大臣談話・大臣記者会見要旨

北村副大臣記者会見録(平成27年9月2日(水)11:00 ~ 11:07 於:合同庁舎5号館25階会見室)

1.発言要旨

(副大臣)冒頭私の方から1点お知らせしたいと思います。車座ふるさとトークの開催のため、9月5日(土)に、三重県鳥羽市を訪問します。今回の車座ふるさとトークは、環境政策を軸とした地方創生の取組において、重要な施策であるエコツーリズムをテーマとしております。鳥羽地域の自然や文化を活かしたエコツーリズムに取り組む地域の皆様と活発な意見交換を行ってまいりたいと考えております。

2.質疑応答

(問)幹事社の読売新聞です。今、発表されました車座ふるさとトークについてなのですが、開催する狙いと期待するところを教えていただきたいと思います。
(副大臣)エコツーリズムとは、言うまでもありませんが、地域ぐるみで自然環境や歴史文化など、地域固有の魅力を観光客に伝えることで、その価値や大切さが理解され、保全につながっていくことを目指していく仕組みであり、地方創生に大いに寄与する取組だと考えています。安倍内閣の掲げる大きな方針の一つでもあります。私の地元の輪島には、白米千枚田という棚田があります。ここでは、千枚田の景観を守りながら稲作を体験していただく白米千枚田オーナー制度という取組があり、これも一つのエコツーリズムだと考えております。かつて小泉元総理がここを訪れて「絶景、絶景、これに勝る絶景無し」と言われて、オーナーになっていただいたことあります。今は小泉進次郎君がオーナーに、それを継いでおります。三重県鳥羽地域は、山々から伊勢湾まで注ぐ森里川海の豊かな自然と、海女文化に代表される歴史・文化を最大限活用したエコツーリズムに取り組まれており、全国のトップランナーとして、エコツーリズムを牽引されてきた地域だと考えております。来年5月には「伊勢志摩サミット」が開催されることとなっております。また、鳥羽市では11月には「全国エコツーリズム大会」の開催も予定されると聞いております。このような地域で自然と文化を活かした「エコツーリズム」に取り組む方々の生の声を聞き、施策に活かしていきたいと考えたものです。

(問)朝日新聞の香取ですが、ライチョウ関係で悲しいニュースが続いております。まず、域外保全をしている上野動物園でライチョウが二羽立て続けに亡くなった件がありまして、これについて何か現状でわかっている原因とか難しさなどがあったら教えてください。
(事務方)いずれにしましても死因は不明でございますので、引き続き日本動物園水族館協会と連携して、原因究明を進めていきたいと思っております。
(副大臣)一つはサルにやられてるんですよね。
(問)サルにやられているというニュースはどのように受け止められましたか。
(副大臣)環境省としての見解というよりも、個人的には何とかそれを止める方法は無いものか、対策を早くこうじなければいけないのではないかと考えました。
(事務方)補足させていただきますと、サル、イノシシ、シカというのが非常に増えて、特にサルが高山域まで進出したというのが、このライチョウを襲った可能性の一つですので、あの地域において実際の狩猟の対策というのは今のところ明確なものは無いそうなのですが、環境省の中でも検討したいと考えております。
(副大臣)報道ですけど、ああいう高い所にはサルは行かなかったというのですが、ああいう所にいくような捕食癖と言うんですか、行けばあるという習性が出来るとこれからも続くということになれば問題だと思います。対策を検討すべきだと考えました。
(事務方)それを踏まえて対応したいと思います。

(問)この間の金曜日に放射線医学総合研究所の方で福島の帰還困難区域のモミの木の形態変化が複数見られたという発表があったのですけれども、自然局の放射線の動植物への健康調査の過程で出てきた話だったのですが、最終的に現時点では因果関係が分からないという放射線医学総合研究所の調査結果がでておりますが、最終的に環境省として因果関係をはっきりさせるところまで、フォローアップしていくおつもりでしょうか。
(事務方)元々、環境省の方で平成23年からやっておりますが、80近い動植物を調べてもらっておりまして、今回初めてモミであのような形が出たのですが、空間線量とモミの形態変化に関連はありますが、因果関係は明確ではないということがございます。今回出たことを踏まえて空間線量つまり外部被曝によるものなのか、あるいは内部被爆はどうなのかといったことは放射線医学総合研究所と協力して引き続き調べていきたいと思います。