大臣談話・大臣記者会見要旨

原田大臣記者会見録(平成30年11月6日(火)10:02 ~10:12 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 今日は私から1件、御報告を申し上げます。海洋プラスチック問題についてでございますけれども、先週お知らせした、ワンウェイのプラスチックの使用削減に関する環境省の取組について、今朝の閣僚懇談会において、私から取組を御紹介し、政府一丸となって推進すべく、各府省においても率先した取組をお願いしたいということを申し上げたところであります。各省庁の大臣から快く御了解をいただいたと、こういうふうに思っております。今後も、「プラスチック・スマート」キャンペーンを通じて、政府はもとより、自治体や市民団体、産業界などにこうした取組を広げていきたいと、こういうふうに考えているところでございます。

2.質疑応答

(記者)日本テレビの中村と申します。閣僚懇で取組を紹介されたということですけれども、各大臣からどういったリアクションというか、お話があったか、ちょっと教えてください。
(大臣)特段、閣僚懇の場では御質問等はございませんでしたけれども、私から見まして、しっかりこの運動は皆さん方のところに届いていると、こういうふうに思っております。改めて今後、各省においても、取組がしっかり進められていくと期待しております。段々このプラスチック問題も、閣僚レベルでも浸透してきたというか、理解が進んできたと、総理も含めて、そんな感じがいたしました。
(記者)大臣が「まず隗より始めよ」ということで指示を出されて1週間ですが、我々もなのですけれども、霞が関の官僚の方々もコンビニ依存度は非常に高くて、昼休みに地下のコンビニに行くと、今でも長蛇の列ができているという状況で、そこにはレジ袋や弁当、総菜の容器があるわけですけれども、1週間たって、まず環境省内で何か変化が起きているという報告はありますか。
(大臣)庁舎内の各店舗において、レジに「プラスチック・スマート」キャンペーンのロゴマークを掲示するなど協力いただいております。例えば地下のコンビニでも、1週間前に比べて、レジ袋などの利用を自粛する利用客が増えたと、店舗責任者からお話は聞いております。まだ始まったばかりでありますし、もちろんこのレジ袋の件は、認識としては昔からあったわけですけど、いよいよここで大きな運動になるなという意味では、多少時間はかかるかと思いますけれども、着実にその認識は進むものと、そういうふうに思っております。この1週間だけでも、今、言いました店長さんなどからは、そういう報告を受けております。

(記者)鹿児島の南日本新聞の重吉といいます。先週金曜日に官房長官の方が、「奄美・沖縄」を来年の2月に向けて推薦することを決めたという発表がありましたけれども、今回、推薦2回目であって、文化遺産候補との調整など考えると、ある意味失敗がもう許されないような取組になっていくと思います。大臣から今後の流れと、野猫などの問題ありますけれども、大臣が考える登録への最大のポイントというのはどこら辺を考えていらっしゃるか教えてください。
(大臣)御指摘のとおり先週2日に政府として、世界遺産の今年度の推薦候補について、「奄美・沖縄」自然遺産とすることが決定されました。「奄美・沖縄」は、国際的にも希少な固有種が多く生息するなど、生物多様性保全上、極めて重要な地域でありまして、人類共通のかけがえのない財産として、将来の世代に引き継いでいくべき宝物でございます。今般の決定を受けて、環境省として2019年2月1日までの推薦書の再提出に向けた準備を加速させるとともに、2020年の確実な世界遺産登録に向けて全力を尽くしてまいりたいと思っております。なお、この推薦決定につきましては、御承知のように国内でも、とにかく統一候補をしっかりと出さなければいけないと、いろいろ国内でも調整が行われましたけれど、まずは「奄美・沖縄」を日本の統一候補として、今度届け出ることになったわけであります。また、世界遺産として登録されることが大事でございますから、これはまた国を挙げてしっかり運動しなければいけない、こういうふうに思っているところであります。「奄美・沖縄」は2回目というか、いろいろ御指摘いただいたものですから、一旦、取り下げて、出直しの申請ですから、今度は、今、御指摘いただきましたように、決して失敗は許されない、そういう気持ちででおるところでありまして、是非また皆様方にも、その運動に参加いただくように、これはお願いを申し上げたいと思います。

(記者)NHKの杉田です。プラスチックの関連でお尋ねしたいのですけれども、今、様々な取組を発表されてこられていると思うのですけど、そもそもプラスチック憲章を署名しなかった一つの理由として、1国とかG7とか先進国だけではなくて、途上国を巻き込んでいかなければいけないという理由もあったと思うのですが、その辺の具体性がなかなか見えてこないなと思っているのですが、この点に関しては。
(大臣)おっしゃるとおり、この海洋プラスチック汚染の問題はそれこそ、要するに世界中、地球中の海の汚染に対応しようということですから、当然のことながら、これはそれぞれの国が努力しなければいけない、そういう案件でございます。従来、どちらかというと先進国中心にその運動が認識されてきたところがありますけれども、御指摘いただきましたように、途上国の皆さんも一緒に段々認識が増えてきたという意味では、この問題、発展途上のというわけじゃありませんで、全世界中がしっかりと協力し合おうということであります。よく言われますけれども、来年の6月の日本におけるG20で、環境問題に関する閣僚会議も新しくできるようになりました。そのときに日本で行われることもありますし、日本がやはり率先してこの問題を取り上げて、先進国、途上国問わず、皆さん方に働きかけようと、そういうことを思っているところであります。「隗より始めよ」という言葉を私も何回か使いましたけど、今日の閣僚懇でもそうでありますけれども、なるがゆえにやはり、我々がしっかりとした、率先した活動を始めていこう、こういうような気持ちで今おります。

(以上)