原田大臣記者会見録(平成30年12月18日(火)12:04 ~ 12:24 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 今日は私の方から3点報告をしたいと思います。まず、昨日、既に簡単な御報告をさせていただきましたけれども、ポーランドでCOP24について参加をしたところであります。昨日、帰国しましたけれども、重要な成果として3点あるというふうに考えております。まず、COP24では、パリ協定の実施指針、これはルールブックといっておりますけれども、これが採択されました。パリ協定の精神にのっとり、二分論によることなく、全ての国に共通に適用される実施指針がまとめられたと評価しております。まとまるということが大切でございますので、お陰様で、特にポーランドの議長さん等の御努力で、最後は立派にまとまったということであります。また2点目に、各国とのバイ会談や政府代表ステートメントなどあらゆる場面において、日本として、衛星「いぶき2号」の打ち上げに成功したということ、4年連続で温室効果ガス排出量を削減しているという実績、「地域循環共生圏」の将来ビジョン等について発信をしてきたところであります。さらに、3点目として、海洋プラスチック問題についても、来年のG20に向けて、米国や中国を含む多くの国と意見交換をいたしました。私からは、来年のG20では、途上国を巻き込んだ地球規模での実効性のある枠組みが大事だということで、そのために、G20各国とは、引き続きよく連携していきたいことを伝え、各国の了解を得たところであります。とりわけG20は、私も日本で議長として、日本がこれを実際主催しなければいけませんから、こういう分野でもしっかりとイニシアティブをとっていきたいと思っております。私としましては、今回の会合の成果も踏まえて、気候変動、プラスチック問題等に関する内外の取組を、揺らぐことなく進める決意を新たにしたところであります。来年のG20には、しっかり取り組んでいきたいと思っております。なお、昨日は触れませんでしたけれども、12月3日に、菅沼健一気候変動交渉担当政府代表を、緑の気候基金、GCFといっておりますけれど、の次期事務局長候補として、政府として擁立したところであります。COP期間中、彼の候補としての擁立を、会談の機会をとらえて、是非御理解いただくようにということで、大方の諸国には強くお願いしたところであります。これは、一種の選挙でありますから、それぞれの国がどうされるかですけれども、なんとか頑張りたいと思っております。
 2点目の御報告ですけれども、フロン問題でありまして、先日公表した2017年度の温室効果ガス排出量の速報値において排出量が増大していた代替フロンに関する取組について、喫緊の課題と認識をしております。代替フロンを含むフロン類の廃棄時回収率については、10年以上3割程度と低迷し、直近でも4割弱にとどまっており、効果的な対策を早急に講ずることが必要であると考えております。そこで、次期通常国会へのフロン排出抑制法改正案の提出も含め、廃棄時回収率を向上させるための対策について検討を行い、早急に対策パッケージをとりまとめるよう、本日、事務方に指示をしたところでございます。本日開催の合同審議会での御意見も踏まえ、必要な対策を迅速に講じてまいります。合同審議会というのは、経済産業省の産業構造審議会と我が省の中央環境審議会、これらの合同審議会が今日開催ということでございます。
 3点目は、今年は大きな自然災害が相次ぎ、日本列島に甚大な被害をもたらしました。改めて、お亡くなりになった方々に御哀悼の意を表しますとともに、復旧・復興に向けた全ての被災者の皆様の御努力に、改めて敬意を表したいと思います。今回の災害において、多くの団体、自治体から、災害廃棄物処理や被災ペット対策、アスベスト対策等のために、人的協力及び物的協力等のたくさんの御支援をいただいたところであります。そのため、御支援をいただいた団体及び自治体に対して、その活動をたたえ、社会に広く知らせるため、明日12月19日、環境省において表彰式を開催したいと思っております。
 なお、先ほど閣議の後、総理のところに、前もって予定だけとっておりましたけれども、特に冒頭のCOP24の御報告、さらにはプラスチックの問題について、中間報告という形でやってきました。それぞれ総理から、しっかりやったということと、併せて、プラスチックについてはG20に向けてしっかり対策をとるようにと、こういう御指示があったところであります。

