大臣談話・大臣記者会見要旨

原田大臣記者会見録(平成31年4月2日(火) 8:45 ~ 8:54  於:衆議院分館1階ロビー)

1.発言要旨

 私から3点ほど御報告いたします。まず、「2017年度における地球温暖化対策計画の進捗状況について」御報告します。今般、地球温暖化対策推進本部において、「2017年度における地球温暖化対策計画の進捗状況について」取りまとめを行いました。まず、温室効果ガスの総排出量については、これまでも御報告していますように、4年連続で減少したところであります。計画に掲げられた対策・施策の進捗状況等については、110件の対策・施策のうち約7割が目標達成に向けて見込み以上に進捗する一方、見込みを下回る対策・施策もありますので、それについては充実強化や新規の対策・施策を検討することが重要であると考えております。本年度は計画策定から3年が経過することから、本点検の結果、さらに、先般公表した「電力分野の低炭素化に向けた3つのアクション」や今次国会に提出しておりますフロン排出抑制法の改正等を踏まえて、計画の見直しに関する検討をしっかりと行ってまいりたいと考えております。
 次でありますけれども、本日の夕方に第5回の「パリ協定長期成長戦略懇談会」が開催されます。昨年6月の総理指示に基づくこの懇談会においては、これまで4回の会合を開催し、北岡座長の下で提言の取りまとめ作業が進められてきました。今回の会合において、提言の取りまとめが行われる見込みでございます。これまでの懇談会では、私から、脱炭素で持続可能な社会への明確なビジョンが重要であること、「地域循環共生圏」を具現化していく必要があること等を発言しております。こうした内容も含め、提言が取りまとめられるものと考えております。本年は我が国がG20議長国を務めます。懇談会の提言を踏まえまして、関係省庁とも連携し、長期戦略の策定作業を加速していきたいと考えているところであります。
 3点目でありますけれども、常磐自動車道の大熊インターチェンジが3月31日に開通し、開所式に菅家政務官が出席したところであります。これにより、除去土壌等の中間貯蔵施設への輸送がより効率化し、安全性の向上も期待されると考えております。また、福島県二本松市に設置する安達地方仮設焼却施設の起工式を明日開催し、同じく菅家政務官が出席する予定であります。三保二本松市長を訪問し、御挨拶させていただく予定にしております。この施設が稼働すれば、安達地方に保管されている放射性物質に汚染された農林業系廃棄物及び可燃性除染廃棄物の処理が一層進むというふうに考えております。引き続き、福島の復興・再生に向けて取り組みたいと思っているところであります。

2.質疑応答

(記者)TBSの梶川と申します。パリ協定の長期成長戦略、今日、提言まとまるということですけれども、G20に向けて期待されることを改めて教えていただけますでしょうか。
(大臣)いよいよG20も、4月になりましたので、もう間もなくということであります。それに向けて私ども急ぎたいと思っております。懇談会においては、これまで4回の会合を開催し、北岡座長の下で提言の取りまとめが進められてきたところであります。委員の皆様には、精力的な御議論をいただいてきており、誠に感謝をしているところであります。パリ協定の下での脱炭素社会の構築に向け、「環境と成長の好循環」につながるビジョンづくりや取組の方向性が盛り込まれた提言が取りまとめられることを期待しております。いうまでもありません、本年は我が国がG20の議長国を務めます。懇談会の提言を踏まえて、関係省庁とも連携し、長期戦略の策定作業を加速化していきたいと考えております。

(記者)共同通信の清水でございます。昨日、「令和」という新元号が発表されて、1日たちました。改めてなのですが、国書を典拠とした「令和」が選ばれたことについて、御感想を伺いたいのですけれども。
(大臣)素晴らしい、新しい元号になるなということで、本当に、感激したところであります。出典も、万葉集、日本の文献、国書が始めて選ばれたということであります。その内容も、気高い、また将来の日本を間違いなく約束してくれるような、そういう言葉ではないかと思っておりますし、併せて、昨日の安倍総理のお話にも、文化を育み、自然の美しさを愛でることができる平和な日々と、こういう言葉で説明されましたけれども、私ども環境行政にとっても、非常に勇気を与えられる、そんな内容が入っているものと、そう思っているところであります。いずれにいたしましても、私ども、新しい時代にこれからしっかり生きていかなければいけないところであります。もう一つだけ、あえて言いますと、この万葉集の梅花の宴というのは、太宰府の場所で歌われた歌というふうに解説をされております。太宰府出身の私にとっても、個人的にも非常に勇気を与えられる、また、ありがたい元号だと思っております。ますます新しい時代に向けて努力しなければいけないと思っております。
(記者)もう1点だけ。こちらも改めてなのですけれども、5月1日の新元号の施行に向けて、御自身の担務、どのような姿勢で取り組んでいくか、お考えを伺わせてください。
(大臣)当然のことながら、新しい時代に私ども環境政策はより重要になると。そのためにも、私も行政を責任持ってやっておりますから、それぞれ隅々まで、新しい時代に向けての取組を、やはりしっかり進めていかなければいけないなと。ちょうどあとひと月ありますから、そういう思いで、さらにまた努力をしていきたいと思っております。特にG20というのは、新しい年号になればすぐですから、当然のことながらこれに取り組みたいと思っております。

(以上)