大臣談話・大臣記者会見要旨

山本大臣記者会見録(平成29年5月19日(金)8:48~8:52於:衆議院分館一階ロビーぶら下がり)

1.発言要旨

 私の方から2点御報告いたします。まずは、生物の多様性に関する条約の遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分に関する、いわゆる名古屋議定書の締結に関する閣議決定が行われました。今後締約国として、適切な実施に向けて一層貢献してまいりたいと思っております。
 もう1点、水俣条約が発効要件である50カ国に達したとの発表がUNEPからありました。これに当たり、環境大臣談話を発表したいと思っております。それから、水俣条約の発効を記念したイベントを水俣市において7月1日に熊本県との共催で開催する予定となっております。詳細は決まり次第お知らせしたいと思います。

2.質疑応答

(問)日本テレビの中村です。名古屋議定書のことなのですけれども、発効してから3年が経って、いろいろ意見もあったと思うのですけれども、まずこれまでの経緯と、それから日本が参加していくわけですけれども、この後、環境省としてどう取り組むかという2点について教えてください。
(答)まず、随分時間がかかったという御指摘は各方面からいただきました。名古屋という名前を冠しながら時間がかかってしまったということ、いろいろな意味で感想はございますけれども、関係する業界等々が多々あったということもやっぱり一つの原因であっただろうと、利害調整というのがかなり時間がかかったということだろうと思っております。我が国について発効する以上は、冒頭言いましたように、我が国としては名古屋という名前を冠しているわけでございますから、その精神を生かしながら実効性のある行動を環境省としては取ってまいりたいと思っております。

(問)日本経済新聞の草塩です。本日未明に、ボンで行われているCOPの事務レベルの会合が終了しました。11月までに事務方による交渉も含めてロジが決まったところですけれども、今後に対する期待をお聞かせいただけますか。
(答)前もこの会見で申し上げたと思いますけども、この時期の作業部会というのは、なかなか具体的な事柄は決定してまいりません。ただ、今、皆が今回ボンにおきましては入口を模索したということなのだろうと思います。入口の入り方をどのように各国が考えているかということを出し合ったというのが今回の部会だと思っております。それと、多国間評価というのが同時に行われたのですけど、私はこっちの方を注目いたしておりまして、日本もプレゼンテーションをし、結構な質問があったやに聞いています。やっぱり日本の役割、この問題に対する取り組み方というのは各国ともに関心があるのだということを改めて感じております。

(問)熊本日日新聞の内田です。水俣条約についてなのですが、採択から4年近くが経過して発効が決まりました。日本は水俣病を経験しているのですけれども、この条約に対して大臣の思いというのを改めてお伺いします。
(答)水俣という名前を冠した条約が発効への段階に至ったわけでございまして、やっぱり我が国としては尊い犠牲の上に貴重な経験をしているわけでございまして、条約を通じて水銀というものに対する一つの怖さといいますか、それを世界各国に広げていければと考えております。