大臣談話・大臣記者会見要旨

福山政務官・高橋政務官就任記者会見録(平成26年9月4日(木)22:43 ~ 23:06  於:合同庁舎5号館25階会見室)

1.発言要旨

(福山政務官)この度、環境大臣政務官を拝命いたしました福山守でございます。どうぞよろしくお願いいたします。環境省は除染、中間貯蔵施設の整備、放射性汚染廃棄物の処理、放射線住民健康管理など、福島の復興に向けた取組、地球温暖化対策、資源循環対策、生物多様性の保全対策、アジア諸国まで視野に入れた環境対策など、幅広い環境政策を担当をしております。私はこの内、特に中間貯蔵施設の整備について全力で取り組むとともに除染の着実な実施、放射性汚染廃棄物の処理、放射線住民健康管理にしっかりと取り組むつもりでおります。また、資源循環対策についてもしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。さらに、原子力防災担当として、国民の安全・安心を確保するため、原子力防災対策に地方公共団体と連携して、しっかりと取り組んでいく所存でございます。どうかよろしくお願い申し上げます。
(高橋政務官)遅い時間に大変ありがとうございます。私はまだ一期生ですが、政務官にさせていただきました高橋ひなこと申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。私はちょうど19年前に市議に立候補します時に環境問題をテーマにずっと活動してまいりました。その起源となりますのは、ちょうど私の母が病気になった学生時代、この時に私は食と健康、そしてその後ろにあります環境問題、農業に目覚めさせていただきました。そこから例えばネットワーク地球村をはじめとする様々な環境活動をしていた方々、また、私の故郷である岩手出身の東城百合子先生の自然に関する様々な情報をとにかく講演がある度に聞き歩き、そしてずっといろいろなところで環境問題、自然、私たちの生き方についての学びをさせていただきました。それが起点で市会議員のほうに立候補をさせていただいたのですが、その時の私のキャッチフレーズは「あなたがいて私がいて、地球があって私たちが生きていける。発想は地球規模で、行動は足下から。未来を生きる子ども達のためにできることをできるところから始めたい」というキャッチフレーズでした。この度、環境大臣政務官をお引き受けしましたこと、身が引き締まるような思いで日本の環境行政にあたらせていただきたいと思います。私は担当が総合環境政策、環境保健、地球環境、水・大気環境、自然環境です。この中から、特に再生可能エネルギーの普及、そして省エネ対策などの地球温暖化対策、国立公園などの日本の豊かな自然や生物多様性の保全対策、PM2.5等のアジア諸国まで視野に入れた環境対策、水銀に関する水俣条約の締結に向けた取組等の化学物質対策などに力を入れてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

2.質疑応答

(問)幹事者の共同通信の川口と申します。よろしくお願いいたします。福山政務官、高橋政務官にひと言ずつお願いをしたいのですが、福山政務官は中間貯蔵、放射性の管理、原子力の防災について取り組むことになり、高橋政務官は特に再エネ、省エネ、生物多様性に御興味を抱かれてお仕事をされてということですけれども、それぞれどのように住民の方ですとか、地球の問題、世界の交渉に対して、実際に仕事をされていかれるか意気込みをお願いいたします。
(福山政務官)中間貯蔵施設の問題については、福島だけでなしに周辺5県にまたがっているわけですけれども、特に今福島の問題が中心になっております。これについては、やはり復興なくしては、中間貯蔵施設がなければ、なかなか復興はありえないと思います。それは記者の皆さん御存じのはずだと思います。各地域で分散して置いてあってもなかなか難しい。ただ、私はそういう本当の被災地あるいは病気になってもそうですけど、痛いですよね、痛いよね、と言ってもその痛さを知っているのはその本人でなければ分からない、そしてその家族でないと分からないと思うんですよね、そういうことを考えるわけです。やはり、そういう自分が本当に、私は市議一期4年、県議六期22年地方議会やっております。ずっと下を歩いてまいりました。私はそういう意味で痛さ辛さの分かる環境行政という、特にこの福島の中間貯蔵施設、除染等についての問題について、足を運んで地元の皆さんと一緒になって考えていけるような方針で頑張ってまいりたいとこのように思っております。
(高橋政務官)私は一例を挙げますと、例えば今の大雨被害などこういった問題は気温が上昇している、この気温が上昇する私たちの生き方に対してどういうエネルギー政策をしていくのか、また里山保全をどうしていくのか、それから同じように森林の行政の関係も出てまいります。雨が降った時に、保水力のない山、こういう問題も含めて様々な省庁との関係も色々出てくると思います。そことの連携もしっかりとさせていただきながら、全体を考えた日本の環境、そしてアジアも視点に入れたいろいろな化学物質対策、こういったものにしっかりと取組み、また、色々と例えば鳥獣の今度は対策ということでしっかりとした皆さんとの議論が始まってまいります。この中で予算を獲得していかなければ、地方がこういう私たちの(地元の)岩手もそうなんですけども、せっかくの農産物にいろいろな被害が出ておりますので、こういったことにどう対応していくのか、人間と動物たちがどのように生きて共存していくか、こういう問題にしっかりと取り組ませていただきたいと思います。

