大臣談話・大臣記者会見要旨

井上副大臣記者会見録(平成28年2月10日(水)18:16~18:31  於:合同庁舎5号館25階会見室)

質疑応答

(問)共同通信の高田です。よろしくお願いいたします。今日は栃木県の方に訪問されて、知事と面会されて、茨城で示した方式が、自動的に栃木に適用されるわけではないという趣旨の話をされたと伺っているんですけど、今後、茨城、栃木以外の3県は政務官、もしくは副大臣が訪問されるご予定はあるのでしょうか。
(副大臣)他の県についても、ご要望があれば伺いたいと思っておりますし、これから単に、茨城の会議での報告というだけではなくて、例えば、あの時に環境省の案として示した指定解除の制度がありますので、それについて協議をしたいと思っておりますので、そういう意味でも私が訪問する機会が出てくるんだと思います。
(問)特に今、3県で決まっている予定というのはないんですか。
(副大臣)ないです。
(問)先ほど要望があればとおっしゃいましたが、栃木は要望があったというわけですか。
(副大臣)そうですね。4日の茨城県の後に、栃木県知事宛にお電話させていただきました。その時にも少しお話をさせていただきましたが、是非一度来て、直接いろいろ聞きたいとお話がありましたので、今日訪問いたしました。

(問)下野新聞の須藤です。今日訪問される前に、事務方の方だと思うんですが、塩谷町を訪れられたということですが、事実関係について伺えますでしょうか。
(副大臣)事務方が訪問いたしました。
(問)どういうようなやり取りがあったんでしょうか。
(副大臣)回答をお渡しするということだったかと思いますが、本人がおりますので。
(事務方)私は、アポなしで塩谷町役場を訪問いたしまして、担当者の方とお話をさせていただきました。茨城県の会議の結果であるとか、指定解除の仕組みであるとか、そういった内容についてご説明するとともに、12月の返上でいらっしゃった町長でありますけど、それの回答ぶりについてご相談したというところでございます。
(問)町側からはですね、返上したので聞き入れられないというような話と、12月7日の時に副大臣に文書を手交された時に、返上ということが受理されたというような理解だったんですけど、改めて町側の認識と環境省側の返上の認識の違いについて伺えますでしょうか。
(副大臣)町側の認識は私は分かりかねますが、そもそも受け入れていただいたものではないので、返上というのは論理的におかしいのではないかと我々は思っております。
(問)ちなみに、今後実際その回答というのはいつごろになりますでしょうか。
(事務方)近日中にお送りしたいと思っております。
(問)郵送でという形ですか。
(事務方)送り方はまた確認いたします。

(問)共同通信の角です。先日、茨城県との会議の中で指定解除のルールが環境省の案として出たと思うのですが、案が取れるのはどういった形で取れるんですか。
(副大臣)一つは、内容的に関係県と協議をして、その上で確定させたいと思っております。あとは、法令的に省令改正が伴うものですから、しっかりその改正案を作って、パブリックコメント等、手続を経た上で正式に決定するということになります。
(問)法令改正というと、いわゆる放射性物質汚染対処特措法。
(副大臣)省令です。
(問)では、特措法をいじるとかそこまではいかないですか。
(副大臣)法律ではないです、省令のレベルですね。
(問)昨年の国会で、茨城県で示された15年後には放射線濃度が下がって、8,000ベクレル以上のものが0.6トンぐらいになるだろうと見通しがされましたけれども、これについてですね、同様な試算というのは、他の各県でもされてらっしゃるんですけども、オープンになっているものはあるんでしょうか。
(事務方)茨城県以外は推定値は出しておりません。
(問)確か昨年の国会だったと思うんですけど、宮城と栃木は確かそれぞれ1,500トンか2,500トンぐらいになるみたいな話がちらっと出てたと思うんですけど、それは違うんですかね。
(事務方)部内で大まかに計算をして、外向きに発言しているときに、そのようなことを申しているときもありますが、何か数字をもって茨城県のように示したことはございません。
(問)先日、丸川大臣の会見なんかで発言ありましたけれども、茨城だけは違うと、前に量も少ないとご発言がありまして、それに対して、じゃあどこで線を引くんだという疑問がマスコミ側からもあったと思うんですけれども、その辺りはどのようにお考えでしょうか。
(副大臣)それぞれの県の意向というのもありますし、状況も放射線濃度だけではなくて、量であるとか、管理の状況とか、場所とか、いろいろありますので、一律に、どこかできっちり線を引くと、そういうことではありません。むしろ、しっかりそこは対応しながら、考えていかなければなりません。
(問)茨城県のようなやり方を求められれば、それを無下にはしないということですか。
(副大臣)意向だけではなくて、それぞれの状況もありますから、両方勘案して、一体どんな管理が適切なのかということを判断していくということです。

