大臣談話・大臣記者会見要旨

原田大臣記者会見録(平成30年10月16日(火)9:11~9:23 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 それでは、私から2件ほど御報告いたします。まず、10月18日でございますけれども、内閣府の原子力防災担当大臣として、東京電力福島第一原子力発電所を訪問する予定にしております。東京電力福島第一原子力発電所において、同発電所事故の状況、その後の対策や現状について視察を行う予定でございます。また、詳細は御手元に資料お配りをしていると思いますけれども、どうぞよろしくお願いをいたします。
 次に、10月14日、眞子内親王殿下の御臨席を賜り、新潟県佐渡市で開催いたしました「佐渡トキ野生復帰10周年記念式典」に出席してまいりました。佐渡では、野生のトキを観察できたこと、さらに、トキの野生復帰にこれまで関わられた関係者の方々にお話を伺い、野生復帰が様々な方の御協力により順調に進んでいることを実感したところであります。なお、私は臨時閣議出席のために15日、昨日の放鳥式には出席できませんでしたが、放鳥した11羽のトキは無事に佐渡の空に飛び立ったというふうに伺っております。また、明日、17日には中国から新たな2羽のトキが成田空港に到着する予定でございます。到着後、成田空港において、勝俣政務官と李春良中国国家林業・草原局副局長とで引渡し署名式が行われると、こういうふうに伺っております。新たなトキの提供は、日本のトキの遺伝的多様性の確保の観点から重要で、これにより今後の野生復帰がさらに安定的に進むということを期待しているところでございます。トキのことについては以上でございますけれども、私も、トキ、話は昔から聞いておりましたが、改めて現場に伺い、また実際飛んでいるところも見てきまして、今日、多くの方が御苦労されて、しかも350羽を超えるトキが今や野生として飛び回っているということに心からうれしく、また関係者に感謝したところであります。さらに、これがまた大きくなるのではないかと大きな期待をしておるところでございます。

2.質疑応答

(記者)産経新聞の福田といいます。昨日の臨時閣議で、安倍首相が消費税率を10%に引き上げると改めて示したわけなのですけれども、それに伴って施策を総動員させるということで、個人消費の落ち込みなど経済への影響を最小限に抑えるよう対策の指示も出されたとのことですが、環境省としては何か具体的に検討されているような施策というのはございますでしょうか。
(大臣)昨日の臨時閣議におきまして、総理から各省に対し、来年の10月1日の消費税率の10%への引上げに備え、万全の対策を講じるようにと、こういうふうに御指示があったところであります。駆け込み需要や反動減などの経済への影響をできる限り和らげつつ、環境と成長の好循環に向けて、環境省として今後どういうことができるか、よく検討した上でしっかりと対応してまいりたいと、こう思っております。
(記者)今後ということ。
(大臣)今後ですね。しばらく時間もございますから、しっかりした、そういった対策をとっていきたいと、こう思っております。

(記者)毎日新聞の五十嵐です。いわゆるEM菌について、1点、御見解をお尋ねしたいと思います。先日、平井科学技術担当大臣の記者会見の中で、大臣御自身がEM菌に関する議連の幹事長を務めておられるということを明らかにされた上で、議連が活動停止状態ということで、解散も含めて今後どうするか検討するという御趣旨の御発言がありました。EM菌をめぐりましては、水質浄化などに効果があるという意見がある一方で、科学的根拠について異論が出ているところもあります。環境省としては2年前の2016年に、当時の丸川大臣が、水質浄化に対する科学的な検証データを承知しておりませんという答弁があったと記憶しておりますが、原田大臣御自身のEM菌に対する御見解を改めて聞かせていただければと思います。
(大臣)一般論といたしまして、微生物の働きを利用して汚染物質の分解等を行うということにより、土壌や地下水等の環境汚染の浄化を図る技術があるということは承知しています。御指摘のEMが環境保全に役立つかどうかについては、科学的な検証によって判断されるべきものであると考えておりますが、これまでのところ、私ども環境省としては、EMが水質浄化に効果があるとの科学的な検証までは承知しておりません、と思っています。
(記者)確認ですが、今の御発言は科学的な検証データを持ち合わせていないということ、承知していないということでよろしいですか。
(大臣)はい、そういうことです。

(記者)テレビ朝日の広瀬です。靖国神社で明日から20日まで秋の例大祭が行われるのですけれども、国会議員団の集団参拝なども18日に予定されているようですが、大臣は参拝される予定などありますでしょうか。
(大臣)このことについては、個人として適時適切に判断したいと、こう思っております。
(記者)個人として御判断されるということは、個人として参拝される御予定があるということでしょうか。
(大臣)それも含めて、今後適切に判断したい、こう思っております。

(記者)共同通信の藤井です。冒頭発言のありました福島第一原発の視察について、目的について教えていただきたいのと、大臣就任後、初めての視察ということになろうかと思いますけれども、就任の前に第一原発を訪問されたことがあれば、いつごろなのか、今回何回目になるのか教えていただけますでしょうか。
(大臣)まず、今まで訪問したことはございません。それからまた、冒頭申し上げましたように、私もこの立場に立って、行政の責任者として、この問題について、原子力防災体制の充実・強化という観点からも一回しっかり視察をさせていただかなければいけないなと、こう思っているところであります。我が国の原子力防災体制については、東京電力福島第一原子力発電所事故を教訓として、その抜本的な見直し・強化が図られてきたところでございます。そういう意味で、申し上げましたように、原子力防災体制の充実・強化の言わば原点でありますから、第一原発は。しっかり視察した上で、これから原子力防災はもちろん、福島の問題もありますし、今、全国の地域で進んでいることでございますので、そのためにもしっかり今回学習していきたいと、こう思っております。

(記者)共同通信の嶋と申します。先ほどの靖国神社の質問の関連なのですけれども、原田大臣は過去の例大祭で靖国神社に参拝されたことはおありでしょうか。

(大臣)はい、それはございます。

(以上)