原田大臣記者会見録(平成31年3月15日(金) 8:54 ~ 9:13  於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 まず、冒頭でありますけれども、鳥インフルエンザのことです。既に御報告していると思いますけれども、3月8日に鳥インフルエンザの情報が出まして、国民の皆さんに御心配いただいたわけでありますけれども、3月13日の確定検査によって、陰性だったということでございましたので、同日、設定していた野鳥監視重点区域を解除したと、こういうことでございます。既に報告しておりますけれども、このこともまたお伝えしたいと思います。
 その上で、昨日から、ケニア・ナイロビにおきまして、国連環境総会(UNEA4)の閣僚級会合が開催されております。現地へは、私の代理として、勝俣環境大臣政務官を派遣しており、昨日、政府代表ステートメントを通じて、我が国の海洋プラスチックごみ問題や循環経済、地域循環共生圏づくりに関する取組等について演説を行ったところであります。また、日本時間の本日深夜に予定されている最終セッションでは、閣僚宣言案及び各種の決議案の審議・採択が予定されております。非常に大事な国際会議、UNEA4でございますけれども、私からは、地球環境問題の解決に向けた将来のビジョンを示すような閣僚宣言及び決議が採択されるよう、出張者にはしっかりと指示をしたところでございます。今のところ、プラスチックの問題等々、積極的な議論が行われているというふうに速報で伺っておりますけれども、いずれにしても、今日の深夜に閣僚間で審議が行われる予定だということであります。内容等については、できるだけ早く、私のステートメントというような形で、皆様にお配りをしたいと思っておりますけれども、いずれにいたしましても、この環境政策、環境問題について、世界各地でいろいろな活動が行われている、私どもはそれに積極的に参加しているということを御理解いただきたいと思っているところでございます。

2.質疑応答

(記者)幹事社から1点だけお伺いします。昨日、経団連がパリ協定に基づく長期戦略に関する提言を発表しました。環境省としても進めている民主導のイノベーションを強調したりしている一方で、明示的なカーボンプライシングに対しては反対の意見を表明しています。この提言全体に関する受け止めをお願いします。
(大臣)速報でありますけれども、経団連さんが発表されたことについては承知をしているところであります。パリ協定に基づく長期戦略については、昨年6月に安倍総理からも、「ビジネス主導」で「環境と成長の好循環」を回転させる形へとパラダイム転換が求められている、ということを発言されたところです。今回の提言は、ビジネスの観点から長期戦略に向けた提言を積極的にいただいたものと受け止めております。このパリ協定長期成長戦略につきましては、懇談会の形で、中西経団連会長にも加わっていただき、議論を進めて、また積極的に参画していただいているところです。この経団連のお考えも、私どももしっかり踏まえた上で、環境省としては、懇談会、今、最終段階に来ているというふうにも伺っておりますし、いずれ近いうちには、御提言もまとめていただくということになっておりますので、そういうものを様々踏まえて、環境省として、また政府として、骨太な提言を骨太な政策に結びつけていきたいと考えているところであります。 

