大臣談話・大臣記者会見要旨

山本大臣記者会見録(平成28年9月9日(金)11:27~11:36  於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 私の方から2点ご報告がございます。
 1点目は、明日から10日(土)、11日(日)と、「第36回全国豊かな海づくり大会」に出席するために、山形県鶴岡市及び酒田市を訪問いたします。この大会は、天皇・皇后両陛下の御臨席を賜り毎年開催されているものでございまして、水産資源の保護・管理と海や川の環境保全の大切さを広く国民に発信する大会だと思っております。
 2点目は、やんばる国立公園の新規指定についてでございます。6月20日付けで中央環境審議会から答申を受けた「やんばる国立公園」の指定については、来週9月15日(木)に告示を行います。これにより、同日付けで、国内33番目となる新たな国立公園が誕生することとなります。「やんばる国立公園」は、沖縄島北部にある国内最大級の亜熱帯照葉樹林地帯であり、ヤンバルクイナやヤンバルテナガコガネなど「やんばる」の名を冠する固有種が生息・生育するなど、多様な自然環境が広がっております。国民の皆様にも是非、やんばる国立公園を訪れていただき、やんばるの自然の奥深さにふれていただきたいと思います。

2.質疑応答

(問)共同通信の津川です。今朝方の北朝鮮の核実験によるものではないかといわれる揺れが観測されましたが、これを受けた環境省の対応を教えてください。
(答)環境省としましては、ご承知のように全国10か所で空間放射線量の測定を行っておりますが、現時点では異常値は観測されておりません。なお、原子力規制委員会からも原発周辺で異常値はなしという報告を受けております。
(問)もう1点、やんばる国立公園の関係でお伺いいたしますが、この地域は世界自然遺産登録を目指す奄美・琉球の対象の一部となっております。最短で2018年の登録を目指しているわけですけれども、現在のユネスコの申請に向けた準備状況をお聞かせくださいますでしょうか。
(答)今ご指摘の奄美大島、そして徳之島についても、世界自然遺産登録に必要な国立公園の指定について、最終調整を進めているところです。環境省としましては、引き続きできる限り早期の世界遺産登録を目指して調整を進めてまいりたいと思っております。
(問)関連してなのですが、2018年の登録を目指すには、今月末までにユネスコに暫定版の推薦書というものが必要になりますけれども、それには間に合いますでしょうか。
(答)推薦書の暫定版提出も含めて、できる限り早期の世界遺産登録を目指して必要な調整を引き続き進めてまいりたいと思っております。

(問)愛媛新聞の松本です。前回の閣議後会見の時にお答えしていたら恐縮なのですが、伊方の原子力防災についてお伺いいたします。4日(日)に、国が主体ではないですが、県と伊方町が主導で大事故を想定した避難訓練を地元で実施しました。その際に、台風の影響で海路避難、船舶への乗船訓練が中止になりました。かねてから津波や雨とか、複合災害によって避難の実効性を不安視する声もありますが、改めて今回の中止について大臣の受け止めをお聞かせください。
(答)天候の都合で船舶の訓練が中止されたということは、報道で承知をいたしております。いつも申し上げますとおり、避難訓練というのは度々県の主体、もしくは地元の主体において訓練が実施されるたびに様々な課題が教訓事項が浮上してまいります。それをやっぱり我々としては謙虚に受け止めまして、県と地元と相談しながら不断の見直しをこれからも進めていきたいと思っております。伊方の場合は船でございましたけれども、先般、視察をいたしました北海道の泊地域の場合は、冬場の豪雪ということが極めて特殊な条件として加味されておりますので、そこら辺も含めて避難計画というのはより実態に合った、計画を常により高みを目指して向上できるように我々は研究していきたいと思っております。

(問)NHKの橋本です。先ほど質問のあった北朝鮮の核実験の可能性について、大臣の受け止め、所感についてと、今後、引き続きモニタリング等を進めていくと思うのですが、今後の環境省としての対応について教えていただけますでしょうか。
(答)個人的にも、大臣としても極めて許しがたいと思います。もし核実験であるならば、許しがたいことだと改めて思っておりますし、総理の方もそのような発表をされたというふうに思っております。放射線についての環境省の今後の取組ですが、通常のモニタリングの箇所においては、通常10分間に1度の測定であったと承知をしておりましたが、緊急時には2分間に1度であったと思います。
(事務方)補足をさせていただきます。通常時では1時間ごとに全国の離島などで10か所で計測しておりますが、今回のような緊急時につきましては2分間おきに放射線を測定する緊急モードに切り替えております。現時点で異常値は観測されておりません。
(答)すみません。1時間のところを10分間と答えてしまいました。1時間ごとが2分間と極めて詳細なデータが取れるような態勢を既に取っているということでございますので、これからも環境省のやれることをやっていきたいと思っております。

(問)読売新聞の坂口と申します。明日、明後日の山形の出張の関係です。今回大臣として、海づくり大会に出席するということですが、海に関してはいろいろ着眼点がございます。異常気象であるとか、水産資源の保護とか、そういういろいろな着眼点がある中、大臣としてどこら辺を注目されてアピールするのか。
(答)ご承知のように私はこの間まで、自民党の中の水産政策の幹部を務めてまいりました。海が変化しつつあるということを、生産者も我々も認識をいたしております。地球温暖化の影響もあるのだろうと思っておりますから、今回、海づくり大会に参加をさせていただいて、環境大臣として海の変化という、極めて海が変化していることを、国民の皆様方にもご承知をしていただきたいですし、また改めて、生産者もその変化に対していかに対応していくのかということを認識していただければと、そういう大会であればいいと思っております。