大臣談話・大臣記者会見要旨

北川副大臣・浮島大臣政務官記者会見録(平成26年7月9日(水)16:11 ~ 16:26  於:合同庁舎5号館25階会見室)

1.発言要旨

(副大臣)皆様御苦労様です。心配しております台風ですけれども、若干遅い速度でありますので注意しなければいけないと思っております。今日の会見で私のほうから4点、浮島政務官のほうから1点、御報告をさせていただきます。
私のほうからは、まず国会が終わりまして6月24日から7月1日の日程でケニア及びマダガスカルへ出張させていただきました。ケニア・ナイロビでは、国連加盟国全ての参加により初めて開催された国連環境総会に出席いたしました。低炭素・循環型・自然共生社会を地球規模で構築してくべきといった発言を行わせていただきました。また、UNEPのシュタイナー事務局長とバイ会談を行い、大阪にある国際環境技術センターの活性化など、またこの秋に熊本水俣で予定をされております水俣条約1周年記念イベントに対してのUNEPからの出席のお願い等をさせていただきました。マダガスカルには、水俣条約会議の時に来日されておられたベリジキ元首相にお招きいただいておりましたので立ち寄り、アンダシベ国立公園特別保護区の視察や、マダガスカルのランパラニィ環境大臣との会談をさせていただき、自然保護の大切さと日本の国が行っている二国間クレジット、こういう点についても説明をさせていただきました。今後、マダガスカルに対しての環境等の協力というものも重要な課題かなということも感じました。
次に帰国をいたしまして7月3日から4日にかけて、井上副大臣とともに、この水銀条約とも今後関連をしてきますが、北海道の水銀のリサイクル施設と知床国立公園を視察させていただきました。水銀のリサイクル施設では、蛍光管や汚泥などの廃棄物、電池もそうでありますが、こういうものから水銀が回収され、精製され、高純度の水銀として再生される工程を視察させていただきました。今後、水俣条約を踏まえた水銀対策の検討に活かしていきたいと考えております。また、知床国立公園ではエゾシカ対策や適正利用の推進等、ナショナルトラスト運動、こういう先進的な保護管理の状況を視察をさせていただきました。関係者の皆様のお話を伺い、素晴らしい自然とそれを残そうとする地元関係者の皆様方の姿を目の当たりにさせていただき、また地域の皆様との貴重な自然環境の保護管理、こういうものについての意見交換もさせていただきました。
次に土曜日、環境省が青森県八戸市で整備を進めておりました種差海岸インフォメーションセンターがオープンするにあたり、この開所式に出席し、挨拶をさせていただきます。翌13日、日曜日は、我が国初の国立公園の一つであります、瀬戸内海国立公園の指定80周年記念式典に出席させていただくために香川県高松市を訪問させていただく予定であります。初めて国立公園が指定されてから80年目という節目の年を迎えております。31ある国立公園の素晴らしい自然風景を国内外に向けて積極的に発信するため、牧原政務官と私が主唱いたしまして、国立公園カレンダーを現在作成しているところであり、目玉は環境省の職員の投票で今現在写真を選んでおりまして、今年の9月末には完成予定であります。カレンダーができあがれば世界に向けて英語版と日本語版の両方を作成しておりますので日本の国立公園の素晴らしさ、こういうものを発信して、2020年のオリンピック等で来日をされる方にも是非日本の国立公園を訪れていただきたいと思っております。
そして最後に、先程事務方から発表をさせていただきました7月5日の臨水審における審査の結果、これを踏まえまして4人の申請者の方の棄却処分を、昨日7月8日付けで行わせていただきました。本年3月に発出をした総合的検討に関する通知に沿って丁寧に審査をいただいた結果であると受け止めております。
また7月5日、私も冒頭に出席をさせていただきましたが、その臨水審において個別の審査が終了した後、納会長のほうから審査した4人の方々の中にはかなり以前に認定申請をされた方がおられた。これまで早期にあたう限りの救済を図るため特措法による救済が進められてきた。平成24年7月末の特措法の申請期限より前に公健法の認定申請をされ認定審査を受ける中で今に至り、特措法による救済を受けることができたのに、結果として受けそびれることになった方に対して、何らかの対応する余地がないか検討することを環境大臣に要望したいとの御意見が7月5日に出されました。本日午後、納会長から要望書が届き、これを受けて先程、石原大臣と納会長が電話で会談をされ、石原大臣から事務方に要望内容について検討するよう指示がありました。今後大臣からの指示を受けて何らかの対応ができないか事務方において具体的に検討をしていきたいと考えております。私のほうからは以上であります。

