大臣談話・大臣記者会見要旨

とかしき副大臣記者会見録(平成29年8月30日(水)11:32~11:43 於:合同庁舎5号館25階会見室)

1.質疑応答

(問)日経新聞の草塩といいます。8月24、5にはTEMMが韓国で開催されまして、30と31日には事務レベルの生物多様性の会議が静岡市で開かれます。やはり注目を集めているヒアリの件で日中韓で今後どのような協力ですとか調査・研究をしていくかというところに興味があるのですが、その辺のお話を伺えますでしょうか。
(答)これから、要するに連携をしながら各国とやっていかなければいけないし、このあいだ韓国で大臣の会合があったところですから、実務者レベルで、日本でも今回初めての開催ということになりますから、これからいかに情報を共有しながら取り組んでいくかということが大切かなと。外来種対策をいかにやっていくかという、そういう検討の会になってくるかと思います。ということで、やはり情報共有をしっかりするということと、各国の取組の方向性を合わせていくということ、そういったことが重要だと思います。やはり問題意識をきちっと共有できたので、大臣会議では。ですから、それを具体的にどう行動に移していくかという意味では極めて重要な会議になっていくのではないかなというふうに思います。ヒアリだけではなくて、外来種の問題は多分これからもいくつか出てくるかと思いますので、多分そのときに、このヒアリの対策がスタンダードなルールになってくるかと思いますので、そういう意味では非常に重要な会議になってくるのではないかなというふうに思っております。視察など、清水港の現地視察とか、そういったことも実際行って、具体的に我が国としてどういう対策を行っているのかという情報共有もしていきたいなというふうに思っております。あと、殺虫餌とか、粘着トラップとか、そういったものをどう扱っているのかとか、そういった我が国の取組をしっかり見ていただくのが重要かなというふうに思います。

(問)共同通信の丸田といいます。情報共有と、あと方向性を合わせていくということが重要だとおっしゃってまして、外来種の全般ではそうなんでしょうけれども、ヒアリに関してですけれども、日中韓必ずしも立場が違うというか、供給する側と、それを港で受け取ってる側と。
(答)そうなんです。立場が違うので、日本のように既にそうやって実害が起こっているところと、日本に入っているヒアリについては由来となっている場合が多いところ、まだ問題が起こっていないところと、日中韓それぞれ立場が違うので、だからやはりそれを意識を合わせていくことが大切だと思います。現場でどういう問題が起こっているのか、どういうことが課題になっているのかとか、そういったことをやっぱり見ていただくことが大切だと思います。当然レベルが違いますし、それぞれ抱えている課題が違いますから、それに合わせて自国でどういうふうに対応していこうかというのを考えていただく意味では、今回日本でやる意味はすごく大きいのではないかと思います。

(問)朝日新聞の小坪といいます。ヒアリの件でもう一つお願いします。各国間の連携ということもあると思うのですけれども、副大臣は厚労の経験も色々と長いということで省庁間での連携という部分も非常に重要ではないかと思いますが、それについてのお考えを。
(答)健康被害がいかに起こって、それを抑えていくのかというのが大切なので、やはり省庁間の連携が大切ではないかなと。実際にヒアリの問題は、入ったことだけが問題ではなくてそれによって人間が健康被害を起こすことも問題であるので、そこの部分についてどういう状況が起こった時にどうするのかとか、そういった対策もきちっと取っておくことが重要だというふうに思いますので、各省間の連携をこれから特に強化していくことが大切かなというふうに思います。