(問)千葉日報の石井です。今の質問に関連してですけど、そうしますと丸川大臣、8,000ベクレルを超えるものについては、1カ所管理だという方針は変わっていないんだということを言ってらっしゃるんで、減衰によって千葉もそうですけれども、8,000ベクレル以下に下がっているもの、あるいは下がるだろうものは、当然、今後どうするのかという話は注目があると思うんですけれども、そこはあくまで市町村の意向を聞いた上で決定すると、現時点で、一般ごみで処分するという話にはならないのでしょうか。
(副大臣)なりませんね。それはやっぱり、何度も言いますが、それぞれの地域の意向とか、あるいは状況とか、そういったものを勘案して、よく協議をして進めていくことになります。
(問)茨城が決まったことで、茨城も分散保管だから千葉も分散保管してほしいという声が出るとか、反対の意見もそれ以外の市からも出ている状況ですが、千葉について再度説明するとか、千葉市長に説明するということはあるのでしょうか。
(副大臣)おそらく、指定解除をやっていくかどうか、あるいは保管継続をやっていくかどうか、そういうことに関しては県単位で意思決定をしていただくというのが、まずあるんだと思います。それは、それぞれ選定基準とかそういった時にも各県ごとに決めていきましたので、そういう意味では、千葉市というよりは千葉県だと思います。千葉県全体としてどうされるかということは、やはり協議をしていかなければいけないと思います。

(問)(河北新報:門田)今のに関連してなんですけれども、今の話を伺っていると、県の中で、1カ所保管を合意形成したとしても、もう一度県の中で意見が分散保管となった場合、環境省としては見直す考えもあるという意味でよろしいでしょうか。
(副大臣)何度も申し上げますが、意向だけでなく、状況もあるわけです。放射能濃度がすごく高いとか、あるいはものすごく現在も分散されている、それもその公共でなく民間の方々が管理しているとか、そういうことになると、なかなか茨城と状況が違うんじゃないかと思っていますので、なにもその意向だけで全てが自動的に決まることではありません。

(問)共同通信の阿部です。話は変わるのですが、大臣が週末の日曜日の講演の件で、昨日、今日の予算委員会で質問を回答されていますが、改めて担当の副大臣として、1ミリシーベルトの基準について、長期目標について、どういう見解をお持ちなのか、あと福島などからこの件に関して特に何か説明を求められたり、説明をしたりということはありましたでしょうか。
(副大臣)大臣発言に関わることですから、私の方からはコメントは差し控えさせていただきます。大臣にお聞きになっていただければと思います。

(問)日本テレビの杜です。指定廃に戻るのですが、宮城県のいわゆる宿題が出されていることに対して回答することになると思いますが、いつぐらいというのは今のところありますでしょうか。
(副大臣)前回の会見でも、2月の半ばぐらいまでにはということを申し上げたので、それを目指して、何とか回答できるように進めていきたいと思っています。
(問)来週ぐらいでしょうか。
(副大臣)それを目指して、相手もあることですから、がんばって取り組んでいきたいと思っています。
(問)今の質問と関連するのですが、大臣の発言自体についてはコメントしづらい部分もあると思うのですが、例えば今日の予算委員会の様子とかを、地元の福島の方などが見ていると、所詮、東京の政治をやられている方はこんな程度なのかと、諦めに近いような声もいくつか聞かれるわけです。副大臣は、もう前からずっとこの問題、特に除染など関わられてきた中で、改めて除染について今現在、環境省の副大臣としてどう取り組んでいくか、副大臣としてのご見解を伺えればと思いますが。
(副大臣)大臣発言と関係ないということであれば、私自身は除染は当然、福島県にとっても復興の大前提だと思っていますから、これは早急に、しかも丁寧にやっていかなければいけないと思っています。地元の方々が安心できるようにと、そういう思いで除染計画を自治体と一緒に作っておりますので、それをしっかり計画どおり実現していくということが、今一番、我々がやらなければならないことだと思っています。

(問)共同通信の角です。丸川大臣の発言と関係ないのですが、除染の終わり方みたいなのをおそらく考えていかなければいけない時期に来ていると思うのですが、来年度いっぱいで国直轄除染が終わる計画になっていますが、浪江町等はかなり遅れていると、間に合わないのではないかという話もありますが、除染の進捗とか、工程の見直しなどはいつ頃されるのでしょうか。
(副大臣)まだ間に合わなくなるという認識は持っていません。先ほど申し上げたように、やはり計画どおり終わらせることが一番大事ですから、それを目指してしっかり取り組むということだと思います。
(問)今のところそんなに遅れてないという理解でよろしいでしょうか。
(副大臣)そのつもりで今、全力で取り組んでいます。
(問)中間貯蔵施設の進捗も、前政権時代に作られた工程表からは、かなり遅れていると思うのですが、新しい工程表を作るような話も何度か出ていたと思うのですが、そこは今、作られていらっしゃるのでしょうか。
(副大臣)前政権時代の工程表というのは私は分かりませんが、少なくとも前から申し上げているとおり、工程表というか、中長期の見通しというものはお示ししないといけないと思っています。今、それは環境省の方でも作業をしておりますので、これは早めにお示しできるようにしたいと思っています。
(問)いつぐらいに出そうなのでしょうか。
(副大臣)ずっと作業しておりますので、例えば、用地買収の状況とか搬入の輸送の状況とか、そういうものを加味して、その上でしっかり早めに出したいと思っています。