大臣談話・大臣記者会見要旨

望月大臣記者会見録(平成26年11月21日(金)9:51 ~ 10:08  於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 皆様、おはようございます。御報告申し上げます。
 本日の閣議では、一昨日19日に成立いたしました、日本環境安全事業株式会社法(JESCO法)の一部を改正する法律を閣議で公布することが決定されました。
 2つ目でございます。本日、日米の温室効果ガスの観測衛星に関する日米間の書簡の交換等に関する閣議決定を行いました。これにより、本日ワシントンで、外務省と米国国務省が書簡の署名及び交換を行います。温室効果ガスの観測・監視については、我が国ではGOSAT、米国ではOCO-2を打ち上げて、運用をしているところでございます。また、現在、平成29年度の打ち上げを目指して、GOSATの後継機の開発を進めております。本日閣議決定した書簡は、今週月曜日に、ボールデンNASA長官の表敬訪問を受けた際に確認しました日米の温室効果ガスの観測衛星から得られたデータの相互利用等に関する了解覚書(MOU)の根拠となるものです。今後、了解覚書の早期の締結を目指すとともに、日米による世界の温室効果ガスの観測・監視の協力を進めてまいりたいと思います。
 続きまして、昨日、千葉県より、千葉県長生郡長柄町において回収されたカモ類糞便の遺伝子検査により、鳥インフルエンザウイルス(H5N8亜型)遺伝子が検出された旨報告がありました。これを受け、昨晩、周辺の半径10㎞を野鳥監視重点区域に設定し、野鳥の監視を強化いたしました。なお、病性は未確定であり、高病原性鳥インフルエンザの発生が確認されたというわけではありません。本日、千葉県が確定検査のため、検体を確定検査機関である動物衛生研究所へ移送いたしました。検査結果判明まで数日から1週間程度かかる見込みです。また、鳥インフルエンザは、通常の生活では鳥からヒトに感染するものではないので、周辺の住民の方々におかれましては、死亡野鳥に素手で触らないようにしていただくほか、野鳥のいる公園等に行った際は、靴で糞を踏まないよう十分注意するなどしていただくことはお願いしたいのですけれども、過剰に心配することのないように冷静な行動をお願いしたいと思います。
 御報告は以上です。

2.質疑応答

(問)(日経新聞)よろしくお願いします。中間貯蔵施設に関連して2点お伺いします。大臣は昨日、安倍総理と面会し、施設に関連する報告を行ったと聞いているのですが、総理からどのような指示があったのか教えてください。また、地権者向け説明会から1ヶ月以上経ちましたが、現在の交渉の状況を教えて下さい。
(答)参議院がもうすぐ会期末といいますか、こういうような状態で、様々な皆様に御心配をいただいたのですけれども、なんとか皆様の力を合わせて、中間貯蔵施設の法律、JESCO法が通りましたので、昨日、これを総理の方に御報告に行ったということでございます。総理の方からは、御苦労様ですと。ただ、これは搬入受入の判断のための5つの確認事項のうちの1つに過ぎないので、これからも頑張ってもらいたいと。中間貯蔵施設は福島の復興のためになんとしても必要なことなので、しっかりやってもらいたいというお話がございました。ただやはり、これが福島の復興の、中間貯蔵施設の第一歩であるということで、大変御苦労様でしたというお答えをいただいたということでございます。それから、用地説明のことでございますけれども、10月23日に大熊町長及び双葉町長からいただいた申し入れも踏まえて、今後とも丁寧に地権者の皆様に説明を続けてまいりたいと思います。具体的に言いますと、前からお話しておりますように、コールセンターで相談の受付や、相談室などを通じて、丁寧に説明ができるように体制を整えておりますし、地権者説明会等の案内をしました時に、出席はなさらないのですけれど、電話番号等の連絡先をいただいたことがございますので、こちらから今は積極的に御連絡をさせていただいて、そしてそちらのお宅にお伺いしますという個別訪問を含めて、補償について丁寧な説明を今やっている最中であります。また、そういう連絡先がまだまだ把握できていない方々、様々な事情があるのだと思いますが、戸籍簿や住民票を確認するなど、聞いたところによると、江戸時代まで遡らないと分からないのではないかというような大変な作業でございますが、早急に連絡をとって、分かり次第、個別訪問をさせていただいて積極的に御説明をさせていただくと、そういう状況でございます。どちらにしましても、今後とも両町長さんから御指摘いただいておりますように、より丁寧に早く御連絡をして、説明をできるように、今後も努力をしていきたいと思います。

