大臣談話・大臣記者会見要旨

伊藤副大臣記者会見録(平成29年5月25日(木)10:37~10:44於:合同庁舎5号館25階会見室)

1.発言要旨

(副大臣)私の方から2点、視察の御報告をさせていただきます。去る5月22日月曜日、埼玉県三芳町の産業廃棄物処理業者である石坂産業株式会社を訪問し、建設廃棄物のリサイクル等の先進的な取組を視察させていただきました。石坂産業は、ダイオキシン問題を契機に焼却から建設廃棄物のリサイクルに転換し、廃棄物の減量化・再資源化率が98%を達成するなど業界有数の技術力を持っておられまして、その施設及び技術は高く評価できるものと受け止めております。また、東京近郊に残された周辺の里山を保全し、環境教育法に基づく認定施設である「体験の機会の場」の一つとなっている点でも、先進的なものと考えております。環境省としましては、このような先進的な事業者の取組を参考として、循環産業の更なる発展に努めてまいりたいと考えたところでございます。
 先週20日、内閣府の原子力防災担当副大臣として東京電力福島第一原子力発電所を訪問し、同発電所事故の状況、その後の対策や現状について視察を行いました。具体的には、水素爆発を起こした1・3・4号機を含む各号機の原子炉建屋、凍土遮水壁関連設備、そして当時緊急時対策本部が置かれていた免震重要棟などを視察しました。今回の視察を通じて、原子力発電所の安全確保の重要性を改めて強く認識するとともに、万が一の過酷事故に備えた原子力防災対策を担う副大臣として、一層の努力をしてまいらなければならないということを感じた次第でございます。

2.質疑応答

(問)共同通信の津川です。指定廃棄物の関係なのですけれども、宮城県の白石市が来月にも市内で保管している指定廃棄物の一部について、指定の解除を申請するというようなことですけれども、それに対する受け止めと、あと宮城県も含めて指定廃棄物を減らすための取組を環境省もされていますけれども、今後どう取り組んでいかれるのか改めてお聞かせいただけますでしょうか。
(副大臣)8,000ベクレル以下の汚染廃棄物の処理方針に関し、宮城県の村井知事が、従前からのお考えどおり、6月中に市町村長会議を開催したいと発言されていることは承知しております。私どもといたしましては、市町村長会議で議論された結果に対し、最大限の財政的・技術的支援をしてまいりたいと考えております。また、ただ今お話がございましたとおり、白石市からは指定廃棄物の指定解除の制度の趣旨等について問合せを受けておりますが、実際に指定解除に向けた具体的な申し出などの手続に入っているわけではありません。実際にそのような申し出を受けているわけではございませんので、今の段階でこれがどうであるかということについて私からのお答えは差し控えさせていただきます。

(問)共同通信の藤井です。中間貯蔵施設の整備状況についてお尋ねします。受入・分別施設の試運転が春に予定されていたと思うのですが、現在の状況はどうなっていますでしょうか。
(副大臣)双葉工区の受入・分別施設については、現在整備が終了いたしまして、初期運転に向けた最終調整を行っているところでございます。大熊工区の受入・分別施設についても施設整備を鋭意進めているところでございます。施設の整備及び所要の調整が終了次第、初期運転を開始したいと思っております。本年秋頃を目途に始めることとしている除去土壌の貯蔵開始に向けまして、万全を期してしっかりとやってまいりたいと思っております。

(問)千葉日報の石井と申します。千葉の指定廃棄物のことについて伺いたいのですけれども、週末、千葉の市長選もあるのですけれども、選挙の後の千葉市の訪問であるとか、今後、アクションというのは何か考えていることがありますでしょうか。
(副大臣)選挙も目前でございますので、今の段階で千葉市さんに対して、我々がこうしようとか、ああしようということを特段に考えているわけではございません。しかし、選挙が落ち着きました後、どのようなことを考えるべきかというのは、またそれはそれで私たちも考えてまいらなければいけないと考えております。