2.質疑応答

(記者)日本経済新聞の安倍と申します。COPの関連で一つお尋ねいたします。今年のCOPの展示では、日本は観測衛星の「いぶき」とか、あとCCSの技術とか、評価を得た一方で、やはり石炭火力などの問題で、環境にそんなに前向きな国ではないというような声もやはり根強くあったと聞いております。来年G20の議長でもありますし、大臣からも環境分野でイニシアティブをとっていくというふうにおっしゃってますけれども、必ずしも世界から見ると、環境分野での存在感というのはあまり大きくはないということだと思います。運用まであと1年というふうになりましたけれども、より存在感を示していくためにどうすべきかということをお考えをお聞かせください。
(大臣)今回、いろいろ発信をし、かつ、非常に事態が深刻だということについても学習をしてきたところであります。今の石炭の問題についてもです。いずれにしましても、非常に大事な問題でもありますし、同時に、6月のG20ですから、私どもは相当イニシアティブをとってやらなければいけないなと、その辺については御指摘のとおりでありますので、今の石炭、プラスチックの扱いについても、これから半年しかありませんけども、しっかり対応していこうと思っております。

(記者)朝日新聞の川村といいます。今のCOP24の成果についてお伺いします。こちら配布資料にもあるとおり、COP24の合意文書には、温室効果ガス削減の野心を高め合うタラノア対話の成果だったりとか、IPCC1.5℃特別報告への言及なども含まれているということです。会期中、一部の国からは、自国の削減目標の引き上げに言及する発言もあったと伺っていますが、来年G20をホストする日本として、こういう野心を高めるようなお考え、具体的には30年26%削減というような目標の引き上げについて、大臣として現在どのようにお考えか、お聞かせください。
(大臣)今回、申し上げましたように、世の中の、また各国の動きについてはしっかり学習、勉強させていただいたところであります。おっしゃるように、日本としてどう受け取るか。IPCCの報告のことも大分議題、話題になっていたところでありますし、我が国としてはしっかり歓迎するというような立場から、これから具体的には、当然、発信していかなければいけないと思いますが、これには様々、国内で検討する必要性があろうと思っております。いずれにしても、この問題については、最終的には中央環境審議会も含めて、しっかりまた皆さんと意見を踏まえた上で、来年のその総会には、日本としてもきちんとした意見を出したいなと思っております。

(記者)読売新聞の安田です。COPお疲れ様でした。お聞きしたいのですが、昨日のレクでも、アメリカとのバイ会談のお話・御報告がありました。その中で、アメリカの代表が非常に自国の国益を考えてのことであるという御発言があったとお聞きしました。それで大臣の方からは、なるべく早く復帰してほしいという旨をお伝えしたところ、明確な反応はなかったということで、働きかけの姿勢は見せられたものの、アメリカに関する直接の大きな進展はなかったような印象を受けました。ただ、日本が世界で存在感を示すために、アメリカをひとつ仲立ちするというところが非常に重要になってくると思いますが、これからはどういうふうに働きかけをしていかれる予定ですか。
(大臣)非常に大事なところでございまして、これはもちろんアメリカの高度な判断だろうと思います。ただ、昨日御報告しましたように、そこについては申し上げ、かつアメリカ側からは、あくまでも国益を大事にしながら考えていくということだろうと思います。ただ、今回自信が持てましたのは、アメリカ自身が非常に今回の会合を成功させるために、本当に一生懸命頑張っていたというのは、いろんなことで聞いておるところでありますし、またアメリカの直後の発表でも、この会議はうまくいったということを評価しているというようなことを、U.S.DEPARTMENT of STATE DIPLOMACY IN ACTION December.15日の文書でありますけどね。ですから、アメリカも入る入らないは、もちろんこれは高度な判断でありますけど、アメリカ自身も非常にこのCOP24の動き、帰趨について評価している、注視しながら評価しておられることは感じておりまして、最終的にはアメリカが決めることでしょうけども、私どもからすればいろんな形でそれに対して希望を持つ、期待をするということは大切なことではないかと思っております。

