原田大臣記者会見録(平成30年11月16日(金)9:05~9:23 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 今日は4点、私からお話をしたいと思います。まず、1点目でございますけれども、放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律施行令の一部改正を今日、決定したところであります。第193回通常国会で可決・成立いたしました「原子力利用における安全対策の強化のための核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律等の一部を改正する法律」に関連する政令二つを閣議決定をしたところであります。お手元に資料を配布しておりますが、一つは、同法の規定の一部について施行期日を定めるもの、もう一つは、特定放射性同位元素に関する防護措置の義務化等、所要の規定の整備を行うものでございます。
 2点目でございますけれども、14日から15日にかけて、シンガポールでASEAN関連の一連の首脳会議が開催されました。安倍総理から環境分野のイニシアティブについても、しっかりと御提唱をいただいたところであります。総理からは、15日のASEAN+3首脳会談で「ASEAN+3海洋プラスチックごみ協力アクション・イニシアティブ」を提唱いただき、各国から歓迎をされました。このイニシアティブの下、日中韓が連携し、3Rや廃棄物処理の分野でASEAN諸国を支援いたします。また、海洋プラスチックごみ問題についての意識啓発、モニタリング、科学的知見の充実・共有等も進めてまいります。また、気候変動については、14日の日ASEAN首脳会議で議論され、「日ASEAN気候変動アクション・アジェンダ」として、透明性、適応及び緩和の3分野で、協力強化を進めるということが、お互い確認されたところであります。これらの取組を基に我が国はASEAN諸国との協力を一層進め、来年のG20での議論にもつなげていきたいと、こう考えているところでございます。
 3点目でございますけれども、14日から15日にかけて、生物多様性条約第14回締約国会議、これはCOP14と略称しておりますけれど、COP14の閣僚級会合・ハイレベルセグメントが開催され、シャルム・エル・シェイク宣言を採択して終了いたしました。同会合には、城内副大臣が出席し、日本企業の事業活動における生物多様性への配慮に向けた取組状況などを発信しました。宣言では、愛知目標を達成するために、エネルギー分野などの第二次産業での生物多様性の主流化にあらゆる関係者が取り組んでいくということ、第2点に、愛知目標の達成に向けた努力を加速させる必要があるということなどが盛り込まれたところであります。我が国としては、同宣言を踏まえ、生物多様性に係る取組を一層強めてまいりたいと、このように思っております。
 4点目でございますけれども、昨日、私、大臣に着任しまして一度と思っておりましたが、新宿御苑を視察をいたしました。明治150年記念菊花壇展が開催されており、外国人を含む多くの皆様が来苑されておりました。新宿御苑の庭園としての魅力と一層の活用の余地を感じたところであります。また、環境行政全般の推進の観点からも、新宿御苑が国民の皆様との重要な接点であるということを改めて認識したところであります。以上の観点から、新宿御苑の一層の活用について、今後どういったことができるか検討を進めたいと、事務方にもその方向で指示をしたところであります。

2.質疑応答

(記者)日本テレビの中村と申します。御紹介いただいた2点目の、ASEAN+3の、プラごみのイニシアティブについて伺いたいのですけれども、まず、今回のものをざっと見ると、意識を高めようとか、協力していこうというようなことだと思いますけども、一方で、先のG7でやったプラスチック憲章のように、いつまでにこのぐらいの割合で減らそうとかいうところには、まだまだ遠い段階ではないかと思うのですけれども、改めてこのイニシアティブの中で得たもの、一番大きいものはどういうところなのでしょうか。
(大臣)御指摘のように、機運も随分盛り上がってきていますが、具体的な期限といったところまではいっておりません。この海洋プラスチックごみ問題は、全ての国が自分自身の問題として行動を起こす必要があると、そのことについて、世界全体が認識をし始めたところでございます。特に、流出の大部分を占めると推計されるアジア各国の取組を促すイニシアティブを、安倍総理のリーダーシップにより取りまとめることができたというふうに認識しておりまして、ますます私ども日本としては、その分野で、これからまさにしっかりとした責任を果たさなければいけないと、こういうふうに思っております。
(記者)例えば温暖化問題に関しては、先進国が取り組み始めてから、途上国も対策の輪に入れるまでに、COP21まで20年近くかかったということがありましたけども、このプラごみ問題で、途上国というのはその対策の輪に入ってくれそうな雰囲気なのかということ、今回の会議の途上国の反応はいかがでしたでしょうか。
(大臣)途上国においても、この問題は喫緊の問題であるという機運が高まっておりまして、私ども今回、安倍総理が我が国のイニシアティブをしっかり発信したことについて好意的に受け止められたというふうに認識をしております。それゆえに、私どものイニシアティブ、また、それぞれの国との協力関係が大事ではないかと、こう思っております。

