望月大臣記者会見録(平成27年9月18日(金)10:05 ~ 10:30 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 昨晩お知らせしているとおり、飯舘村から流出した土のう袋を探していた作業員7名のうち、5名が作業場所から戻ってこられなくなるという事案が発生しました。うち1人が今日の朝6時54分に、また1名が8時27分に発見され、さらに2名が8時37分に発見され、つい先ほど9時44分に残る1名が発見され、これで全員の生存が確認されました。
 環境省としては、安全を確保した上で作業を進めるように受注者に繰り返し要請していたところですが、このような事態に至ったことは誠に遺憾でございます。そして申し訳なく思っております。なぜこのような事態が生じたかについては、受注者から情報収集をし、確認したいと考えています。大雨により土のう袋が流出したことについて、受注業者も責任を重く受け止めて、調査をされていたものと推察しております。とはいえ、安全確保が最重要課題であることを再確認する必要があるところを、危険な作業を行わないように、改めて全受注者に徹底するよう事務方に指示をしました。飯舘村を始め県、警察、消防、自衛隊の皆様には、大変感謝をしております。

2.質疑応答

(問)読売新聞の大野です。飯舘村の袋の話で3点ありまして、今お話でも触れましたが、なぜこんな事態が起きたのかということなのですが、袋の回収作業について具体的にどのような指示を出されていたのでしょうか。例えば八木沢峠はかなり山の中なのですが、そういう所に入って見つけるまで戻ってくるなというような無理な指示を、無いとは思いますが、例えば環境省がJVに出していたのか、JVが下請けに出していたのか、その点を教えてください。
(答)まず、今お話しましたように5名の方が発見されて生存が確認されたことに、ひとまずほっとしているということが事実でございまして、ご協力いただきました皆様に、昼夜を問わず捜索していただいたり、準備をしていただいた皆様に心から感謝申し上げたいと思います。そういった中で環境省としては安全を確認した上で作業を進めるよう受注者に繰り返し要請していたところですが、なぜこのような事態が生じたかについては、追って受注者からしっかり情報収集を行い、検証したいと思っております。今はまだ確認をしたということで全員が無事戻ってきたということではございませんので、まだそういったことがはっきりとわかりませんのでしっかりと検証させていただきたいと思います。
 作業にあたっては作業員の安全が何より優先である、そしてまた危険を伴う作業を行わないように改めて全受注者に徹底するように事務方に指示しましたが、あの時も二次災害が絶対におこらないようにということは、我々も何回も言っていたのですが、皆さんは責任上一生懸命していただいて努力をしていただいていたのがわかりますけれども、何事も事故が起きては他の皆様に大変迷惑をかけるということになりますので、しっかりと検証しなければいけないと思っております。また、無理な回収作業を依頼していたのではないかというお話がございましたが、環境省としては安全を確保した上で作業を進めるよう受注者に繰り返し要請しておりました。このような事態が生じたことは誠に遺憾だと思っています。どちらにいたしましても受注者から情報収集をしっかりと行い検証したいと思っております。なお今回の事態を受けて、危険な作業を行わないように改めて受注者に徹底をしていきたい、事務方にそういった指示をいたしました。まだ天候もこういった状況ですので、東京もまだこういう状況です。少し聞いたところでは、まだあちらのほうでは雨が降っているということで、またどういうことになるかわかりません。台風も近づいておりますし。危険な作業は回避するように、という指示を事務方の方にさせていただきました。
(問)袋はいくつ発見されたとか、そういう数字的なものは変わっていますでしょうか。
(事務方)事務方よりお伝えいたします。昨日の夜の時点でお知らせしたもの以降、特段数字に変更はございません。
(問)推計で袋の数字が出されてからまた変わって、この先もまた変わるのではないかという心配があるのですが、そもそもこの袋の回収はいつまで続けるおつもりでしょうか。
(答)回収作業は人が入っていくことができないような場所を除き、ほぼ一通り調査を終了したところでございますが、これ以上の土のう袋の追加的な調査は現在のところ、中止するよう指示いたしました。なお発見されたものの未回収となった土のう袋については、川の真ん中に流れてしまってなかなかクレーンが届かない、人が入れないという所、発見されたものの未回収となっているものは、回収できる状態になり次第、安全確保を最優先としつつ引き続き回収を進めてまいりたいと思っております。
(問)一応、発見された物の数としては、ここでもう打ち止めという理解でよろしいでしょうか。
(答)豪雨前に現場に一時置きされていた数については、一部聞き取りによる推計をしているため一定の誤差があると考えられましたが、また発見された土のうの袋等が除染により発生したものであるか及び使用済みの袋であるかを詳細に確認する必要があると。いろいろな物が流れてきており、いろいろな袋があるものですから、それが環境省の関係のものであるか、そうでないかという確認作業をしばらくはしなくてはいけないと思っております。

