大臣談話・大臣記者会見要旨

望月大臣記者会見録(平成27年7月28日(火)9:04 ~ 9:18 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 報告することが2点ございます。本日の閣議において、環境省幹部職員の任免が了承されましたのでご報告いたします。発令は、7月31日付となります。具体的には、鈴木正規環境事務次官、塚本瑞天自然環境局長の勇退を認めました。後任として、環境事務次官に関荘一郎地球環境審議官を、自然環境局長に奥主喜美大臣官房審議官を充てることとしました。地球環境審議官の後任には、小林正明総合環境政策局長を、総合環境政策局長には、三好信俊水・大気環境局長を、水・大気環境局長には、高橋康夫大臣官房審議官を充てることとしました。また吉崎収放射性物質汚染対処技術統括官は国土交通省に出向となり、その後任には、縄田正国土交通省東北地方整備局長を充てることとしました。なお、勇退する鈴木環境事務次官は、8月1日付けで環境省顧問に就任させます。塚本自然環境局長も環境省参与に就任させます。あわせて審議官級人事についてお知らせします。大臣官房審議官に、亀澤玲治九州地方環境事務所長と深見正仁秘書課長の二人を昇任させます。また、早水輝好審議官は、内閣官房内閣審議官を兼ねることとします。なお、原子力規制庁から発表されると思いますが、池田克彦原子力規制庁長官が勇退され、後任として、清水康弘原子力規制庁次長を充てる人事についても閣議で了承されております。

 次に、青森県から福島県までの約700kmの開通を目指しております「みちのく潮風トレイル」のうち、8月3日月曜日に岩手県内の野田村から普代村までの約24kmの区間を新たに開通させることといたしました。この結果、これまでに開通済みの約200kmに加え、合計で約225kmが開通いたします。それ以外の路線についても、引き続き路線の検討を進めてまいります。多くの国民の皆様に利用していただくことにより、さらに地域が活性化し、復興が加速化することを期待しております。

2.質疑応答

(問)日本テレビの杜です。まず冒頭ご発言ありました、人事の発表なのですが、今回の人事の狙いについてお聞かせください。
(答)人事は非常に難しいものですけれども、常に新陳代謝と人材の適材適所を旨としてベストの人選を行っていかなくてはいけないと、今回そういうことを旨として行ったものと考えております。この新たな体制で、環境省の大きな仕事である、約束草案を踏まえてCOP21に向けて地球温暖化対策の推進にしっかりと取り組んでいくということ、それから中間貯蔵施設はまだまだこれからでございますので、そういった震災復興政策など、環境行政の諸課題にしっかりと取り組んでいきたいと考えて、今回の人事に取り組ませていただきました。

(問)あともう1点なのですが、電力業界の温暖化対策の自主的な枠組みについてなのですが、昨日有識者のヒアリングがあったと思うのですが、その受け止めと、自主的な枠組みが大臣が以前求めていたポイントを満たしているかどうか、いつ頃までに判断したいと思っているか、その2点をお聞かせください。
(答)昨日有識者のヒアリングがありました。その中の大きな論点が実効性がある枠組みとはどうあるべきか、それから、それと照らしてこのたび電力業界が公表しました自主的枠組みは実効性があると言えるのかどうか、そういった点について、様々な意見をいただいたと報告を受けております。いただいたご意見は皆さんの重要な意見でございますので、そういったご意見を踏まえながらこのたび電力業界が公表した自主的枠組みが実効的な内容となっているかどうかというのをしっかりと確認をしていきたいと思っております。ご指摘がございましたように、環境省の見解ということになりますけれども、できるだけ早く整理し、しかるべき形で皆様にお知らせをしたいと考えております。

(問)できるだけ早くということを常々おっしゃっているのですが、できるだけ早くというのはその通りだと思うのですが、最終的にはいろいろな折衝の中で決まってくることだ思いますが、環境省としてはいつくらいまでに判断をしたいという思いはありますか。
(答)昨日の有識者のヒアリングは重く受け止めていかなくてはいけないのですけれども、論点もかなり出揃ったかなということがございます。ですからこそ、やはりできるだけ早く公表したいと思っております。これは一週間先とか一ヶ月先とか、区切ることができませんけれども、一日も早く論点の整理をして、皆さんにお知らせしたいと、時間をあまりおかないように公表したいと思っております。

(問)下野新聞の須藤です。栃木県の指定廃棄物についてなのですが、先週末の栃木知事の記者会見で、一時保管について一時保管者に対して困っていることを伺うようなアンケートを計画しているというお考えが示されました。ただ一方で県単独ではなく国とも相談しながらという考えも併せて示されました。このことについて大臣のお考え方、対処方針をお伺いします。
(答)環境省におきましては、職員が定期的に現地を訪問して一時保管の状況を確認し、必要に応じて保管状況の改善作業などを行っております。それから、一時保管をしていただいている方々の御負担が増大しないように、今後も引き続き、必要な支援を行っていきたいと考えております。一時保管の実態把握という観点から、どのようなアンケートの仕方が適切かどうかをしっかりと勘案しながら、栃木県からそういうご意見もありますので、我々としても相談しつつ、しっかりと検討していきたいと思っております。

(問)共同通信の阿部です。安全保障関連法案の関連なのですが、礒崎首相補佐官が法的安定性は関係ないという発言で、野党から少し反発や更迭要求などが出ているようなのですが、閣僚の一人としてのお考えをお聞かせください。
(答)詳細を把握しておりませんので、このことについては今国会で審議の真っ直中というか、これから始まっていくところでございますので、閣僚としての発言を控えさせていただきたいと思います。申し訳ございません。

(問)共同通信の川口です。電力業界の枠組みに関して、先ほど大臣の方からできるだけ時間をおかないで早くという話があったのですが、8月には2件石炭火力の大臣意見が予定されているかと存じます。それより十分前には見解をまとめるということでよろしいでしょうか。確認をお願いできればと思います。
(事務方)8月のアセス意見というのがございますけれども、それも念頭に置きながら、今大臣がお答えになられましたように、有識者ヒアリングも昨日あったところでございますので、その意見も整理してなるべく早めな形でしっかりと事務としてもとりまとめたいということでございます。

(問)先ほど大臣のほうから論点は出揃ってきたという話があったのですが、今の時点でカバー率が9割を超えるということで、皆さん参加してくださっている一方で、皆さんの中でどのように削減を進めていくのか、内実が見えない、それから将来どうやってPDCAをまわしていくのかというのが少し中身が見えないところがあるのかなというように思うのですけれども、大臣の目からご覧になって評価できる点、ちょっとこれは考えて貰えるとありがたいというところがありましたら、御感想をお伺いしたいです。
(答)枠組みが実効的な内容になっているか、ということは我々が確認をしていかなければなりません。内容は出してきて努力をしているなというのは認めますが、実効性があるかどうかというのは、確認しなければ何とも言えませんので、これについて我々はしっかりと把握して、それなりの対処はしていきたいと考えております。