(記者)読売新聞の蒔田です。先ほどお話ありました新宿御苑についてなのですけれども、以前から外国人観光客などを受け入れるのに当たって、改善の必要性などを指摘されていた点もあると思うのですけど、今、原田大臣のお考えとしては、どういうところを今後検討していきたい、改善していきたいと思っていらっしゃるのでしょうか。
(大臣)私は、昔行ったことがありますけど、改めて大臣として、これをしっかり見せていただきました。本当にこんな素晴らしい施設があるかということを改めて感じたところであります。また、いろいろデータ等を見ましても、大変多くの人々、国民、また近時では外国人の皆さんが、たくさん来ていただいております。それ自体は喜んでおるのですけれども、ただ、これだけのものがあるのだから、もっと多くの人、もっと多くの外国人が来て、しっかりまた日本のよさ、素晴らしさ、環境を味わってもらいたいなと、こういう気持ちでおります。それに関連しましては、既にいろいろな方から御指摘をいただいていますけれど、例えば、早く時間が終わり過ぎるのではないかとか、せっかくのこんな施設、もったいないみたいな議論がありますので、例えば、今言ったように、開園時間を改善できるかとか、例えば、エントリーのときに、たくさん多くの人が、昨日はそうでもなかったですけども、その旬のときは、例えば、春の桜の時期とか、ちょうど今の菊の時期とか、また、ふだんの夏でもそのようですけれども、何かあると相当の人を待たせなきゃならないぐらいの混みようだと。その辺がやはり、いろいろな形でスムーズに、来ていただいた人はすぐにでも入れるぐらいの努力をしなければいけないなと、こう思っております。いろいろ、そういう意味では、事務的な規則も含めて工夫が必要だなと、こう思っております。とにかく、皆さんも御存じと思いますけど、非常に素晴らしい施設、資産を我々は持っているんだということで、改めて感動したところであります。

(記者)共同通信の藤井です。指定廃棄物の処分についてお伺いします。福島県の富岡町の処分場への搬入開始から、明日で1年となるのですけれども、福島県外の指定廃の処理については難航している状況かと思います。福島県での取組を県外への指定廃の処理にどのようにいかしていけるのかというお考えについてお伺いします。
 あと2点目、福島県内の指定廃でも、1キロ当たり10万ベクレル超の廃棄物は、中間貯蔵施設で保管後にどこで処分されることになるのかという点です。指定廃棄物の発生した都道府県内で処理するという基本方針との関係性と、もし県外で最終処分するという方針なのであれば、福島県で出た廃棄物をなぜ県外で処分する必要があるのかという疑問に対して御説明をお願いします。
(大臣)まさに、この汚染廃棄物については、それぞれの関係する自治体の皆様がどんなに御苦労されているかと、改めて感ずるところであります。基本的には、指摘のように、指定廃棄物の処理については、基本方針においては、当該廃棄物が排出された都道府県内において行うものとされているところであります。それをどういうふうに処理するかというのは、まだまだ今後議論しなければいけませんけれども、ただ、福島県の中のものにつきましては、1キログラム当たり10万ベクレルを超える特定廃棄物については、中間貯蔵・環境安全事業株式会社法において、「中間貯蔵開始後30年以内に福島県外最終処分を完了するために必要な措置を講じる」ということで、法定までされているところであります。基本方針と考え方が違うじゃないかということについては、本規定は、やはり福島県の皆さんには、既に過重な負担をおかけしていることを踏まえまして、福島県内で発生した除去土壌等については、30年以内に県外最終処分を完了するために必要な措置をとるという旨が定められたものと、こういうふうに思っております。いずれにいたしましても、この方針に沿って、私どもは、どの県に対しても、とりわけ福島県に対しては、しっかりと責任を果たしていかなければならない、そういうことだろうと思っております。

(記者)環境新聞の小峰でございます。大臣もお読みになっていると思いますけれども、昨日発売の週刊新潮の『「片山さつき」と「産業廃棄物」』と題する報道についてお聞きします。この報道によると、宮城県で引き起こされた産業廃棄物処理事件では、産廃事業会社の社長らが廃棄物処理法違反で逮捕されています。その事業に深く関わる人物は、片山氏の後援会長だと報道されています。また、片山氏は現在、「産業・資源循環議員連盟」の事務総長です。一方で、環境基準を守りながら真面目に取り組む産廃事業というのは、国民と国家にとって必要な社会貢献事業でもあります。今回の週刊新潮報道は、大多数の真面目な産廃事業者に対して、もう、国民のあらぬ誤解を生じさせかねません。廃棄物処理事業を所管する原田大臣の率直な見解をお聞かせください。
(大臣)私も詳しくは存じておりませんし、また、そのニュース自身、朝、事務方から聞きましたけど、私は、この大臣の立場として、コメントする立場にはございませんので、回答は差し控えさせていただきたいと、このように思っております。

(記者)TBSの梶川です。今朝のニュースの中で、マイクロプラスチックの、川や沼とか湖での調査が来年から調査開始するということで報道が出ておりましたが、何か詳しい調査方法であったりとか、どういうふうに活用していくのかということについて教えていただけますでしょうか。
(大臣)御指摘の報道については、承知しているところであります。このような河川水中のマイクロプラスチックは、海洋プラスチックごみの供給源の一つと考えられることから、その実態を把握するための調査の実施を予定しているところであります。河川水中のマイクロプラスチック調査時期につきましては、来年度から着手すべく予算要求を行っているところでございますけれども、今年度より前倒しで実施すべく検討している、そういう段階でございます。

(以上)

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