大臣談話・大臣記者会見要旨

井上副大臣・平口副大臣就任記者会見録(平成27年10月9日(金)21:11 ~ 21:26 於:合同庁舎5号館25階会見室)

1.発言要旨

(井上副大臣)座ったままで失礼いたしますけれども、この度、環境副大臣また原子力防災担当の内閣府副大臣を拝命いたしました井上信治でございます。よろしくお願いいたします。ご存じの方もいらっしゃるとは思いますが、昨年まで2年弱の間、同じ職を務めてまいりました。私自身、特に福島の問題、あるいは震災によって、除染でありますとか指定廃棄物の問題であるとか、そういったことに深く携わってまいりまして、この問題を何とか解決をしたいと被災者の方々のために一日も早い本当の復興を実現したいという思いで、取り組んでまいりました。それ以降、私自身の政治家としてのライフワークとして取り組んでまいりました。ですから今回この役を三度、そして出戻りということで異例ではありますが、拝命したということは、大変光栄に感じているところでございます。丸川大臣を支えてしっかり頑張ってまいりたいと思います。やはり今回の人事については異例なことだと思っておりますけれども、私を就任させたということで、これは安倍政権のこの問題に対する非常に重大だという認識、それから危機感といったものの表れだと思っております。重大な責務を担っていると思いますので、しっかり取り組んで、結果を出していきたいと思っております。

(平口副大臣)私は井上副大臣に所属していない事項を担当いたします。具体的には地球温暖化の問題、水俣病等の公害対策等の問題、色々あるとは思うのですが、難しい課題であるかとは思いますが、丸川大臣を助けて一生懸命やってまいりたいと思っております。

2.質疑応答

(問)幹事のNHKの橋本です。よろしくお願いします。まずは井上副大臣にお伺いいたしますけれども、前回の副大臣を退任されてから一年あまりですけれども、一年あまり振り返ってみますと中間貯蔵施設については、なかなか地権者との交渉に時間がかかっているところで、指定廃棄物については現地調査に入れないといった状況で膠着状態が続いていますが、この一年の間、党の復興加速化本部の事務局長という立場から、この一年の進捗状況についてどのようにご覧になっているのか、そして先ほどおっしゃった結果を出すために、これからどのように副大臣として取り組まれるのか教えてください。
(井上副大臣)おっしゃるとおり、私は自らライフワークとしてやっていきたいという思いで、環境副大臣を退任した後も党の方で携わらせていただきました。そこから見ておりました印象としましては、望月前大臣を始め、環境省の方々は本当に一生懸命やっていただいたと思っております。とても難しい問題ですから、残念ながらなかなかうまくいっていない部分があるのも事実だと思っております。前回の副大臣のときもそうだったのですが、私はやはり一番大事なのは、地元に、被災地に、被災者の方々に寄り添った形で、こういった難しい課題を進めることだと思っております。なるべく現地の方に足を運びまして、現場を見て、大勢の地元の方々といろいろなお話をしながら、ご意向を賜りながら話を進めてまいりたいと思っております。今日は就任ですけれども、現在アポ取りをしているところですけれども、早速明日にでも関係知事のところを回ってご挨拶にまいりたいと思っております。
(問)続けて幹事から平口副大臣にお伺いしますけれども、今年は地球温暖化対策で、年末にパリのCOP21を迎えまして、温暖化対策を所管する環境省としても大きな節目のタイミングだと思うのですが、こうした中で副大臣に就任された所感と、COP21にどのように取り組まれるのか抱負について教えてください。
(平口副大臣)COP21は全ての主要国が参加する公平で実効的、国際的な枠組みを構築するということが大事なわけであります。我が国としてもその成功に向けて、国際的枠組みの構築に向けた議論に積極的に取り組んでまいりたいと思っております。