(問)下野新聞の須藤です。台風18号等によって発生した災害廃棄物について伺います。栃木県は今回の水災害によって発生した災害廃棄物につきまして、全額国庫補助による処分を求めております。事実、過日山谷防災担当大臣に要望書を出したところですが、昨日の関係省庁の対策本部会議では既存である最大9割の助成のスキームで対応していくというように聞いております。栃木県などから出ている全額国費負担による災害廃棄物の処理について大臣はどのように受け止めて、どう対応されていくのか、お考えを伺います。
(答)今、補助率の関係のお話だったと思うのですが、環境省では、被災した住民の皆様に一日も早く日常生活を取り戻していただけるよう、「災害等廃棄物処理事業費補助金」による財政的支援等を行ってまいります。この補助制度は、国庫補助が1/2、交付税措置を含めると9割の国庫負担が可能となります。関係県等との担当部局と密に連携しつつ、補助制度を最大限効果的かつ柔軟に活用することにより、円滑・迅速な処理に向け必要となる支援を実施してまいります。
(問)そうするとやはり地方から求める声がありますけれども、もちろん財源のバランスもあると思いますので、全額負担というのはやはり難しいというご認識でしょうか。
(答)補助率の内容でございますけれども、災害・被害の態様及び政府全体としての対応との整合性を踏まえ、現時点では、補助率を拡充して実施する予定はございません。環境省としては、地方自治体からの要望等を十分踏まえつつ、現在の補助制度を最大限効果的かつ柔軟に活用することにより、積極的に支援してまいたいと思っております。今のところ、市町村の負担は1割程度でございます。他に拡充したものがあるのではないかという内容だと思うのですが、これは「阪神・淡路大震災」と「東日本大震災」の時にそういったことがございますけれども、これは特別法がこれとは別に制定されたというようなかたちで、どちらの災害も社会的、経済的影響が極めて大きく、支援のための特別法を作ってということでございましたので、これは国会でそういう法律を作って対応するということになりますので、規模だとか地域の実情などを併せてということでございますけれども、今はとりあえず地元の負担が1割でできるようなかたちというものを最大限活用してやっていきたいと思っております。

(問)朝日新聞の小坪です。飯舘村のフレコンの件でお伺いしたいのですが、昨日の午後6時30分の時点で環境再生事務所には5人の所在が確認出来なくなっているという連絡があったという情報提供いただいていますが、張り出しに関しては23時過ぎというような状況でした。これについてはタイミングが遅かったというお考えはございますでしょうか。
(答)受注者から環境省に連絡が入ったのが、昨日17日の午後6時24分頃と報告を受けております。すぐに秘書官に連絡があり、私自身も午後7時頃には知りました。その後の捜索の状況を確認した上で、第1報を昨夜11時15分に公表しました。その後、第2報を18日朝5時、第3報を朝7時10分と、情報が整理される度にお伝えしてきたものと考えています。

(問)熊本日日新聞の山口です。水俣病のことについてお伺いします。15日に新潟県がお二人の方を新潟病と認定しました、2年半ぶりということだったのですが、このことについて環境省のご所感をお尋ねしたいのと、今回は飼っていた猫の死骸が客観的証拠として見つかったということも報道されておりますが、改めて認定を受ける難しさを示したのではないかと思うのですが、そのことについてのお考えをお願いします。
(答)今回の公健法の認定者が出たことについては、審査会において丁寧に審査が行われ、総合的検討がなされた結果であると受け止めています。これはどこそこではなくて、全国同じルールなので、どこにおいてもルールを使っていただいて、この法律を基にこの結果を出していただいたと受け止めております。引き続き、公健法の適切な運用を積み重ねていくことが何より重要であると認識しており、今後も、関係県・市と二人三脚で、今までやってきましたし、これからも大事でございますので、そういったかたちの中で水俣病対策に取り組んでまいりたいと考えています。

