大臣談話・大臣記者会見要旨

井上副大臣記者会見録(平成28年3月24日(木)15:06 ~ 15:18  於:合同庁舎5号館25階会見室)

質疑応答

(問)日本経済新聞の川口です。中間貯蔵の見通しについてなのですが、そろそろ月末に近づいてきましたが、その見通しはいつごろ発表できるか、またどういった内容になるのかをお聞きしたいのですが。
(副大臣)以前から、年度内には発表したいとお約束をしておりますから、それは確実に実施したいと思ってます。中身につきましては、以前から申し上げているとおり、今後数年間の見通しということで、用地取得や運搬、施設整備といったところが主な内容になると思っております。
(問)結構具体的に数値や期限とかそういったことも組み入ったものが出てくるという認識でよろしいですか。
(副大臣)被災者の福島の方々の気持ちを考えると、今後のある程度の見通しをお知りになりたいというお気持ちだと思いますから、大筋的なものもお示しして、そこを地元の方に把握をしていただくのと、合わせて我々としては、当然のことながら見通しを示す以上、その実現に向けて最大限努力していくということになります。

(問)河北新報の小沢です。宮城県内の指定廃棄物の処理の関連でお聞きしますが、先日一部報道で8,000ベクレルを下回る廃棄物の処理に関しまして、宮城県が新たに仮設の焼却場を造って、対応することを検討しているということを伺いましたけれども、この事実関係について、副大臣、何かお聞きになりましたでしょうか。
(副大臣)報道があったことは存じておりますが、その報道の内容である、何か県が方針を考えているというような話は、私どもは伺っておりません。ただ、私は19日のぶら下がりの会見でも申し上げたように、我々としては、8,000ベクレル以下の廃棄物を通常処理で安全に処理していただきたいというような思いがありますから、そういう意味ではいろいろな方法でいずれにせよ処理を進めていただくことを望んでおります。
(問)関連して、新たな焼却場を8,000ベクレル以下の廃棄物を処理するために新設する必要性についてどのように考えていますでしょうか。
(副大臣)それについては、むしろ宮城におかれましては、いろいろな方法を考えていただくということなんだと思っております。
(問)関連してお伺いいたしますが、今、副大臣のお話にもあったように、19日の市町村長会議を経まして、指定廃棄物処分の候補地となっている三つの自治体の首長が事実上の白紙撤回がなされたんだという認識をそれぞれ示しておりますけれども、このことに関して副大臣の受け止めを改めていかがでしょうか。
(副大臣)そういう意味では、我々とも若干認識の齟齬があるのかなと思っています。村井知事がおっしゃっているように、特段国に対して、白紙撤回の要請をするつもりはないというふうにおっしゃっておりますので、我々としてはそういう理解だと思っております。合わせて申し上げますけれども、これから県の方でいろいろ県内の意見を議論するというふうにおっしゃっていただいております。そうした中では、8,000ベクレル以下のものについての処理を中心に議論されるというふうに理解をしておりますが、もし調査候補地について議論がなされるということであれば、我々はもちろん地元の意向というものを最大限尊重したいと思っておりますが、他方で、今の三つの調査候補地というのも市町村長会議を累次積み重ねて、選定をさせていただいたという経緯がありますので、例えば、合理的な変更理由とか、あるいはじゃあどうするのかという代替案、こういったものがなければ、見直しということを受け入れることは、むしろ無責任だと思っていますので、そういう意味では、なかなか困難ではないかなと思います。

(問)下野新聞の須藤です。先週丸川大臣が、栃木県での再測定について言及されましたが、その時はまだ検討協議を始めたばかりというような段階でしたが、その後進捗状況はいかがでしょうか。
(副大臣)まだまだです。やはり栃木県も宮城県と同じで、地元の意向とか状況を最優先、尊重した上で取り組んでいきたいと思っております。引き続き協議をしていきたいと思います。
(問)少なくとも年度末から年度明けというのは、日切れの条例とかも各自治体ありますでしょうし、異動もありますのでそのあたりは少なくとも避けて、それ以降になるのでしょうか。
(副大臣)特に年度末の状況を考慮しているわけではありませんけれども、むしろ我々としては、再測定のほうも是非、早めにやらせていただきたいと思ってますので、そこはなるべく早く検討も調整も進めさせてもらいたいと思ってます。

