大臣談話・大臣記者会見要旨

井上副大臣記者会見録(平成28年7月20日(水)10:51~10:59  於:合同庁舎5号館25階会見室)

1.発言要旨

(副大臣)私の方から1点ご報告をさせていただきます。
 先週、11日(月)から13日(水)までの3日間、シンガポールに出張してまいりました。今回の出張では、「クリーン環境サミット」に参加し、廃棄物産業における人材育成の重要性についてスピーチを行いました。また、日本の廃棄物関係業界の代表も同行いただくとともに、シンガポール環境・水資源省上級副大臣、ミャンマー天然資源・環境保全省次官、ヤンゴン市長とバイ会談を行いました。その成果として、我が国が有する最高水準の廃棄物処理の制度や技術について理解を深めていただくとともに、シンガポールと環境協力を強化していくこと、及びミャンマーと包括的な環境協力を進めていくことについて認識を共有しました。廃棄物産業の海外インフラ輸出と二国間の環境協力のより一層の推進に向け、引き続き取り組んでまいります。

2.質疑応答

(問)朝日新聞の小坪です。出張お疲れ様でした。いつもそういった方ではなくて、特措法関係で今回も申し訳ないのですが、報道でも一部出ておりますけれども、帰還困難区域の方針についていくつかありますが、除染も含めて現在の検討の状況や今後の見通し等どうなっているのか教えていただけないでしょうか。
(副大臣)報道があったことは承知しておりますが、特段政府として何かを決定したという段階ではありません。今まさに検討を進めておりまして環境省としても政府全体の中で、帰還困難区域のあり方、それを検討しているという段階です。
(問)夏ごろまでにということで、今日は終業式で夏休みという状況ですが、その辺り今後のスケジュールなどはいかがでしょうか。
(副大臣)そういう意味では夏8月中ということだと思いますけれども、あんまり期間も限られていますから、なお一層検討を進めていかなければいけないということだと思っております。
(問)もう1点お伺いいたしますが、先月末に千葉市から指定廃棄物の指定の解除に関する申請があったかと思います。これについての現在の環境省としての確認・検討の状況であるとか、今後どういったふうにしていくのかという見通し、こういったものがございましたら教えてください。
(副大臣)環境省としては以前から申し上げているように、8,000ベクレルを下回ったものについては、解除させていただきたいというのが基本方針ですから、そういう意味では千葉市の申し出は大変ありがたいというふうに思っています。それを踏まえて、再測定が適正に行われたかどうかとか、それから解除したとしてその後の処理をどういうふうに考えているかとか、そういったことを千葉市と話をして協議をしている段階です。そうはいってもあまり時間を置かないようになるべく早くと思ってますから、少なくとも私の任期中にはちゃんとこれをやりたいと思っております。

(問)共同通信の津川です。先ほど冒頭発言でありました、廃棄物のインフラの輸出の件で、現状の認識と、今後可能性があるとしたらどのような可能性があるのかを改めて聞きますけれども、副大臣からお聞かせいただきたいのですが、もう少し詳しく。
(副大臣)そうですね、やはり日本の持てる環境技術というのは最高水準だと思っております。ですからその持てる技術を活用して、国際貢献に役立てていくということ、地球温暖化対策とか、省エネルギーという意味でも、これは地球規模での協力が必要だと思っていますから、これを積極的に進めていこうというのが環境省の考え方です。
 とりわけ東南アジア地域は、日本とつながりが非常に深いものがありますし、まだまだ発展途上の段階ということもありますので、この技術の活用が一番見込まれる地域なのかなと思っています。民間企業の皆さまも個別にそれぞれご努力をされていますが、それをしっかり政府が後押しをしていくということが必要だと思って、今回こういうミッションを行いました。これを是非他の国でも続けていきたいと思っております。

(問)時事通信の今泉です。さきほどの千葉の指定廃棄物の件ですけれども、環境省としての見解を出すのは月内という理解でよろしいでしょうか。
(副大臣)そうですね、月内くらいには出さないととは思いますね。

(問)千葉日報の石井と申します。解除後の処理の方針ということができていないことを、環境省としてはどう思われますか。
(副大臣)必ずしも解除の要件として、解除後の処理の方針がなければならないということではありません。ただやはりそこは、住民の方々もご心配だと思いますので、それは何らかの方向性というか、そういったことは確認をさせていただきたいと思っています。

(問)共同通信の阿部です。中間貯蔵の関係ですが、大熊町の町有地への搬入が始まりましたけれども、一方で、双葉町の方の今現在、町有地の方針はどうなっているのか。あと大熊町に関しても中間貯蔵施設の予定地という扱いではなくて、あくまで施設間の搬入の土地という形だと思うのですけれども、そこからどのように交渉を進めていきたいのかという方針をお伺いしたいのですが。
(副大臣)町有地の活用については、私どもの方から町の方にお願いをしておりまして、今、いろいろと議会も含めて検討をしていただいていると聞いております。昨日も双葉町長が陳情で来られたものですから、私の方からは引き続き、なるべく早く是非お願いしますということを申し上げました。
(問)町長のご反応はいかがでしたか。
(答)それは分かっていますというお返事でした。