(問)河北新報の門田です。よろしくお願いします。高橋さんに2点ほど教えていただきたいのですけれども、まず一点目が、政務三役が今回の内閣改造でほぼ半減したんですけれども、そのことに対する感想といいますか御意見を教えていただけますでしょうか。
(高橋政務官)私はこれまでの政府の皆様方の仕事が非常に大変だということを目の当たりにしておりましたので、半減したということに関しては様々な皆様方のお考えもあると思うんですが、しっかりとその中で先輩達の御指導と地域の方々、また、環境関係の方々皆様方の御要望をお聞きしながら、その中で本当に環境というのは私たちの生き方そのものに関係してまいりますし、将来の子ども達にも全て関係する行政ですので、その人数のことよりとにかく頑張るしかないと、そういう気合いを持って実際に今回入閣させていただいた皆さんと頑張っていきたいというふうに思っています。的確な答えでないかも知れませんがお許し下さい。
(問)もう一点なんですけれども、被災地に対して政務官として最も力を注ぎたいと思われていることを教えていただけますでしょうか。
(高橋政務官)広いですので、やはり再生エネルギーに本当にしっかり取り組んでいきたいということを思っております。それから、先ほど話しました地球温暖化の問題、これからペルーでの会議を含めていろいろな早期に私たちがしっかりと議論をして決めていかなければならない問題にたくさんちょうどそういう機会に私たちが直面していくわけですので、この点においても私たちだけでなく省庁とのいろんな関係も出てまいります。それから、その他にも私としては水俣病、それからいろいろな公害の場合には公害で苦しんでいる方々、色々と私たちも良かれと思って特措法を出したりいろいろなことをやっているんですが、その中でもまだ大変な方がいらっしゃいます。御高齢で苦しんでいる方もいらっしゃいます。そういう皆様方がしっかりと私たちがサポートをさせていただいて、苦しまずにお元気でいられるということにもしっかりと取り組んでいきたいと思っております。

(問)岩手日報の神田と申しますけれども、二点伺いしたいのですが、まず一点は冒頭の御挨拶でもありましたけれども、一期目で政務官というのは異例だと思いますが、その実績であるとも思いますがどのように受け止められているのでしょうか。
(高橋政務官)正直、一期目ですので政務官ということをまったく考えておりませんでした。昨日お知らせをいただきまして非常に驚いて、身の引き締まる思いというお言葉を先程お話し申し上げました。実際、私は自分が環境ということに関しては本当に子どもをおんぶしながらこの子たちにどういう環境を残していくかということで走り回った、これは岩手県内を含めて東京まで出てきて勉強したりといろいろなことがありますので、そういう中で日本の環境大臣政務官をさせていただけることを本当に誇りに感じて、誠心誠意頑張りたいという決意でいっぱいです。是非いろいろな皆さんから情報をいただいて、また、マスコミの方とも、私はマスコミ出身ですので、しっかり連携させていただいて、本当に素晴らしい日本の環境政治ができるように頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
(問)もう一点、先程も門田さんの質問と被るのですけれども、高橋政務官の御地元は岩手は被災地ということもあるんですが、もちろん再生エネルギーの活用とか、色々環境省さんの政策としても被災地の復興に貢献できるものもいっぱいあると思いますが、そこら辺どのようにお思いでしょうか。
(高橋政務官)実際に被災地の問題とそれからそれぞれの地域では里山問題、今消滅するということで、元岩手県知事の増田寛也さんがいろいろ発表をされています。こういう中でもその里山でエネルギーを買わずに自分たちで再生エネルギーをしっかりとしていって、それが雇用にもなるし、また外に出さずに自分たちでそういう生き方が出来ると、こういうことにもしっかりとした対応をしていけば里山保全にもなると思うんです。その里山はまた消滅するといわれているそういう地方の再生をどうしていくかということは、実は環境の問題にも関わると思いますし、世界に冠たる日本の環境技術を世界にもしっかりとお示しして勉強していきたいというふうに思っていますし、それと合わせて同じように今被災地では戻れずに、そして戻りたい思いはあっても残念ながら子ども達の学校の関係で引っ越しをしてしまって、もうそこに居住してしまって友達も出来たからやっぱり戻るか戻らないか迷っている方も沢山いらっしゃいます。そういった中で非常に福山先生が抱えていらっしゃるいろんな問題が大きいですので、是非別々の業務ではありますが、環境省全体でやはりいろいろな事を考えて今の安倍政権は地方の創世ということと、それから震災の復興なくして日本の未来はないということを打ち出していただいておりますので、被災地としての声もしっかりと上げていきたいと思っています。

