大臣談話・大臣記者会見要旨

北村副大臣記者会見録(平成27年9月17日(木) 11:15 ~ 11:20 於:合同庁舎5号館25階会見室)

質疑応答

(問)読売新聞の野崎です。よろしくお願いいたします。生き物の関係で2つ伺いたいことがございます。レッドリストの見直しに関して、ゼニガタアザラシについて準絶滅危惧種に格下げになりまして、北海道では漁業被害があるということで、捕獲したいという意向があり、それに弾みがついてしまうのではないかというお話もあるのですが、環境省としてどのように対応していく考えでしょうか。
(副大臣)ゼニガタアザラシは、これまで環境省レッドリストで、絶滅危惧種とされてきましたが、このほど専門家による再評価が行われ、絶滅危惧種ではない、いわゆる準絶滅危惧種とされました。これは、近年の科学的データの分析により個体数の増加が認められ、絶滅危惧種には当たらないと判断されたことによります。なお、ゼニガタアザラシは、個体数増加により、一部の地域で深刻な漁業被害を及ぼしていますが、環境省では、今年度中に鳥獣法に基づく計画を策定して、科学的データに基づいた適切な個体群管理を行っていく予定です。今後も、地元としっかり調整しながら、ゼニガタアザラシと漁業の共存をめざした取組を進めてまいります。個人的にも党の水産部会等の中で地元の漁業者からそのような話を何度か伺っております。現在、増加傾向にあるということが認められる科学的データもあるわけであります。しっかりと地元と協議して管理していきたいと思います。
(問)特定外来生物の話になるのですが、ツマアカスズメバチはこれまで対馬で環境省がご努力されてきたのですが、九州で確認されてしまいまして、これに関してどのように対応されていくのかお聞かせください。
(副大臣)環境省では以前から、ツマアカスズメバチについては日本に入ってくることの注意をしており、対馬での防除事業や、本種が侵入するおそれのある本州・九州の港湾でモニタリング調査を実施してきましたが、今回の件については、外来種対策の中でも特に非意図的な侵入の場合の困難さを改めて実感しています。こうした中でも、今回の迅速な駆除業者からの通報と北九州市の対応は、特定外来生物の早期発見、防除の手本になるものと考えます。今後は、北九州市と連携し、早急に発見現場周辺の調査及び発見時の駆除を行うとともに、周辺自治体等からの情報収集を進め、環境省としても周知を徹底していきたいと考えております。また、今回のケースも踏まえて、関係機関、専門家等と相談の上、対策を強化したいと考えています。

(問)朝日新聞の小坪です。ゼニガタアザラシの関係で、副大臣は先日、ミドリガメの視察に行かれましたけれども、実態を現場に足を運ばれてご覧になる予定というのはありますか。
(副大臣)今のところ、具体的に日程が固まって公表するわけではないのですけれども、基本的にはそのような世界には非常に興味がかねてからあることでして、行くところがあればすぐにでも行きたいという気持ちは常に持っております。