大臣談話・大臣記者会見要旨
小里副大臣記者会見録(平成27年2月19日(木)14:17 ~ 14:29 於:合同庁舎5号館25階会見室)
(問)NHKの橋本です。今月幹事社です。よろしくお願いします。まず、幹事から2点伺いたいのですけれども、まず1点目が残り3週間に迫った中間貯蔵施設への搬入開始ですけれども、先だって知事が福島に5項目の説明に行かれて、理解を要請されたわけですけれども、その以降の福島県や町や地元自治体との調整は、今現状どうなっているのか。と、保管場の工事の現状、その2点についてお願いします。
(副大臣)2月8日に大臣から、復興大臣とともに、県のほうに5項目の確認事項の説明を行いました。その前には、両町に対して、私と政務官が赴きまして、議会に対しての説明を行ったわけです。これは協定案についてです。これを受けて、県と2町において検討していただいている状況でして、速やかに判断をいただけるように、今、見守っているという状況です。
(事務方)保管場のほうにつきましては、2月3日に現地を見ていただいたかと思いますが、工事に着手をいたしまして、その後も継続的に工事を進めているという状況でございます。
(問)もう1点なのですけれども、放射性物質汚染対処特措法の見直しが、来月下旬あたりから始まる見通しとなっていますけれども、これまでの除染の進捗を振り返るとともに、今後の指定廃棄物の処分の在り方についても一度考えるという意味ではいい機会なのではないかなというふうに個人的には思いますけれども、副大臣としてはどのような議論が行われるよう期待されるのかというのをちょっと教えていただけますでしょうか。
(副大臣)それは今の指定廃棄物の処理方針について、その見直しを行うべきではないかということですか。
(問)そういう趣旨ではなくて、そもそも有識者会議を作ってその特措法の見直しを一度議論するという機会が来月以降に設けられますけれども、どういうふうな議論が行われるというふうに期待されるかと。
(事務方)法律の附則に基づいて、今回有識者会議を立ち上げて、施行状況の検討をするというのがまず最初でして、それを踏まえて今後どうするかについては議論の中で出てくると思います。環境省において、今どうするかということを考えているわけではございません。
(問)その議論が重要だというふうにみていらっしゃるかという、単純にそこをお伺いしたかったというところではあるのですが。
(副大臣)よく見守って、参考にしていかないといけないですね。
(問)朝日新聞の奥村です。今の対処特措法の見直しについてですけれども、副大臣としては現状どういうふうにみていらっしゃって、こういうふうにしたいとか、こういう方向性もあるのではないかとか、そういうお考えはありますか。
(副大臣)現状そういう段階には無いのでしょうが、それぞれの事情がありますから、経緯も違うし、個別に聞いていただければお答えのしようもあるのですけれども。
(事務方)現在進行形のものが多いですからね。
(問)なるほど。先程のお答えの中でよく伺って参考にしていきたいというお話がありましたけれども、それは重要な問題であるというのが1点と、加えて、有識者の皆様が集まって判断していただくことになるので、それは尊重したいというふうな意味合いだと思ってよろしいですか。
(答)そうですね。判断するのはこちらですけれども。
(問)まあ、そのとおりですね。
(問)読売新聞の大野です。昨日、仮置場の関係で川俣町の自治会の説明会で環境再生事務所の課長さんが、これからどれぐらいこの状況が続くのかと聞かれて、最低でも4年かかるという数字を初めて言われた、その根拠は輸送に使えるトラックの台数から運び出せるのは年間700万㎥であると、2200万㎥の搬入結果を考えると最低でも4年かかると、私の認識では初めて具体的な期限を示されたと思うのですが、環境省としての正式な見解と捉えてよろしいのでしょうか。
(副大臣)減容化前の量で、最大で約2800万㎥と仮定した、その数字自体が約1800万から約2800万と幅があるので、あくまで試算の域を出ない前提です。また700万という数字も輸送実施計画において出てきた数字ではありますが、積み重ねでしっかり出した数字ではありませんので、まさに推計に過ぎないわけです。環境省として現段階では見通し、見解を持っているわけではありません。
(問)記事にもなっていますが、その試算というのはどういうふうに理解すればよろしいですか。もう既に出てしまっているのですが。
(副大臣)出てしまったものは、それにより混乱をきたしたのであれば申し訳ないと思うのですが、環境省としては今申し上げたとおりであります。これから固めていかなくてはならないことです。
(事務方)実際にあったやり取りとしては、搬出スケジュールをお示しすることが困難であるという前提のもと、単純な違う試算の時点もずれていた値を単純に割り算したら、このくらいになるということを申し上げたようでございます。ただ、ピーク時輸送量といってもそれでずっと進むわけではありません。実際には分からないと流れの中で申し上げた数字ですので、4年という見通しを申し上げたわけではないと理解しております。
(問)あくまで計算上そうなっているということですか。
(事務方)そういう計算も出来るけれども、試算が現実に当てはまるわけではないので、実際には分かりません。数年間に渡ってとは出しましたが、そこまでしか現時点では言えないという理解です。
(問)日本テレビの杜です。昨日報道があった15歳の少年の除染の話なのですが、場所が福島市ということで直轄除染ではないのですが、あれを受けて直轄除染での作業員の健康は一義的には労基法や除染電離則の問題だと思うのですが、環境省として直轄除染での作業員について教えて下さい。
(事務方)事実関係をお話させていただきますと、24年から3年間除染をやってきました。多いときには1万8千人の方が毎日毎日入って作業されている状況でございます。18歳未満は労働関係の法令の違反ということでございますので、厚生労働省が担当になりますが、連携しながら取り組んでいます。法令遵守については、契約書に明記するとともに、暴力団対策については警察と連携して対策協議会を通じてしっかり対策していくことに取り組んでおります。年齢を偽るというやり方については、非常に危惧しておりまして、運転免許証や健康保健証を全ての作業員について確認しておりますが、悪意をもって偽造されたりすることについてはなかなか難しいこともありますので、警察と共にこれまでやってきました。また、日頃の監督検査でも呼びかけをしておりますので、こういった取組をこれまでと同様に行っていくことが大事だと思っております。
(問)副大臣からも一言いただけますか。
(副大臣)労働基準法に反して危険な業務に従事させていないか、身分証等をもとにして実態がないか調べたところ現段階ではないということでありますが、これを教訓にしてしっかりと法令を遵守し、暴力団排除の観点からも今後に活かしていかなくてはならない問題だと思います。
(問)千葉日報の石井といいますけれども、先日、柏の市長が副大臣に陳情されました。最終処分場にはしないというお話については非常にいろいろ聞いたのですけれども、地元の方からは、最終処分場のスケジュールが示されないとという声が、懸念しています。柏の地元の住民に対して副大臣から一言いただけますか。
(答)特に、一時保管をされている地域の皆様に、大変御心配をおかけしていることを、大変申し訳なく思っております。言い訳をするのは私の本意ではないのですが、民有地を含めて、県の全体を対象としているものですから、なかなかその選定に手間取っているという状況でございます。引き続き、一箇所に集約していくのだという方針を持して、作業を急いでまいります。実際に急いでいるところです。