大臣談話・大臣記者会見要旨

中川大臣記者会見録(平成29年11月7日(火)10:12~10:20 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 私から、環境省フロアのLED化について御報告いたします。環境省フロアのLED化についてでございますけれども、地球温暖化対策のため、政府全体で照明をLEDに切り替えていくことにしております。環境省本省のフロアの照明は、既に大臣室など一部でLED化しておりますが、今回、残りのフロアの照明を全てLEDに交換する運びとなりました。このLEDへの交換により、照明器具メーカーの試算では、約50%の消費電力の削減が見込まれております。交換は来年2月末までには完了する予定でございます。さらに、今回はリース方式を採用いたしまして、費用を平準化しながら実施することができます。これは霞が関初のやり方となっております。こうした方法についても、他省庁や地方公共団体等にお知らせしつつ、LEDの導入促進に取り組んでまいります。

2.質疑応答

(問)朝日新聞の戸田といいます。ドイツでCOP23が開幕しました。パリ協定を実効性の高いものにするための運用ルールが主な議論となりますが、温室効果ガスの削減とか資金援助などで、先進国と途上国で意見対立するところもあると思います。その対立のギャップを埋めるために必要なことであったりとか、日本が果たす役割についてのお考えをお願いします。
(答)パリ協定は、先進国及び途上国がともに参加し、今世紀後半に実質排出ゼロを目指して、各国の取組を前進させていく歴史的な枠組みでございます。ですから我が国としては、このようなパリ協定の趣旨を十分に考慮し、全ての国の取組を促進するような指針とすべきであると考えております。途上国と先進国で取り扱いを分けると、こういう立場にはパリ協定は立っておりませんで、全ての国が目標を設定をして、そこに向けて努力をしていくと、こういう仕組みになっておりますので、途上国の方は、そこを先進国と違う取り扱いにしてほしいというような意見も出ているようでございますけれども、先進国側は、途上国、先進国を分けるということはしないと、こういう立場でございます。我が国といたしましても、そのような立場に立っておりますけれども、一方で途上国について「日本の気候変動対策支援イニシアティブ2017」、これを先日発表したわけでございますけれども、こういった途上国に対するいろいろな支援をしながら、途上国と先進国と分けないで全ての国が目標に向かって進んでいく、そういう枠組みをしっかり維持していきたいというふうに考えております。
(問)あともう1点なのですけれども、北朝鮮の核実験に関して、一部報道ですと、施設から放射性物質がもれる恐れもあるというような話もありまして、仮にそのような事態になった場合の対応はどういうことを想定されているのかお願いします。
(答)環境省、そして原子力規制庁におきましては、継続的に全国約300のモニタリングポストによりまして、空間放射線量率を確認しております。現時点までにおいて、測定データに特別な変化は見られておりませんが、今後とも、測定データを引き続き注視してまいりたいと考えております。環境省、規制庁の方では、モニタリングをしっかりやっていくということでございます。

(問)時事通信の市原です。昨日、日米首脳会談がありまして、共同記者会見では気候変動問題など環境省に関するところはあまり触れられていなかったと思うのですけれども、アメリカがパリ協定から離脱する方針を示していて、COPが開催中という中で、出ていないだけで報告を何かうけておられるのかどうかということと、こういう事態の中での首脳会談の結果についての受け止めをお願いします。
(答)会見等で明らかにされた以外の話題につきましては、先方との関係もございまして、やり取りの有無を含め、情報の提供は控えるというのが政府の方針でございます。ですから、既に公表されていること以外のやり取りについては、現時点において、私の方からはコメントは差し控えたいと思います。安倍総理とトランプ大統領は、北朝鮮問題や貿易、投資等におきまして、両国の関係を一層強化することを中心に大変意義深い会談をされたものと承知いたしております。