大臣談話・大臣記者会見要旨

望月大臣記者会見録(平成27年3月27日(金)8:18 ~ 8:27 於:(参)本会議場議食側廊下ぶら下がり)

1.発言要旨

 まず、「公害健康被害の補償等に関する法律施行令の一部を改正する政令」が閣議決定されました。これは、毎年年度末に行っているもので、次年度の公害健康被害補償制度における補償給付の額や、給付の原資となる汚染負荷量賦課金の賦課金額を改定するものです。
 次に、「地球温暖化対策の推進に関する法律施行令の一部を改正する政令」が閣議決定されました。この政令は、最新の科学的知見を踏まえた国連の下でのルール改正に沿って、いわゆる代替フロンなど温室効果ガスの種類を追加し、各温室効果ガスの地球温暖化係数を定め、温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度の下で、事業活動に伴う温室効果ガス排出量を報告すべき事業者の範囲等を定めるものです。この政令は、本年4月1日から施行いたします。
 あと1点ございます。本日、上信越高原国立公園の一部を分離し、妙高戸隠連山国立公園として新たに指定しました。昨年指定した慶良間諸島国立公園に続き、32番目の国立公園となります。国立公園の名称については、火山でつくられた妙高山、海底が隆起してつくられた戸隠山をはじめ、多様な山々が集まっていることから、妙高戸隠連山としました。この国立公園では、夏には登山や高原の散策、冬にはスキーが楽しめるほか、火山の恵みでもある温泉や各地に残る山岳信仰の文化なども魅力です。3月14日には北陸新幹線も開通いたしましたので、国民の皆様にも是非訪れていただき、素晴らしい自然やその恵みに触れていただければと思います。
 以上でございます。

2.質疑応答

(問)フジテレビの加藤と申します。よろしくお願いします。大熊町に続いて、双葉町でも中間貯蔵施設への汚染土の搬入が始まったと思うのですが、それについて、かなり遅れてしまったところがありますけれども、始まったことへの思いと、大臣が今後視察だったりそういう思いがありましたら、お話を伺えますでしょうか。
(答)大熊町は13日に、双葉町は若干遅れまして25日に搬入ということで、当日私も注視しておりました。朝の準備から昼間の輸送、最後の搬入まで、その都度聞いておりましたが、搬入ができたという報告をいただきました。もっと早くできれば良かったと期待していただいた方には、ここまできて大変申し訳なかったという気持ちです。また、なんとかここまでこぎつけることができたのは、様々な皆様方の苦渋の選択、決断のおかげであり、御協力をいただいた皆様に心から厚く御礼を申し上げたいと思います。中間貯蔵施設は、福島の復興にとって大切な施設でございます。ただ搬入開始は本当に第一歩に過ぎません。まだまだ、いろいろ土地の交渉の問題もございます。地権者の皆様に連絡を取らせていただき、より丁寧に説明を行い、1日も早く様々な形で使えるようにさせていただけるよう、今後進めていきたいと思っています。

(問)朝日新聞の香取です。福島県で行われている県民健康調査の関係ですが、先日県の有識者の会議の方から、見つかった症状なり、がんなりというものを調査の終わった後も公費で賄えないかという提案が出ております。どのようにお考えでしょうか。
(答)3月24日の福島県の第6回甲状腺検査評価部会で甲状腺検査に関する中間取りまとめの部会長取りまとめ案が示され、議論が行われたということは承知しております。今後の検討委員会の議論を注視していきたいと思っております。今御指摘ありましたように、環境省としては県民健康調査の甲状腺検査の結果、甲状腺がんあるいはその疑いで引き続き医療の必要のある場合の支援について、平成27年度予算案に計上しているところであります。今後、どのような支援が可能か福島県と検討していきたいと思っております。

(問)共同通信の川口です。約束草案について伺います。準備の出来る国が3月末までに提出するという期限が近づいてまいりましたが、現状と今後の見通しについて教えてください。
(答)約束草案の3月末の提出というのは厳しい状況であります。ただ出来る限り早くとりまとめるとの方針のもとで検討を急いでおります。中環審や産構審の合同専門家会合で議論を進めてまいりましたが、来週の3月30日には、第6回の会合を開催し、二国間クレジット制度や農林水産分野での対策について議論される予定であります。今後も、COPの決定、各国の動向や将来枠組みに関わる議論の状況、エネルギー政策やエネルギーミックスに係る国内の検討状況等を踏まえて、新たな削減目標を出来るだけ早く取りまとめることを目指して、検討を加速させていきたいと思っております。
(問)これから様々な外交日程もありますが大体どのくらいの時期までに出したいというように大臣御自身はお考えでしょうか。
(答)日中韓の環境大臣会合であるとか、あるいはまたドイツでの会合であるとか、COP21に向けて様々な会合がございます。我々もしっかり検討を進めていきたいと思っております。

( 以上 )