大臣談話・大臣記者会見要旨

山本大臣記者会見録(平成29年2月7日(火)9:01~9:12  於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 私に方から3点ご報告いたします。1点目は、本日、「原子力利用における安全対策の強化のための核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律等の一部を改正する法律案」を閣議決定いたしました。この法律案は、国際原子力機関の勧告等を踏まえ、我が国の原子力利用における安全対策の強化を図るため、原子力事業者等に対する検査制度の見直し、放射性同位元素の防護措置の義務化、放射線審議会の機能の強化等の措置を講ずるものです。
 次に、「グリーン購入法に基づく基本方針」及び「環境配慮契約法に基づく基本方針」の変更について、閣議決定いたしました。内容はお手元にお配りしているとおりです。詳細は事務方にお問合せください。
 3点目は、国立公園満喫プロジェクト有識者会議についてご報告いたします。9日(木)に、第4回国立公園満喫プロジェクト有識者会議を開催します。会議でも報告いたしますが、2016年の訪日外国人国立公園利用者数が、暫定的な推計値で約546万人となりました。1000万人の目標達成に向けては更なる取組の強化が必要であることから、有識者にご助言をいただきながら、着実に取組を進めていきたいと思います。

2.質疑応答

(問)NHKの橋本です。1点目は、環境配慮契約の基本方針についてなのですけれども、今回の改正で、電源構成の開示ということが入札参加の条件に新たに盛り込まれたと思います。かねてから消費者団体からは再エネを重視する電力会社を消費者が選べるようにということで、電源構成を開示することの義務付けを求めていたところですけれども、今般、政府がこうした方針を出すということの狙いについて教えて下さい。
(答)グリーン契約法の基本方針の改定に当たっては、環境配慮への取組の状況が確認できるよう、電力調達の入札参加者に対し、電源構成及びCO2排出係数の開示を必ず求める資格としたところです。国の電力調達にCO2排出係数の開示や考慮を位置づけることにより、電力会社によるCO2排出係数等の情報開示が促進されることを期待しております。消費者が、価格だけでなく、CO2排出量や再エネ導入量等にも注目して電力を選んでいただくことが、電力会社の環境面での競争を促すことにつながります。小売電気事業者には、より一層の情報開示に取り組んでいただきたいと思います。
(問)政府としても再エネを重視する電力会社からの購入というのを積極的に進めるという理解でよろしいでしょうか。
(答)そうです。
(問)2点目ですが、週末に控えた日米首脳会談に関連してなのですけれども、貿易ですとか安全保障がメインテーマだと言われている中で、トランプ政権の環境政策ということも世界的に大きな関心を呼んでいることかと思います。大臣としてはこの対談に関心を持たれているのか、それから情報収集何かされているということでしたら現在の状況について教えてください。
(答)今回は、安全保障や通商問題についてが議論の中心になると思っております。その内容は安倍総理が総合的・大局的に判断されると考えておりますが、総理ご自身が気候変動対策の重要性をよくご理解をしていらっしゃいますので、総理の方からお話になるかもしれませんけれども、そのことについて私の方からこのタイミングで総理にどうこう申し上げるつもりはありません。環境省としてもあらゆるチャンネルを通じまして、情報収集に努めてまいりたいと思っております。

(問)NHKの松田です。先週の4日(土)に、北海道の泊原発で暴風雪を想定した避難訓練があったかと思いますけれども、まずこれについて大臣が報告を受けられての所感をお願いいたします。
(答)もちろん報告を受けまして、昨年11月に一度訓練を行ったところではありますけれども、いわゆる冬場の特殊な事情を勘案して冬場にも訓練すべきだということで、訓練を行わせていただいた、その結果について報告を受けております。
(問)冬場の訓練だったわけですけれども、当日は晴天で、暴風雪の訓練の実効性としては、訓練も予定より早く終わったというようなこともあったというふうに聞いていて、実効性というのがどうだったのかというのは少し疑問が残るところではあると思うのですけれども、こういうことも踏まえて今回の訓練の中で見えてきた課題というのは大臣はどのあたりにあるとお考えでしょうか。
(答)「荒天」の「コウ」が違ったみたいで、良い「好天」だったわけですけれども、要は今回の訓練の目的は冬場にはこういうことがあるであろう、こういうことがあるならばこういう避難経路をたどるのがいいのではないかとか、そういうこと等々を確認する意味での訓練であったというふうに私は理解しております。そういう意味において荒れた天気であろうが、良い天気であろうが、手順は確認ができたと思っておりますので、やっぱり訓練はやっておいてよかったと思っておりますし、抽出事項というのは出てくると思いますので、出てきた抽出事項を検討して、11月の通常時の訓練と併せて、新たな避難計画の改善に努めていきたいと思っております。
(問)これまでの報告の中で大臣としてこういったところが課題だったとか、そういったところはありましたでしょうか。
(答)暴風雪ということを想定してということをよく言われるのですけれども、そもそも暴風雪というのが我々よく北海道の実状を知らないので、どの程度のものなのか分かりませんけれども、私どもがいわゆる海の上で警報が出ているような状況、これの中で訓練をやるのが果たして正しいのかどうかというのもあろうかと思います。いずれにしても北海道なればこその気候状況を一番ご存知なのは地元の方でいらっしゃいますし、その地元の方が今回人数いかんにかかわらず参加していただいて、一応手順を踏んでその訓練を実施したであるがゆえに、地元の方が実はここはこういう状況なりますということも当然ご提言をいただくことになるわけですから、そういうのも含めてもう一度見直していくことはあっていいだろうと思っております。

(問)共同通信の佐々木です。天下り問題で本日衆議院予算委員会で集中審議が開かれますけれども、繰り返しで恐縮ですけれども、この問題に対する大臣の受け止めを改めてお伺いできますでしょうか。
(答)法に照らして、法を破ってまでやっていた世界というのは今回露見されたわけですけれども、やっぱり法というものを守ってこそこの国のあるべき姿であると思っておりますので、そういう意味において、今回この問題がクローズアップされてやっているわけですけれども、各省庁やっぱり襟を正してこの問題に取り組んでもらいたいと思いますし、私ども環境省としても内閣人事局の調査に対して積極的に協力をしていくということを確認しております。
(問)今おっしゃっておりました調査について、先週から全省庁調査というのが始まっているかと思いますけれども、環境省について現在時点での進捗状況ですとか、もし何か新たに判明したことがあれば教えていただけますでしょうか。
(答)まだ今調査が始まったばかりでありまして、私どもはとにかく事務方に言っているのは調査に協力をしなさいということだけを指示している段階でございますので、進捗状況というほどのまだ進捗はしていないのではないかというふうに思っております。