(問)静岡新聞の福田です。本国会の最大の重要法案である安保関連法案が本日中にも成立しそうなのですが、閣僚の一員としての受け止めをお願いします。
(答)参議院での平和安全特別委員会、昨日も随分いろいろと議論がありました、平和安全法制の採決が行われ可決されたということでございますが、まだ参議院の本会議がこれから控えておりますので、現時点でコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。

(問)環境新聞です。先週の金曜日、9月11日に経団連が新たな気候変動枠組みの構築に向けた提言を発表しているのですが、その中に環境アセスメント法をCO2排出対策に用いるべきでないと、このような提言をしております。ご案内の通り、環境アセスメント法ではSOX、NOXのほか、CO2も評価対象になっておりますけれども、これを具体的には評価対象から外せということを要望していると解釈できます。一方、電気事業連合会も先週の木曜日9月10日の環境省の石炭火力に関連する有識者会議で、経団連と同様に要望しています。その背景として、大臣がいつも石炭火力の環境アセスで、俗に言えばもう3件人質に取られていると、これに対する業を煮やした経団連の提言、電事連の先週10日の有識者会議でのヒアリングでの意見陳述だと思いますが、ただ環境アセスメント法の根幹に触れますので、大臣は、経団連、電事連の意見に対してどう受け止めていらっしゃいますでしょうか。
(答)このヒアリングについては、ご指摘の業界からのヒアリングについては非公開で行われているということでございまして、どのような議論が行われたなどの内容についてはこの場では控えさせていただきますが、後日内容を確認いただいた後に議事の内容を公開する予定ではあります。経団連の提言が公表されたことについては、我々も承知をしております。環境アセスメントはそもそも事業者が事業による環境影響を自ら評価をして、必要な環境保全措置を講ずるための制度でございまして、温室効果ガス等についても環境影響評価法が制定された際に、事業者による環境負荷として評価対象項目の中に含まれていると、法律の中に含まれておりますので、温暖化問題に対する現状を考えますと、温室効果ガスに関しては、今後一層適切な評価をすることが大切であると考えております。

(問)共同通信の川口です。2つ質問させていただきます。環境新聞さんのご質問にあった、石炭火力の件について、経済産業省と電事連とのお話し合いも定期的に続けていかれると思うのですが、いつごろにどういった着地点を見いだそうと考えていらっしゃるのか、このまま対立したままでは、なかなか解決をみることは難しいのかなとは思うのですが、どのようにしていかなくてはならないと大臣はお考えでいらっしゃるのか教えてください。2点目は話はまったく違うのですが、昨日の安保の特別委員会での採決についてなのですけれども、採決の瞬間はマイクが切れていて、傍聴の方にも出席されていた議員の間でも何が起こったのか分からない状況があったかと思うのですけれども、進め方について閣僚の一人としてどのようにお考えでしょうか。適正であると考えておられますか。
(答)先に平和安全委員会についてですが、国会運営について政府の立場からコメントすることは差し控えたいと思います。自分の所管以外について、私が閣僚でないということであれば、お話の仕方がいろいろあるとは思いますが、所管以外の事項について見解を述べることは難しいので、差し控えさせていただきます。いただいたご質問は、安全保障法制担当大臣に答えていただくのが適当であり、環境大臣としてはコメントは差し控えたいと思っております。
 電力業界の自主的枠組みに関して、いつまでに煮詰めるかということになっていくとは思いますが、実効性のある電力業界全体の枠組みを国の地球温暖化対策計画の中に位置づけることとされているところでございまして、法律に基づいて作らなければいけないということになっていると思います。発電所の立地は大規模な投資案件でありまして、中長期的に計画的に投資判断がされるものでありますので、一回作ってしまったら10年、20年動くことが出来ませんので、今から対策を行う必要があるということで、様々な意見を出させて頂いて、言葉だけであってはいけないと認識をしております。このため地球温暖化対策計画の策定に照準を合わせるのではなく、切れ目なく検討調整が進められるように、電力業界には早急な対策を求めますし、事務方にも業界の検討への協力を指示をしてしっかりと連絡をとりながら、やるべきことをやっていただけるような形が出来るようにしていきたいと思っております。

(以上)

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