(問)時事通信の斎藤ですけれど、福山政務官にお聞きしたいのですが、明日福島県のほうに大臣と出張されるということなんですが、どういったことを首長の方とお話をされてやっていきたいかということを伺いたいです。
(福山政務官)まずは中間貯蔵施設というのが今皆様が一番気になることでもありますし、9月1日に知事さんのほうから大きな決断をいただいた。大熊町長あるいは双葉町長にしてもですね、それを受けた中でいろいろな形で考えていただけるような、やっと方向が出来たわけですから、我々としてはやはり就任を今日させていたいて、やはり福島の復興・復旧は日本にとって一番大きな問題であって、これは総理も言っておられますし、復興復旧なくして日本の再生はあり得ないことからも、やはり明日行って誠心誠意心を込めた御挨拶と今後どのような方針で対応して欲しいという意見もあるでしょうし、その辺りもしっかりとお伺いして、しっかり絆を繋げるような御挨拶をしたいなと、このように思っております。

(問)(共同通信)再生可能エネルギーの話が出てきたのでお伺いしたいのですが、再エネで特に何に注目しているかというのがもしあれば。それから、前大臣の石原大臣は再エネは30年に総発電量の3割を目指す目標を掲げていらっしゃいましたけれども、政務官としては個人的にどう考えているかというところ。あと、お二人にお伺いしたいのですけれども、温暖化の対策を考えると時に、原発は一つには温暖化という面で見るには温室効果ガスの削減に寄与するという部分もあるかとは思うんですけれども、その辺りどういうふうに原発を捉えていらっしゃるのかという基本的なお考えを聞かせていただければと思います。
(福山政務官)原発の規制する側と利用する経産省の考え方では当然全然違っていますので、その発言については私自身も規制庁とかいろいろな御意見も伺っておりますけれども、しっかりその中でこれから連携した中で答えていきたい、このように思っています。やはり地球温暖化の一番大きな原因はCO2ですよね。CO2は化石燃料ですよね。やはりそういうことを考える場合、現状的にいえば、じゃあ原子力発電が駄目であれば何かあるのか、まさに今そういうふうな事も考えねばならない時代。じゃあそれが今何かというのが国にしても皆様方にしてもいろんな事で判断に迷うと思いますね。メガソーラーだけでそれで対応できるのか、それによって受益者負担になった時どうなるのか、あるいは風力発電、こういうものであれば日本の場合は風が舞っていますからその中で非常に難しいことであります。いろんな形の中で今皆がいろんな角度からですね、この前も沖縄のほうで潮流発電というのですかね、ああいうのもやっているのも(沖縄科学技術)大学院大学で見て、面白い発想といいながらも、じゃあそれが確実に全部それで負担できるのか、あるいはヨーロッパのほうは風力発電である程度のことはできると、それは一定方向からは吹くわけであって、じゃあ日本の場合はそれができない。じゃあ水力発電、私が一通り考えたことがあるのは揚水発電だったら夜の間に貯めたものをまたこうリサイクルした水をやってできる、日本は水が多い、いろいろな事を考えたことがありますけれども、それもかなりコストがかかるというふうなことをいいますので、今そういういろんなことを考えた中でですね、どれぐらい良いのかということを私自身も元々勉強しなきゃいけないというのもありますし、まだ今国自体がそのような形で動いておりますので、私自体もさらに勉強した中で、お答えはさせていただきたいと思いますけど、今はこれで私の答えとさせていただきたいと思っております。
(高橋政務官)私は原発に関しては賛成の方の意見反対の方の意見それぞれお聞きして、どちらもそれぞれのお考えに、なるほどという思いがあるんです。その時にじゃあどのようにするか。反対だという方には再生エネルギーをしっかりときちんとやりますよと。そして賛成だという方にはそういうプロの方々の御意見をしっかり聞いて対応していかないといけないという思いを持っております。再生エネルギーに関しましては、それぞれに地域によって違いますよね、ですからこれを特にではなくて、例えば私の(地元の)三陸では海洋発電ができますし、かといって太陽光ですと冬の間雪が降ったら太陽光駄目なんですね、ですから地域にあった再生エネルギーというのがあると思うんです。そういうものを一つに拘らず、色々その地域で合ったものを進めさせていただきたい。そして、併せて蓄電が出来なければなんともなりませんので、そういう技術というものに関してもきちんと対応できるようにしていかねばならないなという認識を持っています。もう一つありましたよね。
(問)2030年の再生可能エネルギーの比率を前大臣の石原さんは30%を目指すという御発言をされていましたけれども、政務官としては個人的な考えとして、どういうふうに導入をどういうふうに進めていくべきとお考えですか。
(高橋政務官)環境省全体できちんと予算の関係もありますので協議をするべきだと思っておりますが、とにかく再生エネルギーをしっかりと代替エネルギーとしてやれるということに全力を注ぎたいと思っております。それから、先ほど恐縮ですがどんなことに取り組みたいということで一つ言い忘れてしまったのですが、私、東京オリンピックに環境をしっかりと取り入れて欲しいということを、ずっと政務官になる前から活動してお話を申し上げておりましたので、東京オリンピックに対する環境をしっかり取り入れて良いオリンピックになるということも併せてやっていきたいというのが私の重点の中の一つでもあります。