(問)下野新聞の須藤です。指定廃棄物について伺いたいのですが、現状膠着している話でしたけれども、指定廃棄物について、改めて現状認識と今後の対応を聞かせてください。
(井上副大臣)フクシマエコテックと5県ということで、進捗状況などに違いはありますけれども、正直なかなか思うようにはいっていない、地元のご理解をまだまだいただいてないと思っております。環境省に戻ってきたのは一年ぶりでございますから、まずはそれぞれ地元のご意向を今一度伺って、その上で対応を考えたいと思います。
(問)早速福島には入られますけれども、5県の候補地の現地入りのご予定はありますでしょうか。
(井上副大臣)まずは知事さんと思っておりまして、明日関係の知事さんのところを回りたいと思っております。栃木の方はお時間をいただいたので、後で発表はあると思います。他についてはアポ取りの状況ですが、今日の明日という状況ですから今大急ぎでお時間を調整している状況です。
(問)加速化本部の中でも、5県の地元の先生方から政府基本方針の中にある、各県処分に無理があるのではないかという声も聞こえていたというのは事務局長でおられた井上副大臣もお聞きになられていたとは思うのですが、改めて各県処分の方針についてお聞かせください。
(井上副大臣)それはまだこれからだと思います。基本的には望月前大臣を始め、環境省がこれまでやってきたその方針を引き継いでいくということだと思いますが、改めていろいろなご意見を伺った上で今後の方針を大臣とも官邸とも相談をして考えていくことになると思います。

(問)日本テレビの杜です。井上副大臣にお尋ねなのですが、実質的に福島の問題、指定廃棄物の問題の上、副大臣が一手に担う形になるのですが、さきほどのお答えの中で、外から見てうまくいってない部分があるとおっしゃってましたが、具体的にもう少しここがうまくいってなかったのではないかということを外からみて、感じたことがあればお聞かせください。
(井上副大臣)例えば除染については来年度末までに一通り全て終えるという計画ですが、確実に守っていくということが大事だと思っております。一部で計画の遅れもあるようですから、スピードアップしなければいけないですし、あるいは中間貯蔵施設に関して用地買収の契約件数が上がらないとか、輸送についてもパイロット輸送にとどまっておりますから、そういったことを加速していかなければならないと思っております。指定廃棄物についてはなかなかどこも、率直にいってうまくいっているという状況ではないと思っております。ですから危機感を持って取り組みたいと思っております。
(問)各県処分の見通しについては現時点では引き継ぐけれども、これで確定して進めるということではない、地元の意向を踏まえた上で最終的にどのように進めるかを判断したいということでよろしいでしょうか。
(井上副大臣)基本的には行政ですから継続性の中でしっかり引き継いでやっていくことだと思いますけれども、常に状況は変わりますし、ご意向もよく聞いた上で、それぞれの地域の地元とキャッチボールしながら行うということも大事だと思ってますからその中で考えていくということで、今の段階で今日の今日ですから、どうこうだと言われても今の段階では申し上げることが出来ません。
(問)最後にしますが、今後政策を進めていく上で一番大事にしたいのが地元とのコミュニケーションであるとかキャッチボールであるという認識ですか。
(井上副大臣)そうですね。その上で地元と信頼関係を築いていくことだと思います。

(問)テレビ朝日吉野です。よろしくお願いいたします。井上副大臣に偏重で申し訳ないですけれども、中間貯蔵施設なのですが、一年経っても契約の成立が0.4%を切っているという状況の中で、ここについても進め方に大きな錯誤といいますか、根本的にやり方が  うまくいっていないという部分があるようにも見えますが、井上副大臣はどのようにお考えでしょうか。
(井上副大臣)確かに数字を見ると非常に少ないなと、なかなか進んでいないなと思いますけれども、他方で、中間貯蔵は、苦渋な決断として受け入れていただいて、なおかつ地権者の方が先祖代々の自らの愛すべき土地を手放すという話ですから、そんなに簡単ではないと思います。ですから丁寧に、焦らず、迅速にとなかなか難しいですが、そういった姿勢で臨むほかないと思っております。具体的にはどういった状況で、なぜこのような状況になっているのかよく精査をした上で、スピードアップの対策も考えたいと思います。

(問)最後に1点なのですが、井上副大臣なのですが、前回の退任後も一年間たって引き続き一時保管者は軒先であったりとか酪農場の片隅であったりとかに保管し続けて、負担がかかっている状況だと思いますが、そういう方々への思いを一言賜れればと思います。
(井上副大臣)申し訳なく思います。原発事故も起きてしまい、国の責任でなんとかしなければならないと思っています。難しい問題ではありますが、そういった方々の思いを受け止めてなるべく早い解決を目指したいと思います。

(問)河北新報の門田と申します。冒頭の発言で政権の問題に対する危機感の表れだというような発言がございましたが、総理から何か具体的な指示をありますでしょうか。
(井上副大臣)しっかりやってくれというようには言われています。具体的なものはございません。
(問)受け止めとして危機感の表れとして職務に当たるということでしょうか。
(井上副大臣)そのように思っています。