望月大臣記者会見録(平成27年4月14日(火)9:30 ~9:49  於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 今日はご報告することが1件ございます。まず、2013年度の温室効果ガス排出量について、今般、確報値を取りまとめました。2013年度の総排出量は、14億800万トンでした。前年度と比べると、石炭火力の発電量の増加や、業務部門における電力消費量の増加などにより、1.2%増加いたしました。また、2005年度と比べると、冷媒に用いるフロンガスの増加や、火力発電の発電量の増加などにより、0.8%増加しました。2013年度の排出量が増加しているという厳しい状況も踏まえ、より一層、大胆な省エネや、再生可能エネルギーの最大限の導入を進め、積極的に温暖化対策を進めてまいりたいと考えています。以上です。

2.質疑応答

(問)幹事の時事通信の相京です。幹事から2点お伺い致します。まず1点目が今の確報値の件なんですけれども、前年度から比べて1.2%の増ということで特に石炭火力が増えているという状況があるんですけれども、これは今後も伸びていくとか新設計画とかも相次いでいますけれども、今後伸びが想定される中で、環境省の石炭火力に関しては枠組みのあり方とかですね、検討会とかいうお話もありましたけれども、その検討状況も含めて今後の取組についてお願いします。

(答)石炭火力発電は、最新鋭の技術であっても、天然ガス火力発電と比べて約2倍以上のCO2を排出することから、地球温暖化対策への影響が大きいと考えております。私が2月24日の会見でお伝えしたとおり、電力業界全体としてCO2排出削減に取り組むための枠組みについて、業界に構築を促すだけではなく、環境省としても積極的に検討するよう事務方に指示したところでございます。現在のところ、検討をしっかり進めなさいということで、事務方に強く指示をしているところでございます。

(問)もう1点、指定廃棄物についてなんですけれども、昨日の有識者検討会で指定廃棄物の処分に関して、最終処分場で原状回復に関する考え方が示されたんですが、それについて大臣お願いします。

(答)昨日の会議においては、施設管理の考え方についての素案に対して、委員の先生方から様々なご意見をいただきまして、より課題を明確にできたと思います。いただいたご意見を踏まえ、処理施設の安全な管理に向けて、さらに検討を進めてまいりたいと考えております。なお、従来用いてきた呼び方なのですけれども「処理施設」という用語についてですけれども、指定廃棄物を安全に長期間にわたって管理していくための施設でございますので、昨日の会議では「長期管理施設」という用語を用いました。より現在の実態に即した名称でありますので、今後は「長期管理施設」と呼ぶことにしたいと考えておりますのでよろしくお願いいたします。

(問)共同通信の角です。2、3点お聞きしたいのですけれども、温暖化の関係ですけれども、ベースロード電源が議論の中で石炭火力と原発が非常にウェイトが高いのですけれども、石炭火力を制限すると原発が増えるのではないか、あるいはその原発を減らせば石炭火力を増やさざるを得ないという、環境省としては非常に苦しい立場だと思うのですけれども、そのバランスをどうお考えでしょうか。

(答)先ほどお話ししましたように、最新鋭の技術であったとしても石炭火力は天然ガス火力発電の倍以上のCO2を排出するので、我々としては何としても石炭火力だけに頼ることがないように考えていかなくてはいけないと思っております。原発の問題でございますけれども、前々からお話しておりますように、環境省は、独立性の高い三条委員会である原子力規制委員会を外局として持っておりまして、我々はこの原子力規制委員会を守っていくということでありまして、我々の発言によって物事が左右されるというか、圧力になるようなことは決していけないので大変申し訳ないのですけれども、原発利用に関する発言は差し控えさせていただきたいと思います。ただ、新たな削減目標についてはしっかりとしたものを作る必要がありますので、関係審議会では現在丁寧な審議が行われております。今後とも我々としては国際的に見劣りがしないような新たな削減目標をできるだけ早く取りまとめるということを目指して検討を急いでいきたいと思っております。

(問)立場上は、原発について増やすとも減らすとも言えないというのは、その通りだと思うのですけれども、石炭とトレードオフの関係にある以上、石炭を減らすということは限りなく原発を増やすということに近い発言になってしまうと思うのですけれども、そうではない何らかの解決策なり手段なりを考えなくてはいけないと思うのですが、それについてはどうなんでしょうか。

(事務方)状況をご報告申し上げますけれども、ベースロードという議論があること、またベースロード電源を何割という議論があることは承知しておりますけれども、現在調整しているのはそういうことではなくて、再エネも含めLNGも含めてどうあるべきかという議論をしているので、今おっしゃったようなトレードオフの関係の議論をしているわけではない、ということは前提としてご理解いただきたいと思います。

(問)経産省や自民党の一部で、ベースロード電源が6割なければいけないという前提に立っていないという理解でよろしいですか。

(事務方)現在、調整中ということなので、そういう議論があるということは承知しているという段階でございます。

(問)あと1点なのですが、指定廃棄物の長期管理施設といい、福島県の中間貯蔵施設といい、ちょっとどうなのかなと思うところがあるのですが、大臣の率直な見解としてどうなんでしょう。

(答)名前から数字からそうなんですが、言葉のニュアンスによって一人歩きしてしまうものでございます。最終処分場という言葉がいいのか、やはりそういったことによって住民の皆様の様々な考えが出て来てしまうということでございますので、我々としては処理施設と言ってもある程度の期間管理をすることになりますので、はっきりと「長期管理施設」と呼ぶことにして、しっかりと今後の道筋を考えていきたいと考えております。

