それから、いろいろな意味で気候変動的な問題が解決できなければ、資本主義あるいは経済自身が成り立たない。2つ、同じようなこと言っていると思うんです。気候変動対策とSDGsというのは、車の両輪以上にもっと密接に関連していると思いますから、そういう意味で、日本の具体的な取組、特に、脱炭素先行地域をはじめとした最近の取組ですね、この半年でいろんなツールが整ってきたわけです。地域脱炭素移行・再エネ推進交付金を利用した、脱炭素先行地域に、具体的に26地域を先日選定させてもらったし、この26日から1か月間また第2弾を募集させていただくわけですけれども、そういう脱炭素先行地域というのは具体的に行われていると。それから、この秋には脱炭素化支援機構も発足させていただくと、今、人事について相談中です。それから、それを土台とするように私は意識していますけれども、先般のクリーンエネルギー戦略に関する有識者懇談会で、総理のほうから10年間150兆という数字も言及しながら、脱炭素先行地域、要するにGX経済移行債ですね。その20兆円という発言もありました。色んな意味で道具立てが整ってきているわけですよね。ですから、経済の強靭化と脱炭素を両立させるのみならず、そのことによって、今までの資本主義では取り残されてきた問題、格差とか、あるいは気候変動とか、そういうことに対して新しい資本主義でもって取り組んでいこうじゃないかと。そういう大きな流れがあると思うんです。しかもそれを半年の間に物すごい道具立ても整えてきていると思うんです。ですから、その辺の取組を共有させていただくことによって、世界全体、環境問題に国境なしという言い方もしていますけれども、やっぱり世界全体がこの課題を解決することによって、平和をつくっていく土台となるだろうし、繁栄をつくっていく土台にもなるだろうしという大きな意味合いがあると思っています。
 
(記者)毎日新聞の岡田です。沖縄の久米島周辺で、アオウミガメの刺し傷の痕がある死骸が30匹以上見つかったというニュースがありますけれども、これは、アオウミガメが近年急増して、食害が増えているという背景があるという中で、環境省は保護ハンドブックを作って、保護を推進してきた立場ですけれども、今のこの急増の情勢というのをどういうふうに見られていますでしょうか。
(大臣)ちょっとよく調べてみないと分からない面もありますけれども、若干、刺し傷ということを聞いただけで、みんなテレビを見ておられた方は「えー、うそ」という反応だったと思うんです。ですから、その背景に、被害を被らせたかどうか、その辺もちょっとよく調べさせてください。でも、やっぱりアオウミガメさんたち、刺し傷でもってやられているというのを見たら、誰でも「それはちょっとよくないんじゃないの」という気持ちは持たれると思うんです。ですから、その辺のバランスということではないけれども、ちょっとよく状況を把握させてください。
 
会見動画は以下にございます。
https://www.youtube.com/watch?v=IJmRY8jJDps&list=PL9Gx55DGS7x6h45ZmYE2D4y06yLCRW9kk 
(以上)