(問)共同通信の角です。よろしくお願いします。本日午後に解散されると思うのですけれども、環境省は、先程お話しのありましたように、福島県の中間貯蔵施設であったり、東北地方の指定廃棄物の処分場の問題、あるいは、国外に目を向けてもCOPについて、非常に大きな問題が山積していて、重要な時期だと思うのですけれども、この時期に解散して選挙ということになって、政治に空白が1ヶ月近く生まれるのですけれども、それについて大臣の所感をお願いします。
(答)解散総選挙は総理の専権事項でありますから、特に我々は閣僚ですから、総理が解散総選挙をやるという話になれば、我々としても粛々とこれに従って、選挙に対応するという形になります。でも今、角さんおっしゃったように、まさに環境省、大変な重要な時期にさしかかっておりますし、一時もそういう間をあけてはいけないと。ただ、環境省の職員の皆さん、非常に意気が揚がってまして、なんとしてもこういった懸案については、それぞれの部署で一生懸命やっていくということでございまして、我々も解散総選挙ということで、私自身も国会議員としての信を問われることになりますが、環境大臣としてできる限り政務三役とも力を合わせて、仕事をしっかりと進めていきたいと思っております。

(問)読売新聞の大野ですがお願いします。今の共同通信さんの質問と少しかぶる部分があるのですが、初入閣から、まさか2ヶ月で解散ということで、2ヶ月前の就任会見の時に述べられた抱負を振り返っていただいて、ここはよくできたとか、ここはもう少し時間がほしかったなとか、率直な感想を教えて下さい。もう1つ、政治と金の問題が、この間、発覚しまして、国会答弁を含めてかなりの労力を割かれて本来業務がなかなか進まない部分もあったかと思うのですけれども、この辺についても率直な気持ちを教えていただければと思います。
(答)短い期間といいますか、短いと言えば短いし、何日であっても長いというか、そういうのは内容によるものかなと思います。私としては今日まだ解散という発表をしたわけではありませんが、総理は解散しますよというような発言はなさっているわけでありますが、我々としましてはこの間、様々なことがありましたけれども、最後まで努力をしてこのJESCO法が成し得たということはよかったなと。もしも、あと2、3日ずれ込んだら、廃案ということになってしまいます。そういうことになったら、福島の皆さんから見れば我々は一体どうなるんだということになります。ですからそういう意味ではこのJESCO法が、衆議院、参議院を通って法制化を成し得たということは、我々にとって大変幸せなことだなと。ただしこれが全てではございません、これはもちろん前の佐藤知事とお約束をした5つの項目のうちの1つに過ぎません。でも、他のことも、今引き続き並行して様々な手を打っておりますので、これが第一歩であって、1日も早く中間貯蔵施設に搬入できるように、そういう一助を我々がこの短い期間にさせていただいたということは、私にとっても環境省にとっても、誇りとすべきことではないかと。今後がもっと大切なことですけれども、そういう気持ちでいっぱいです。

(問)朝日新聞の香取です。以前も何度も質問が出てると思うのですが、選挙とCOPが重なることによって、大臣が閣僚級の会合に出られなくなるという懸念があるのですが、その点について解散が決まったということで改めて、今どのようなスタンスで臨まれるのか教えてください。
(答)本当に短い選挙になるのではないかと予想されます。様々な問題がございますが、許すことが出来れば、私もCOPに参加させていただきたいと思いますが、今日解散という形になります。解散したという中でみなさんといろいろ相談をして決めていきたいと思いますが、現在のところは出来る限りそのような形にしたいと思っております。

(問)共同通信の川口です。今の御質問と若干重なるのですが、大臣がCOP20に参加をお決めになるのは、いつぐらいまでにお決めになりたいとお考えですか。それから仮の御質問で恐縮ですけれども、もし仮に選挙戦のためにCOP20に参加されないということになると、環境庁発足以来初めてということにもなり、また国際社会の中で日本のリーダーシップの低下が懸念される事態にもなりかねませんけれども、どのようにお考えですか。
(答)出席するかしないかというのはおのずと時間が決まってくると思いますので、まだ今日程がいつが最終か分かりませんが、それまでにはしっかりと決めていきたいと思います。我が国が先導的にしっかりと約束を果たしていかないといけないという重要なCOP21に向けての会議でございますので、どのような形にしたら良いかということは私と幹部を含めてよく相談をしていきたいと思っております。

(問)中日新聞と申します。今回の解散を名づけるとすれば何解散であるかということと、選挙戦何を争点に戦っていかれたいか、2点お願いします。
(答)今日の本会議で解散することになると思いますが、何解散ということはまだちょっと自分なりに考えてみたいと思います。もう一問はもちろん我々も閣僚ですから、総理がおっしゃったように今後も引き続きデフレからの脱却、日本経済の再生、そのようなことを我々も訴えていかなければならないと思いますが、私はまだ環境大臣という立場でございますので、我が国の環境立国としての主張もしっかりとしていきたいと思っております。