(記者)フジテレビの加藤です。よろしくお願いいたします。話が変わりまして、札幌の事故に関してなのですけれども、今日、不動産仲介業者がスプレー缶120本を廃棄処分した後、ガスを点火させたら爆発した、穴あけ処理をしたという話があります。環境省としては、廃棄物をするときにスプレー缶に穴あけ処理をしないように自治体に求めたりしているところですが、札幌市は穴あけをしないように求めていたようですが、穴あけ処理をしないで捨てるという自治体がそんなに多くはないと聞いている。今回、このような事故が起きたことに関して、まずは率直な感想と、今後またこのような事故が起こりかねないと思うのですが、何らか新たな対応、対策など考えていれば、お答えいただきたいです。
(大臣)本当に大変な事故でございました。本件爆発事故の詳細については現在確認中でありますけど、スプレー缶の中身を抜く作業をしていたとの報道があることは、私ども十分承知しております。スプレー缶の取り扱いについては、穴をあけないこと、換気のよい場所を選ぶことなど、これまで環境省においても通知等により周知を図ってまいりました。その中で今回の事故が起こってしまい、大変遺憾に思っております。環境省としては、引き続きスプレー缶を廃棄する際の取り扱いについて、一層の周知徹底を図ってまいりたいと、このように思っております。
(記者)今回で言えば、札幌市はむしろ穴あけ処理をしないようにと、去年の7月から変わっているのです。自治体への周知も大事かとは思うのですが、それを一般の私たち捨てる側の人間が知らないというものもあると思いますが、それに関してはいかがでしょうか。
(大臣)エアゾール製品については、製造業界によりガス抜きキャップが装着された製品への転換が進められる一方、市町村と業界が協力して消費者に対し、エアゾール製品をごみとして排出する際はガス抜きキャップを利用して充填物を出し切るよう、周知活動等が推進されてきたところであります。環境省では、平成21年以降、毎年、都道府県の廃棄物担当者を集めた会議の場において、エアゾール缶やカセットボンベを廃棄する際、穴あけをしないように周知してきております。また、平成9年12月に通知を、もう1回、平成27年6月に事務連絡を発出し、改めて周知を図っているところでございます。
(事務方)廃棄物適正処理推進課ですが、ごみの処理につきましては自治体の自治事務でありまして、自治体から出し方については指示をしていくことが大事かと思いますが、環境省としても、こういったスプレー缶の出し方についてはメーカーと協力をしたりして排出機構を設けていること等について広報してまいりたいと思いますが、よろしくお願いします。

(記者)朝日新聞の川村です。話題が変わりまして、大臣が冒頭おっしゃったフロン問題のお話なのですけれども、本日の小委員会でも代替フロンに対して引き渡し時の厳罰化だったり、もう少し法制度の周知徹底を盛り込んだような案が出されているようなのですけれども、今後、環境省として法改正を含めてということなのですけれども、具体的にどのような対応を検討されているか教えてください。
(大臣)現在、おっしゃった件で、フロン類の廃棄時回収率低迷の要因についての調査結果や、それを踏まえた対策の方向性などを御議論いただいているということでございます。対策を議論いただく際については、次期通常国会の法案提出を含めて幅広に御議論いただくことが必要であると、このように考えております。おっしゃられるように、フロンについては製造と、そして流通と消費という、そういう多段階で、多少今までの規制ないし基準のやり方が少し緩んでいるかなと、こういう問題意識を持っておりまして、これから審議会で議論していただくに当たって、どの部分をきっちりやる、ないしはやり直すということが必要かと思っております。フロンにつきましては、今回の温室効果ガスの排出量について、これは非常に大きな要素、ウエートを占めているのは事実でございまして、私どももこれはやっぱり全体の排出量を抑制するには、そろそろしっかりした対策を練らなければいけないということから、今回、法律改正も辞さないつもりで臨もうと思っております。

(以上)

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