(記者)朝日新聞の川村です。今の関連でなのですけれども、長期戦略のお話が出たので伺いますが、今年に入ってから懇談会の方が開催されていないのですが、近いうちに提言いただけるというふうに大臣はおっしゃいますけれども、今、懇談会がしばらく開かれていない理由だったりとか、現状だったり、どういう状況なのか教えていただければと思います。
(大臣)開催については、そのとおりでございますけれども、昨年暮れに、大議論が行われたというふうに理解しております。現在は、これまでの議論を踏まえて、座長の下で提言案の取りまとめに向けた作業を進めていただいています。また、私ども各省も、いろいろそれに向けて、内々の議論を進めているところであります。いずれにいたしましても、我が国がG20で議長国を務めるということにもなっておりますし、懇談会の提言を踏まえつつ、関係省庁とも連携し、できるだけ早期に政策という形で発表していきたいと思っております。
(記者)もう1点。UNEAでもちょっと話題になっているプラスチックのごみ問題なのですけれども、今朝の一部報道で、実態把握のために環境省が東南アジアへの技術支援に乗り出すというような記事がありましたけれども、環境省の方では、今、マイクロプラスチック測定の調和、標準化やガイドラインづくりなどに取り組まれていると思うのですけど、現段階で東南アジアにどんな技術を支援していくお考えなのかということを教えてください。
(大臣)私どもは、G20の場で途上国を巻き込んだグローバルで実効性のある取組という方向で、様々な施策を推進をしようとしているところであります。東南アジアを含めたアジア近隣諸国等との連携を強化して、海洋プラスチックごみの全体的な削減に向けた取組を推進していきたいと考えているところでございます。具体的な対象国とか調査時期等々については、まだ決まってるわけではありませんけれども、海洋プラスチックごみの主な排出国とされる東南アジア地域における流出実態の把握に貢献していくし、また、その防止等々についての協力を、きめ細かく行っていきたいと思っているところであります。環境省において、東南アジア地域を対象に、海洋プラスチックごみ量の把握のための調査方法の技術支援等を行う事業を来年度から行うことを計画しておりまして、来年度予算成立後、速やかに事業を開始したいと考えております。

(記者)朝日新聞のスギモトと申します。今の御発言のところでもう一つ確認させていただきたいのですけれども、東南アジアの技術支援ということですけども、例えば九州大学の磯辺先生などは研修生を受け入れて、一緒に調査をさせて、そういった技術についても伝えたりしているのですけれども、それにプラスアルファで政策としてどういったことができるということなのでしょうか。
(事務方)事務方からつけ加えさせていただきます。今、お話のありました九州大学の磯辺先生を始め、マイクロプラスチックの海域での調査について、日本の持っている技術を東南アジアにしっかり支援を連携をさせていただいて、まず東南アジアにどのぐらいのマイクロプラスチックとか、流出しているかというところを調査をしたいという各国の希望がありますので、そこに日本として貢献をしていくということで、またそれを踏まえて、各国がどういう政策に結びつけていけるか、対策をとれるかというところの、まずその足がかりとして日本がしっかり貢献をしていきたいということで、来年度、予算を要求させていただいて、この事業を進めていきたいというふうに考えております。
(事務方)引き続き事務方でございます。今回、並行いたしまして、ASEANの方に知識拠点、ナレッジハブというものを設立するという支援を今、予算要求させていただいているところでございます。こういった枠組みを使いまして、今、御説明いたしましたような技術的なノウハウなどをASEAN諸国に伝えていくと、そういうことでASEAN諸国の政策形成を支援していくということで、外務省さんとも緊密に連携しながら、そういうアジア各国の技術支援、技術移転、あとは人材育成、制度支援といったことを行っていく方向で今、検討を進めているところでございます。
(記者)追加で。要はアカデミアでやっていることと、政策でやっていることの違いってどういうふうに出すのですかというところが質問だったのですが。
(事務方)もちろん、大学等の研究機関でやっていただいているところとの協力というのもありますし、政府機関もその中に一緒に入って、学術的な部分と連携してやっていくというところは環境省としても進めていきたいというふうに思っております。

(記者)TBSの梶川です。昨日、一部の新聞で、ペットの多頭飼いとか、ペットの近隣トラブルみたいなことの防止のために、自治体にガイドラインをという記事が出ておりました。環境省としてどういう対策をされていくのかというのを、スケジュール感も含めて教えていただけますか。
(事務方)本日、ちょうどそれに向けた検討会を開催することとしており、そこで多頭飼育というものの原因の一つに、精神疾患とか、そういったことも関わっているというようなこともございますので、福祉部局などとも連携しながら、より視野を広げて政策として展開していくと、そのための検討を進めていきたいというふうに考えております。

