大臣談話・大臣記者会見要旨

伊藤副大臣記者会見録(平成30年8月9日(木)16:15~16:31 於:合同庁舎5号館25階会見室)

1.発言要旨

本日は2点、お伝えさせていただきたいと思います。
 まず、台風13号についてでございます。強い勢力の台風13号の接近に伴いまして、環境省では昨日、大臣官房総務課危機管理室に災害情報連絡室を設置をいたしまして、関係する施設等の被害状況等について情報収集を行っているところでございます。現時点での環境省関係の被害は、確認されておりません。
 それから、平成30年7月豪雨についてお伝えをしたいと存じます。平成30年7月豪雨災害に見舞われてから約1カ月が経過をいたしまして、一昨日の閣議後の記者会見では、中川大臣から、岡山県、広島県、愛媛県の災害廃棄物の発生推計量が合計約290万トンになることをお伝えさせていただきました。そうした状況を踏まえまして、一昨日、愛媛県宇和島市及び大洲市を訪問し、私自身の目で現地の被害の状況や災害廃棄物の処理の状況等を確認させていただいてまいりました。災害廃棄物につきましては、2市の御尽力及びD-Waste.Netでございますとか全国都市清掃会議を通じた熊本市、大分市等の支援をいただきまして、民間事業者の御協力等により、現地では住宅地に近い身近な仮置場、例えば宇和島市の吉田公園自由広場からの廃棄物の撤去が完了するなど、着実に処理が進んでいる様子を確認してまいりました。1日も早い復旧・復興のために、引き続き災害廃棄物等の迅速かつ適正な処理に向けまして、環境省及び政府の総力を挙げてしっかりと取り組んでまいりたいと思います。また、その他の課題として、土砂崩れによるみかん農家の被災状況、浸水被害による家屋の復旧状況、災害廃棄物仮置場の現状復旧状況などを目の当たりにしてまいりました。私自身政府の一員として政府、関係省庁と一体となって問題の解決に取り組んでまいりたいと強く感じてまいった次第でございます。
 それからもう1点は、本日、中川大臣とともに福島県を訪問し、福島復興再生特別措置法に基づく自治体との法定協議会である「第17回原子力災害からの福島復興再生協議会」に出席をしてまいりました。環境省関係では、関係自治体の首長の皆さんと除染や解体工事、風評払拭、あるいは有害鳥獣対策の着実な実施等に関して意見交換をさせていただくとともに、「福島再生・未来志向プロジェクト」など、環境省の取組につきまして説明をさせていただいてきました。

2.質疑応答

(問)時事通信の平野といいます。先ほど豪雨のことに関して、愛媛の方に視察に行かれたということですが、処理が進んでいるということですが、今後、3県推計で約290万トンという量もありますし、今後、最後までその処理が終わるまでに、例えば他県の方との調整とか、よりスムーズに処理が進んでいくようなものの方策など考えられていることがありましたらお願いします。
(答)まず、290万トンという数字なのですけれども、これは実際の災害廃棄物ないしはがれき等々の中には、土砂分も含まれた重さと思っていただければと思います。それから、私が視察をさせていただいてきましたところで申しますと、木のくずですとか、それから布団、畳、こうしたものは、ほぼ非常にきれいに片づいていく間際まできておりました。残るはリサイクルを必要とする冷蔵庫、洗濯機、テレビ、あるいはゴムの管ですとか、こうしたものがこれから順序立てて関係者の協力によってなされていくものと思います。これは、またそれぞれの県と、それから市・町の相談の中で、どういうやり方で協力を仰ぎながらやるかというのをやっていかれるものと思いますので、見守ってまいりたいと思っております。D-Waste.Netの皆さんや全国都市清掃会議の人たちが、熊本や大分などいろいろなところから入られてやっていただいたことで、非常に効果的だったことは、まず、ある物を運ぶ、そして中間の集める場所に持ってくるということに非常に役に立っていただいた結果、スピーディーに町の真ん中からそうした物が見えなくなるといいましょうか、目の中からは離れていくことができてよかったです。それから、いずれの町もですが、14種類ぐらいの分別をいたしました。これはその後の処理が非常にスムーズに進んでいくためにも14種類ぐらいの分別をする、この辺は大勢の人に助けてもらいながら、一つ一つやれたのではないかという気がいたします。

(問)朝日新聞社の川村と申します。よろしくお願いします。冒頭おっしゃった、今朝からの台風の関連でなのですけれども、今のところ特に、報道関係を見ている限りは大きな被害とかは上がっていないようですけれども、何か被害状況など把握されていることがあればお願いします。
(答)私どもの方に今の時点で入ってきた被害状況は、我々でいうところの環境省関係の被害というものは確認されていない。先ほど申し上げたとおりでございます。

(問)環境新聞の小峰です。先日7月31日、毎日新聞の朝刊で、伊藤副大臣が地元の愛知県半田市で開かれた半田運河手作りいかだレースの大会に関連して、有用微生物分群のEM菌の入ったテニスボール大の団子状にしたもの約1,000個を投げたと。伊藤副大臣が投げたのではないですけれども、それに参加したということですけれども。それについて批判が出て、それをまた伊藤副大臣が毎日新聞社の取材に対して、不勉強であった旨の答えをしていたという記事が載っていましたけれども、EM菌を団子状にしたものを投げたことに関して、改めて御所見お願いしたいと思います。
(答)今回、私が半田運河のイベントに参加した時点では、EM菌についての評価がどういったふうに定まっているかということについて、詳しく承知をしておりませんでした。一方、寄せられた意見を見ながら、環境省としてどういう対応をこれまでしてきたのかということについて改めてめくってみまして見せてもらったところ、水質浄化に効果があるとの科学的検証データがないということがわかりまして、私としては出しましたものを削除をしたということでございます。やはり、環境副大臣という立場では、その立場を踏まえて対応をしていかなければならないというのが私の今回の反省ということでございます。
(問)引き続きまして。ただ、環境副大臣として、別にEM菌を団子状にしたものは、効かなくても別に毒性があるというわけではないですし、地元の環境意識を高めるためにも効くかもしれないのだからまいても、これは別に環境副大臣として別に謝るほどの話ではなく、愛すべきおっちょこちょいというか、そのようなところかと思うのですけれども、いかがでしょうか。
(答)確かにそう言っていただけることもありがたい、励みにさせていただきのですが、しかしそれでも、問うてきた人たちにも問うてきた人たちの御見識があるようでありますし、そこは役所としてこれまで繰り返しこの件もありましたので。そして、御答弁をされていた趣旨も趣旨として、やはり私は背負っていかなければいませんので、そこは私自身の甘さも含めて反省をしておかなければならないと思います。ただ、本当に大勢の人が、自分のふるさとの川を美しくしたいとか、きれいにしたいとか、そういう気持ちを大事にすることができる活動をこれからまた支えていきたいという気持ちです。そして、せっかく環境省副大臣という立場をいただいて、2年過ごさせてもらった中での知見というものを大事にしたいと思います。
(問)もう一つお願いします。環境新聞の同じく小峰でございます。副大臣は先日つい最近、二階派で韓国へ行かれたと思うのですけれども、それの感想と、また、そこでは安倍総理もビデオで二階派の総会に参加されたということですけれども、韓国への訪問の印象と、そして、これは伊藤副大臣個人の、政治家としての質問ですけれども、9月の総裁選では伊藤副大臣は誰を支持するのでしょうか。
(答)両方とも総裁選挙にかかわる話だと思いますが、この点につきましては、この場では言葉を慎ませていただきたいと思いますので、御了承をいただければ幸いです。