大臣談話・大臣記者会見要旨

望月大臣記者会見録(平成26年9月12日(金)11:45 ~ 12:02  於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 それでは報告させていただきたいと思います。本日、第35回原子力災害対策本部、第4回原子力防災会議の合同会合が開催されました。議題は福島県川内村における避難指示区域の解除等、それから「原子力災害から福島復興の加速に向けて」の進捗、これは小渕大臣のほうから御報告がございました。それから、川内地域の緊急時対応の確認結果、平成26年度原子力総合防災訓練の実施、の4つでございます。川内(せんだい)と防災訓練は私の担当になります。訓練のほうは小里副大臣のほうから御報告をさせていただきました。以上の4つでございます。
私が事務局長を務める原子力防災会議では、川内地域の緊急時対応の確認結果を報告するとともに、平成26年度の原子力総合防災訓練を、11月上旬に北陸電力志賀原子力発電所を対象に実施することを報告いたしました。総理からは、川内地域の緊急時対応について、現地の理解促進に努めること、確認した内容を出発点に今後も一層の改善や充実に取組むようにとの指示がございました。また、川内以外の地域についても今後同様の取組を進めるよう、早急に政府の原子力防災体制を充実・強化するようにとの指示がございました。この総理の指示を受け、原子力防災担当でございます小里副大臣、福山政務官を中心に、関係省庁も含めた検討チームを新たに立ち上げることといたしました。原子力規制委員会設置法附則において、3年以内の見直しが規定されているところであります。この3年以内の見直しとして、小里副大臣、福山政務官には早急に原子力防災体制の充実・強化について検討を進めていただきたいと考えております。また、原子力災害対策本部では、最近の除染の進捗について報告するとともに、中間貯蔵施設に関し、福島県知事より建設受入れを容認する旨、大熊・双葉の両町長より知事の判断を重く受け止め、地権者への説明を了承する旨の判断をいただいたことを報告いたしました。
続きまして、宇宙開発戦略本部会合について御報告を申し上げたいと思います。本日、第8回宇宙開発戦略本部会合が開催されました。私からは、環境省において温室効果ガスの観測衛星である「いぶき」の後継機の開発を行っていること、これによりアジアを中心に温室効果ガスの排出量を測定し、対策効果の検証に役立てるとともに、我が国の宇宙開発利用に貢献していきたい旨を発言させていただきました。
続きまして、帰還困難区域内の国道6号及び県道36号の除染終了についてでございます。国道6号は、今後ますます福島の復旧・復興に重要となる主要な幹線道路でございまして、県や地元市町村からの要望を受け、帰還困難区域内の国道6号及び国道6号から常磐自動車道に通じる県道36号の除染作業を実施し、8月に終了いたしました。その結果、一定の除染効果が得られましたので、今後とも福島の復興に向け全力を尽くしてまいりたいと思います。なお、除染結果等の詳細については、後ほど事務方から説明させていただきます。

2.質疑応答

(問)幹事、テレビ朝日の吉野です。よろしくお願いします。今日の官邸での川内原発緊急時の避難計画了承の件なのですが、一方で課題も多いと思いますが、今後改善される点についての大臣のお考え、どのような点を改善されるとお考えかお聞かせ下さい。
(答)これはやはり我々がつくるのではなくて、地元と一体になってワーキングチームをつくって進めてまいりました。それぞれ5km圏内、それから5kmから30km圏内、細かく、特に5km圏内については、弱者とか、要するに病院に入院されている方、それから福祉施設にいる方、高齢者の方ひとりひとりにいろいろ調査をさせていただいて、全員を把握させていただいて、いざという時のための準備をまず最初に始めていただく。そしてまた、屋内待避をしていただく。また、前回も地震の時に非常にいろいろなことがございまして、やはり場合によっては移動させないほうが良いと言いますか、それくらいの重病の方もいらっしゃいますので、そういう方をシェルターを造ってそういう中に待避をしていただくとか様々に細かくやってまいりました。その詳細についてはまた事務局のほうからいろいろと説明がありますが、しかし、総理からもお話がございましたが、これはいろいろと防災訓練もこれからやってまいりますが、やってみなければということもございます、まだまだ足りないのではないかというところもございます、そういう面につきましてこれから改善をしていかなくてはならない。完璧にというようなことはあり得ないと思いますので、そういう意味では充実、強化に努めていきたいというつもりでおります。

(問)共同通信の角です。よろしくお願いします。小里副大臣、福山政務官を中心に検討チームを立ち上げられるということですけれども、これは具体的にいつぐらいから設置して活動していくのか、どれぐらいの人員の規模になるか、あるいは目標としてはどういったものを成果を出したいというか教えて下さい。
(答) 実は今日の会議の中で、総理から早急に取り組むようにという話をいただきました。そこですぐに小里副大臣、福山政務官にスピード感をもって検討しなさいという指示を出しましたので、今日はいつからということまではまだ決まっておりませんが、どちらにしても早急にというような形でございますので、近々そういうような形の中のものができると思っております。