(問)産経新聞の緒方です。宮城の指定廃の関係でお伺いしたいのですが、村井知事の方から井上副大臣に電話で申し入れのあった内容と、副大臣がどのようにお答えになったかを改めて確認させていただけますか。
(副大臣)19日の会議の後もあったのですが、その後、週明け22日の朝にもご連絡をいただきまして、いくつかあるのですが、我々途中で退席したものですから、その後の模様などもご説明をいただきました。未指定のものの測定はやってもらいたいということで、それは分かりましたと。それから8,000ベクレル以下の処理については、県の方で一旦引き取って、また市町村とその方針について、議論をしていきたいということがありましたので、それはぜひお願いしますということも申し上げました。調査については、8,000ベクレル以下の処理の議論などもありますから、それまで詳細調査の実施については一旦凍結をしてもらいたいという申入れがありましたので、それは分かりましたというふうにお答えしています。
(問)そうすると、今の詳細調査に関しては、議論の結論が出るまで待つということで了解をしたと、そういう理解でいいのですか。
(副大臣)議論の結論といっても、今言ったように、いくつか論点もありますし、何をもって結論かというところもありますから、とりあえずは県からの要請もあったので、今凍結をさせていただいて、議論のこれからの推移とか、あるいは更なる地元の意向とか、そういったものを確認しながら、相談しながら考えていきたいと思っています。
(問)知事の方から具体的に、例えば1ヶ月程度とか、時期に関しては何かあったのでしょうか。
(副大臣)それは特にないですね。次の県主催の市町村長会議をゴールデンウィークの前後ぐらいにやりたいというようなお話だったと思いますが、時期的なものはそれぐらいだと思います。
(問)そうすると凍結は、今の時点では無期限で凍結するということでいいのですか。
(副大臣)無期限というよりも、まずは一旦ということだと思います。ちょっとニュアンスが違うと思います。
(問)さっきの中間貯蔵の関係で一つ確認なのですが、輸送計画と中間貯蔵の計画は連動するような形で提示されるということでしょうか。
(副大臣)輸送計画は来年度のことだと思うのですが、28年度を中心とした輸送計画というのは基本1年間で、割と詳細な計画です。どこからいつどれぐらい運ぶかということを、これから提示をしたいというふうに思っています。見通しというのはもう少しマクロというか、数年間に渡るもので、しかも輸送に限らず、用地取得とか施設整備とか、そういったことも含めた中間貯蔵施設整備事業の全体の見通しというイメージですね。
(問)輸送計画はあくまでも単年度、来年度のもので、中間貯蔵に関しては長期的なものの見通しとして出すということで、別のものという感じでしょうか。
(副大臣)別というか含まれるのかもしれませんけれども、もう少し年単位も多いし、範囲も広いというのが見通しというイメージです。

(問)福島民報の鈴木です。よろしくお願いします。先日、3省庁によるプロジェクトチームで、里山再生のモデル事業をやるという決定がございまして、モデル事業の場所の選定等々は、国と県などでつくる連絡会議で近く決めるということだったのですが、具体的にいつぐらいまでに場所の選定をして、具体的な事業に着手するということになるのか見通しについてお伺いします。
(副大臣)今の段階で特段、時期的なものを決めているわけではありませんが、やはりまずはご要望をいただいて、3省庁でそれを踏まえて、適切な判断をして、それから具体的にやるとなった場合でもどういうふうにどこをやるかというような調整もありますので、どうしても実際の事業実施には数ヶ月かかってしまうのかなと思います。ただ、地元の皆様の森林の除染に対する期待は非常に高いものがあるので、なるべく早く着手するように努力していきたいと思っています。