(政務官)皆様こんにちは。本日も大変御苦労様でございます。私のほうからは1点、来週の15日火曜日でございますけれども、伊達市の福島県立保原高校の美術部を訪問させていただきますので御報告をさせていただきたいと思います。今回は「がれきに花を咲かせようプロジェクト」の取組のひとつであります仮置場に掲示をします絵画の新作の作成の応援に行かせていただきます。伊達市の仮置場絵画の掲示につきましては、昨年12月19日、「ふくしま復興サポーター」で訪れた際に、立ち会わせていただきましたところでございますけれども、保原高校の制作する絵画は、これが今回2作目でございます。また、今年の3月24日には、このプロジェクトのPRといたしまして、石原大臣と私のところに学生さんが来て下さいまして「花がれき」、これをプレゼントしていただきました。花がれきというのはこういう物なのですけれども、がれきに皆さんがいろんな花をこうやって描いて下さっているものをプレゼントをしに今年3月に持って来てくださいました。その際に「必ず応援に行くから」と学生さん達とも約束をさせていただきまして、今回それが叶うこととなり、来週の15日に行かせていただくことになりました。これからも引き続き、除染から復興に向かう福島県内の活動をしっかりと応援していきたいと思っておりますので、これからもよろしくお願いいたします。以上でございます。

2.質疑応答

(問)今月幹事社の朝日新聞の香取です。よろしくお願いします。先ほどの水俣病の件なのですけれども、最後にあった納会長からの要望に応えて大臣から検討するよう指示があったということですが、これは具体的に考えられることとしては特措法で締め切った期限を延ばすとか、そういうことが考えられるのでしょうか。
(副大臣)今お話しましたように、今後事務方が検討していくということでありますので、特措法の期限を延ばすとかそういう問題ではございません。
(問)これを読むと、そういうように読めなくもないのですが。この要望を見るとですね。
(副大臣)新たな形で何ができるかということを検討するということですので、特措法の期限を延長するとか特措法を再開するとかそういうことではありません。
(問)あともう1点、冒頭にあった臨水審での結果、4人の方が棄却されたということですけれども、個別の審査の事項になるとは思うのですが、これは従来の52年判断基準にあったような証拠の組み合わせが揃っている方ではないと私は聞いているのですけれども、これに関して新しい指針の下で検討された結果、棄却になったということについてどのような感想をお持ちでしょうか。
(副大臣)個別の案件について私のほうからは臨水審の判断でありますので、コメントをすることは差し控えたいと思っております。

(問)(NHK)今、納会長の中で実際に4人の中にそういった期限前に受け付けた人がいたという発言を北川副大臣が発表されたと思うのですけれども、これは実際何人が該当したのでしょうか。
(副大臣)細かい中身については事務方のほうから答えさせていただきます。
(事務方)概ね今各県に申請をいただいている方が正確な数字は出ないのですが、950名程度ございまして、そのうち24年7月までに申請された方が概ね200人程度という資料を持っております。
(問)今回の4人の中だと何人になるのでしょうか。
(副大臣)今回の4人の中でそういう方は3名おられたということは聞いております。
(問)指針の内容はなかなか個別の案件かとは思うのですけれども、例えば客観的な資料が確認できなかったとか、そういう概括的に何か4人を棄却するに至った理由をおっしゃっていただけることは無いですか。
(副大臣)個別の判定については、配っているこの中で書かれているとおりであると思いますので、私のほうからそれ以上のことをコメントする立場ではありませんし、申し上げることはできないと思います。

(問)西日本新聞ですが、臨水審の会長をされている方からこういう意見が出されたこと、そのことの受け止めは何かあればお聞かせ下さい。
(副大臣)ですから、大臣のほうが納会長と直接電話で話され、会長の御意見として重く受け止め、事務方に新たに何ができるかということを考えろという指示を出されたということですので、臨水審の会長としての御意見は尊重し、また重く受け止めているところであります。
(問)検討するよう指示を出されたということですが、いつ頃までにという目途があれば。
(副大臣)期限についても私のほうからいつまでという期限を持って取り組むことではないと思っておりますので。
(問)期限は特に。
(副大臣)いつまでにという期限を想定しているわけではなく、早急に検討しろということです。
(問)それと4件の棄却で、当日いただいた答申パターンで棄却というのは大きく2つ解決されてまして、水俣病と認められないということと、資料が無いから判断できないというふうになっていると思うのですけれども、この中の4件はどちらでしょうか。
(副大臣)先ほど申し上げたように、私がペーパーを最終的に見たわけでもありませんので、どこのところがどういう判断でどういうふうに印をされたかということは私の与かり知らぬところでありますので中身についても先ほど申し上げましたように私からお答えをするものではないと思っております。
(問)何でこだわったのかと言いますと、新しい指針が示されたときに客観資料を過剰に求めているのではないかという批判とかおそれがあったものですから、これでいうところのそもそも資料が無くて判断できないということになるとまさにそれに該当するもので、ちょっとそこが気になったのですけれども。
(副大臣)それは納会長、臨水審の先生方の判断ですから私のほうからコメントするものではないと思っております。