(問)熊本日日新聞の山口と申します。先日、熊本県の蒲島知事が水俣病の特措法の判定結果につきまして、原則的には対象外となるべき人がどれくらい認められたのかを検証するかどうか、今後検討するというような意向を示されているのですけれども、そのことについて大臣はどのようにお考えなるか御見解をお聞かせいただきたいと思います。
(事務方)現在、特措法の結果を踏まえての検討というのは県のほうでしておりますけれども、まだ具体的なところまで聞いておりません。

(問)千葉日報の石井と申します。先日柏市などの市長が指定廃棄物の件について、要望があったと思います。早期の最終処分場の設置が万が一年度内に決まらなかった場合の財政支援等を要望するような内容だったと思うのですが、改めて大臣の御所感を伺いたいということと、来年3月の期限について、大臣はどのようにお考えなのかお聞かせ下さい。
(答)今、千葉県の話でございますけれども、今年の4月に確定した千葉県の実情に配慮した選定方法に従って、現在選定作業を行っております。民有地を含む幅広い地域を対象として、絞り込みに大変時間がかかっておりますけれども、作業が終了次第できるだけ早く皆さんへはそういった面では提示をさせていただきたいと思っております。
(事務方)今の補足でございます。今大臣からお話からございましたとおり、現在、民有地も含めるということで千葉県は非常に特殊な条件で選定をしておりますので、物理的に時間がかかっております。今大臣が仰ったとおりできるだけ早くということでございます。もう1点質問があったので、万が一間に合わなかった際の財政支援ということですが、既に事務的には相談をさせていただいておりまして、千葉県に限らず一時保管につきましては国の財政支援をしているところでございますので、関係自治体と御相談をしながら我々としては前向きに対応してまいりたいと考えているところでございます。

(問)朝日新聞の香取と申します。よろしくお願いします。2点ありまして、1点目は先程出た、小里副大臣と福山政務官に御指示されたという原子力防災の関係のチームに関してなのですが、これは政府が行う原子力防災の体制というか組織を見直すということなのでしょうか。それはどういうイメージなのかというのをちょっとお聞かせいただきたいのですが。
(答)これは新たにこの2人に緊急に防災体制を充実、強化を図るという意味で、具体的な内容というものをしっかり作るように指示をしたところでございまして、どちらにしても内閣府の職員も増員しなくてはならないですし、様々、予算面とかの体制の強化がございますので、そういった面を具体的にしっかり詰めると、そういう形のものでございます。
(問)わかりました。もう1点ちょっと古い話になってしまいますが、就任されて1週間なのですけれども、1週間前に就任された時に石原前大臣から望月大臣に引き継ぎ式が無かったと記憶しているのですけれども、この引き継ぎ式が無かったことについて何か御感想というのはありますでしょうか。
(答)引き継ぎ式が私もちょっと今までの恒例の在り方というのはわかりませんので、大臣にはもちろん来ていただいて、今後とも大変重要な問題なので、望月大臣しっかりやっていただきたいという激励はいただきました。そういうことが引き継ぎ式という形になるのかなと。我々も本当に御苦労なされたと、今後一層我々気を引き締めて頑張っていかなくてはいけないという、そういう気持ちを前大臣にはお話をしました。これが引き継ぎ式というのか、もちろん細かい事案については役所側から引き継いで仕事をさせていただいていますので、具体的に引き継ぎ式というのがそれで済むのか、これではいけないのかというのは各省庁それぞれ違うと思いますが、我々としてはしっかりこれを引き継いで対応に当たっていきたいと、こんな決意をした訳であります。
(問)前大臣は引き継ぎ式が儀式的であまり意味がないことだと仰っていましたが、その点については、どのように考えてますか。
(答)それは前大臣の考え方であって、我々は今までのしっかりやってきたことについて、引き続きやっていくという決意はどういう形にしろ変わりませんので、環境省一丸となって事に当たっていきたいという気持ちでございます。

(問)(共同通信)すみません、確認なのですけれども、小里副大臣に御指示された原子力防災の検討チームなのですけれども、これは環境省内に作るということなのですか。それとも内閣府の原子力防災のほうで作るということなのでしょうか。
(事務方)今御質問いただいた、環境省なのか内閣府なのかという点でございますが、私は内閣官房でございますけれども、内閣府特命担当大臣、原子力防災担当大臣としての望月大臣の御指示の下、原子力防災担当の副大臣・政務官でいらっしゃいます小里副大臣、それから福山政務官の検討チームという形で御指示をいただいております。