大臣談話・大臣記者会見要旨

井上副大臣記者会見録(平成28年4月7日(木)15:40~15:48  於:合同庁舎5号館25階会見室)

1.発言要旨

 中間貯蔵施設への除染土壌等の輸送について、ご報告いたします。今月4日に大熊町全員協議会に出席をし、中間貯蔵施設の最近の状況や4月中旬からの開始を含む段階的な本格輸送の進め方について説明を行いました。大熊町の議会の皆様には、その内容について概ねご理解をいただけたものと認識しています。このため、大熊町の仮置場からの搬出について町当局と調整をし、最速で今月18日から段階的な本格輸送を開始する予定です。これを踏まえ、大熊町の町民の皆様にお知らせを発送しました。
 私も、国会の事情が許せば、この節目の日にぜひ立ち会って、中間貯蔵施設事業に責任を持ってしっかり進めていきたいと思っております。

2.質疑応答

(問)日本経済新聞の川口です。2点お伺いします。一つは、昨日の川内原発の仮処分の判断に関連してなんですけれども、依然として各地で訴訟が起こされていて、その論点の一つに避難計画の問題というのがあるんですけれども、国が主導して、今自治体が主導してやっていますけれども、今後国が主導して、避難計画を作るべきかどうかという考え方っていうのがあると思いますけれども、井上副大臣のお考えはいかがでしょうか。もう一つは指定廃棄物についての質問なんですが、栃木県の再測定はいつ頃行われるんでしょうか。
(副大臣)1点目については、我々は訴訟の当事者ではないものですから、そういう意味では、訴訟の中身についてはお答えする立場にはないのかなというふうに思っております。ただ他方で、避難計画というのは住民の皆様にとっても非常に重要なものですから、そこは国が責任を持って、地方自治体と一体となってしっかりと作り上げていかないといけないというふうに思ってます。それから2点目については、栃木県の指定廃棄物についてですが、先月、私どもの方で再測定をしたいということを県の方に申入れをしております。ただ県の方としても、栃木県の場合は、保管場所がだいぶ分かれていて、かつ農業系の廃棄物が多いということもありまして、結構被覆をしているものが多いので、再測定といってもなかなか物理的に難しいとか、あるいは再測定を行うことによって、風評被害が拡大してしまうという心配もあるとか、いろいろ問題点をおっしゃっておりまして、県の方でそういったことも含めて、市町村などとも協議をしながら、今検討している状況だというふうに聞いております。ただそうは言っても、申入れをしてから1か月になりますから、是非早く協議をして、しっかり再測定を進めさせてもらいたいと思っております。
(問)環境省としては期限なども言うのもなかなか難しいとは思いますけれども、大体おおよその目途としてはどのくらいまで待つという考え方になるんでしょうか。
(副大臣)期限はむしろ地元の考えに応じて、決めていかなければいけない問題だと思います。ただ、私は今保管されている保管者の方々、あるいはその周辺住民、県民の方々はご心配だと思いますので、再測定をして、現時点における正確な放射能濃度をしっかり把握して、そういった県民の方々にお伝えをしていくということは、私は大切なことだと思いますから、そういう意味でも、なるべく早くやらせていただきたいと思っております。

(問)共同通信の阿部です。先ほどの中間貯蔵輸送の関係なんですけれども、最速で18日というおっしゃり方をされましたけれども、その最速の部分をもう少し詳しく教えていただきたいのが1点と、あと双葉町の方の状況も現在どうなっているのかその2点教えていただけないでしょうか。
(副大臣)基本的には、18日ということでお願いをしております。ただ例えば、天候の問題とかもあるので、そういったものがクリアできれば18日にやりたいということで、今地元の方々と話をしているところです。双葉町については、これも是非、本格輸送をなるべく早くスタートさせてもらいたいと思っておりまして、ただ双葉町は、2月の協議会に行って、28年度の計画について、いろいろご説明した時にいくつかご質問、疑問点もいただいたものですから、そういったところをしっかり説明をして、理解をいただいて、その上で、なるべく早く本格輸送を開始したいと思っております。あまり大熊町に遅れないようにと思っています。
(問)もう一度、副大臣が回答に行かれるというイメージですか。
(副)それもご要望があれば我々もしっかり対応したいと思っています。ただ、この大熊町の話もそうなんですが、国会中なものですから、国会のお許しをいただければという条件もあります。

(問)河北新報の小木曽と申します。宮城県の指定廃棄物の関係なんですけれども、指定申請されていなかった2,500トンの廃棄物があったと思うんですが、その放射能濃度の測定を地元側が求めていて、その測定というのがいつくらいに始める予定か、もしお考えがあったらお聞かせ願います。
(副大臣)そうですね、宮城県のですね、未指定の廃棄物についても、むしろ県側からのご要望もありますし、我々もさっきの栃木の再測定と似ていますけれども、やっぱり早くやらせてもらいたいと、そのこと自体が県民の安心にもつながりますし、事業の進捗にも結びつくのかなということで、お願いをしている段階です。県の方でも市町村と協議もしているようでありますから、そこをしっかり地元と協議をした上で、なるべく早くできるようにと思っています。
(問)具体的な目途の時期とか、何月頃とか、そういうのはどうでしょうか。
(副大臣)そういう意味では、県の方でもやってもらいたいとおっしゃっていますし、我々の方もやりたいと思っていますので、そんなに長い時間をかけずにとは思っています。実際その宮城県の再測定のときもそうだったのですけれども、やっぱり物理的にも時間がかかってしまいます。測定そのものもそうですし、その後の検証ということもあるので、どうしても数か月はかかってしまうものですから、そういう意味でもなるべく早くスタートはさせてもらいたいと思っております。