(記者)環境新聞の小峰でございます。原田大臣、春はあけぼの、早朝の記者会見、おはようございます。桜前線も上昇中で、東京の桜の開花予想は22日です。4月に入れば総理主催の「桜を見る会」が、国の内外の庶民から愛されている東京は「新宿御苑」で開かれます。皇室ゆかりの新宿御苑を歴史的経緯ゆえ特別に所管する、原田大臣も同席のこととお慶び申し上げます。そこで質問ですが、ソメイヨシノの開花3日前の来週の火曜日、19日に入園料が大人200円から一挙に500円に、2.5倍も値上げされます。新宿御苑は地元の新宿、渋谷区の区民を始め、都民の憩いの場、そして東日本では訪日外国人トップの観光スポットです。外国人もディズニーランドだけに行くわけではありませんし、新宿御苑を訪れ、「ああ、こんな名園が200円、これが日本の『おもてなし』か、さすがロイヤル公園」と感動しているのではないでしょうか。最近、値上げ表明が国土交通省の国営公園や、一部地方自治体の有料公園と相次いでいますが、こうしたところと違って、新宿御苑は特別な、歴史的な経緯のある環境省所管の国民公園です。ちょっと長くなりますが、環境省はその前身の環境庁、厚生省の一部局のときから、公害による水俣病やイタイイタイ病、喘息患者、そして今、アスベストによる患者の皆さんからも、庶民の味方の、唯一と言ったら大げさかもしれませんけど、そういう官庁だ、そういう官庁であるべきだと見られてきた。庶民の信頼に基づいているのが環境省だと思います。そこで庶民派大臣とも言われている原田大臣が決めたものとは到底思えないのですよ。それも庶民、国民とともに歩まれてこられた平成天皇からの御代がわりのときです。庶民、国民の信頼は「蟻の一穴」から崩れるものです。「民、信なくんば立たず」ではないでしょうか。値上げ直前ですが、「白紙撤回」も含めて再検討されるお気持ちはありませんか。
(大臣)貴重な御意見だと思っております。その上で、御指摘のとおり、値上げも含めて新宿御苑を大改革しようということにしたところであります。実は今、200円から500円に上げることはそのとおりでありますけれども、逆に、今までの子ども料金も有料だったのを無料にする、さらにリピーター向けの年間パスポート料金を据え置く、さらにシルバーや学生の皆様に配慮して、500円を250円の半額割引にする、こういう料金設定をしたところであります。確かに、料金議論だけでは御指摘の部分もあるかと思いますけれども、私は、また私どもは、本当にこの新宿御苑というのが、その景観を含めて、いかに我々国民の素晴らしい資産であるかと、これはもうどなたも御理解いただけるものと思っております。あれだけの大自然が新宿のど真ん中にあってという意味では、他の全ての国立公園、国定公園、自然公園も然りでありますけど、いろいろなことを考えながら、今回、例えばその利用時間を大幅に広くするというようなこと、さらには、桜や菊の開花時期にはライトアップする、ユニバーサルデザイン等を推進する、こうして新宿御苑の魅力を圧倒的に向上させると。こういうことを目指した上で、今、料金の話を申し上げましたけれども、国民の皆さんに、都民の皆さんに満足していただけるのではないかと、少なくとも納得していただけるのではないかと、こう思っているところであります。その説明のプロセスで、例えば、当然ながら東京都新宿区長、新宿観光振興協会理事長、新宿区商店会連合会長、新宿区町会連合会長等々、一番身近な方々に御相談の上での結果でございます。もちろん、200円から500円というのは、国民の皆様にとっても、これは極めて重い判断ではありますけど、そういう意味では、むしろ従来以上に楽しんでいただきたい、その良さ、素晴らしさを理解していただきたい、そういうところに私どもの思いがあるところでありまして、是非また、そういう観点から、改めてこの新宿御苑も生まれ変わったなと思われるように、私どもも頑張りたいと思いますから、どうぞよろしくお願いします。

(以上)

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