(問)環境新聞の小峰です。副大臣、就任会見のときに、厚労省の副大臣をやられていて健康に関心があるということで、何か今後、健康と環境との結びつきのようなことを考えていきたいなとおっしゃってましたけれども、それについてお聞かせ願えたらと思います。
(答)まだ今検討中なのですけれども、今環境省でいろいろなレクチャーを受けている状況で、とにかく環境省の中で我が国の自慢になるところ、世界の中で進んでいるところはいったいどこなのかというのを各局で出してくださいと言っており、その自慢のものを見ながら、あと各省庁とどう連携していくのかというのを考えていきたいと思っております。今までレクチャーを受けての私の感想なのですけれども、厚労省と違って環境省の政策は例えばヒアリの話はヒアリ、カワウソはカワウソというように、一つ一つがパーツで政策がなっていて横の連携が意外になくて、当然テーマが大きいのと、そういうふうに一つ一つの課題が全然別々なので、そういう意味では、一つ一つパーツが分かれている感じがするのです。ところが、厚労省などですと、横の連携で、例えば子育て支援の話をしていたら保育士の話、保育士の話をして保育士が何で少ないのかなと言って、気がついたら高齢者の家の介護の人が足りないとか、なんかそんな話にまでなってきて、要するに一つの政策を、問題点をいろいろ考えているうちにどんどん幅が広がって横軸に広がっていくような、そういう宿命を持っているので、そういう意味では全然感じが違うと思います。だからこそ、環境省は逆に、パーツパーツの一つが分かれてしまっているので、各省の連携が意外に少ないというのが見ていてすごく気になりました。例えば、これは厚労省とは関係ないかもしれないですけれども、文科省とか、例えば、環境教育の話が先ほどあったのですけれども、環境教育も「環境教育」といって一つのカリキュラムでしっかりやるだけではなくて、普段の授業の中に、いかに、例えば算数の問題の中に気がついたら環境のことを考えられるような、レジ袋の削減の枚数がどうのこうので何枚削減できましたかとか、何か文章読まなければいけないのにそういったところで環境の話が自然に出てくるとか、私たち環境政策を考えるときに、「環境でございます」と言っていくよりも、自然にそういった環境のことを考えてしまうようにいかに持っていくのかというのが、次のステージに今、来ているのではないかと。だからこそ積極的に絡んでいく必要があるのではないかなと思ってます。例えば、我が国が今、注力している政策として「働き方改革」、次の臨時国会では一番大きなテーマになってきますけれども、その中にも環境省として何か積極的にかんでいくことができないかということで、今その打ち合わせもさせていただいておりますので、またある程度まとまったら御披露できればいいなと思っております。ということで、私も他の省庁を専門にやってきたからこそ、いろいろな省庁をまたいで環境政策をなるべくアピールしていきたいなと。環境省独自で進めるよりも他省庁と連携したり、自治体ともっと連携したり、世界に向けてどう発信していくか、そういったことを少し考えていきたいと思っております。
(問)それに関連して、大臣の選挙区が大阪7区で、今やっぱり大阪で話題は万博。万博のコンセプトは「人類の健康・長寿への挑戦」。
(答)そうですね。「いのち輝く未来社会のデザイン」。
(問)「Our Health , Our Future」というのでしょうか。それで厚労省のときには非常に関係したと思うのですけれども、ここに先ほどの、就任会見でもおっしゃっていた環境と健康という……。
(答)そう、だからこういうところはすごく積極的に私たちは関わっていくべきだと思います。だから、「健康」と「環境」と「観光」をどうジョイントさせていくのかという、ある意味、象徴的な場所になってくるかと思うんです。さっき言ったように、環境は環境だけのパーツで勝負しないようにすること。ですから、「健康」で今回特に大阪万博頑張っていくというのであれば、その「健康」の中にどうやって環境政策を絡めていくのかということを考えてくのが大切かなというふうに思います。まだまだそういう意味では、万博の中には、例えばクリーンエネルギーだとか3Rのこととか、廃棄物のこととか、そういったところをいろいろやっていこうと。それと私たちの体とどう関係があるのかとか、そういったところもメッセージを出していったりとか。皆さんがやっぱり興味があるのは、健康で長生きしたいと誰でも思うわけで、その健康で長生きしたいというのは、ただ単に自分の体のことだけじゃなくて、周りの自分の生活する環境も良くすることで健康で長生きできるんだよという、そういう発想をしていただいて、そこに上手く環境技術のアピールが入ってくるといいですし、環境意識をそれで高めていただくというのはすごく有り難いことだと思います。こういう万博とかすごくいいチャンスなので、なるべくこうやって積極的にコラボレートして見せていくというのは、すごくいい場所だと思います。積極的にかんでいきたいと思っています。