(問)中間と長期とどちらが長いのでしょうか。

(事務方)まず中間貯蔵施設は法律上30年以内ですけれども、長期管理施設につきましては何年という年限を予め決めるというよりは、一定程度中に入っている物が減衰した後にその中身をどうするんですか、というのを地元のご意見も踏まえて決めていくというものですので、一概に定義して比較できないものではありますが、一般的には後者については30年よりは長いだろうと思います。

(問)共同通信の川口です。続けてで申し訳ありません。今お話にあったベースロード電源なのですが、IEAの試算によると、欧米の諸国であっても30年では6割前後とされているベースロードが5割前後に、それから40年で4割前後になるのではないかという試算が出ております。それで将来のことを考えると、今言っている6割というのが今将来の電源構成の話をしているわけなので、妥当なのかというところがあるかと思うのですが、その点大臣の考えをお聞かせいただきたいです。

(事務方)今の質問は、先ほど事務方からも話がありましたように、日本の中でも6割という議論があることは我々も承知しているわけですけれども、再エネ、LNGそういったものを含めて全体での電源のベストミックスということで、今後議論がされていきますので、ベースロード電源の比率ということで議論すると、いろいろな方向が違うかなという感じを受けております。

(問)昨日、電事連が14年度の電力需要で、14年度どのくらい電気が必要になったかという電力需要が、前年比の3.1%減って9000億トンを割り込む8930億kWhだったと発表しました。これは4年連続のマイナスです。30年の電力需要をどのくらいに見積もるかという議論の最中かとは存じあげますけれども、今の想定にあるようなマクロフレームが年率1.7%だと、あまりに現状を考えると過大になるのではないかと想定されるのですけれども、大臣はどのようにお考えでしょうか。

(事務方)今、電事連のデータということでご発表になりましたけれども、発電全体でいいますと、自家発電等も入ってきますからそれがどのくらいあるかということも勘案する必要があるかと思います。それから今ご指摘のありました、経済成長に併せての電力の需要ということのほかに、我々のエネルギーの使用の中で、熱よりも電気を使う割合が少ずつ上がっているということもありますので、その電化率の進展ということも併せて、今後2030年の電力需要を考える必要があるかと思います。

(問)テレビ朝日の吉野です。長期管理施設の関係なんですけれども、将来的な最終処分場にしないということと見受けられますけれども、こういう案を提示することによって、今激しい反対運動が起きている宮城県加美町であるとか栃木県塩谷町であるとか、こういうところの理解は得られるというお考えでしょうか。

(答)なかなか難しい問題でございまして、これまで丁寧に説明してきたつもりですけれども、地元の皆様にしてみればさまざまご心配する動きがあって、いろんな問題が起きております。我々は別に名前を変えたからご理解を得られるということではなくて、実質的に理解していただけるような丁寧な説明をしっかりしていくと、こちらが基本でございます。ただ、関係者の皆様から一つの言葉でですね、心配なさるということもございますので、一つ一つ心配を払拭できるような言葉の使い方を考える必要があると思ってます。本質的なものとして、皆さんが安心するようなことを丁寧に説明していくことが基本と思っております。

(問)中間貯蔵施設の30年以内に県外処分と言いながら、持って行く先が見つかったという話を聞いたことがありませんし、長期管理施設についても同様の問題があると思います。将来に対しての問題の不良債権の先飛ばしというものではないかという批判が今後も続くと思いますが、いかがでしょうか。

(答)責任逃れとかよく国会でも質問を受けますけれども、ここにいる人がみんな30年後も元気なのかどうか、責任逃れではないかということがさまざま質問受けました。そういった問題について真摯に受け止めますが、JESCO法を国会で審議させていただいて成立いたしました。これにつきましては、国全体で今後考えていかなければならないし、それを実行していくことで中間貯蔵施設を認めていただきましたので、個人個人の問題ではなくて、国全体でしっかりと進めて行きたいと思っております。それから、時代がだいぶ変わってきまして、さまざまな技術的な手法を提案いただいておりますので、その中からいいものを選び、一日も早く技術を開発して、安心して公共事業に使ったり、どちらかに持って行ってもご理解が得られるように、そういう状況を一日も早く作っていきたいと、総力をあげてがんばって行きたいと思います。

(問)下野新聞の須藤です。栃木県塩谷町の指定廃棄物について伺います。栃木県は12日が県議選の投開票日だったのですけれども、選挙区は別としまして、塩谷町の投票行動を見ますと、白紙撤回を求める票が7割超ということで、改めて住民感情の厳しさを痛感したわけですけれども、これに対するご所感をお願いします。

(答)これは一つの住民の気持ちなのかと重く受け止めなくてはいけないと思っております。ただ、栃木県においては、指定廃棄物が県内約170か所に一時保管されておりまして、処理施設を一日も早く確保しなくてはいけない。ですから、県全体の問題でもございます。地域の皆様の代表や、栃木県内のすべての市長あるいは町長、さらには、栃木県知事にも集まっていただいて議論を重ね、指定廃棄物の処理施設の選定手法等について確定させていただきました。こうした皆様の真摯な議論の積み重ねを是非ご理解いただきたいということで、これからも我々は、丁寧な説明をしていきたいと思っております。特に栃木県の県民の皆様全体にですから、「環境省と考える 指定廃棄物の課題解決に向けたフォーラム」を開催するなど、まだまだこれから努力をして、理解を醸成していく必要があると、今回のことで考えさせていただきました。

(以上)

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