大臣談話・大臣記者会見要旨

石原大臣記者会見録(平成26年5月9日(金)8:29~8:35  於:環境省22階第1会議室)

1.発言要旨

 おはようございます。本日の閣議では、大気汚染防止法に関する政令を決定しました。これは、昨年の通常国会で成立した「大気汚染防止法の一部を改正する法律」の施行期日を本年6月1日と定めるとともに、解体等工事に関する報告徴収及び立入検査について所要の事項を定めるという、アスベスト関連のものです。
 もう1点、今日の閣議は全員クールビズで臨みましたが、もうまもなく夏がくると、いわゆる熱中症患者の増加が社会問題になっています。この増加を防止するために、今年も5月12日より、環境省熱中症予防情報サイトにおいて、全国840地点の2日先までの暑さ指数の予測値を情報提供します。ホームページにアクセスし、登録していただければ、メールでも配信します。国民の皆様には、こうした情報を活用し、本格的な夏を迎える前に、早い時期からこまめな水分の補給等、熱中症の予防を心がけていただきたいと思っています。私からは以上です。

2.質疑応答

(問)NHKの土井です。よろしくお願いします。中間貯蔵施設に関してお伺いしたいのですけれども、先般、双葉町、大熊町の町議会が住民説明会の開催に了承したということですけれども、今後具体的なスケジューリングになると思うのですが、現段階でのスケジュール感の調整状況と、あるいは住民説明会の必要な期間ですとか回数についてどれくらい必要になりそうな見通しなのかお考えをお聞かせ下さい。
(答)連休中の事案を受けて、今、鋭意、県と町と相談をして調整を続けています。5月下旬から開催という方向で調整をしています。回数については、ボーリング調査を行う時も相当の数の説明会を行いました。また、町の方から聞きますと、住民の方が実はいろいろな所に避難されており、東京にもいらっしゃいます。そういう方々を福島へ呼ぶというわけにもいきませんので、今仮住まいしている所等便利な所で参加できるよう開催していかなければならないと町のほうから言われています。町のほうに現住所を調べていただいて、そういうことにも便宜を図っていくように、今、調整を進めています。もうまもなくしましたら、どういう所で開催するのかということも御説明できると思います。
(問)避難先でも住民説明会を開催する方向で検討しているということですか。
(答)はい。皆さん、ほとんどが県外も含めて他の地域に避難をされています。まだ私もどこに何人住んでいらっしゃるかというところまでは把握していませんが、例えば、大熊町の皆さんは会津若松にかなり住んでいらっしゃるので、やはりそういう所では開催し御説明しなければならないのではないかと思います。

(問)共同通信の角と申します。よろしくお願いします。昨日、浮島政務官にも伺った話で恐縮なのですけれども、人気漫画の「美味しんぼ」で、福島県を訪れた主人公が原因不明な鼻血が出て、双葉町の前町長の井戸川さんが、福島ではよくあるという発言をされたという描写があった問題なのですけれども、福島県の放射線の影響を調べていらっしゃったり、除染、中間貯蔵をやられていらっしゃる環境省としてどのように受け止めていらっしゃるのか教えて下さい。
(答)個人の鼻血が出たことの因果関係というのは私はコメントできないと思います。そして、それが漫画なのでノンフィクションなのか、フィクションなのかということも私にはわかりません。その上での話になりますが、放射線の専門の医師に皆様方も既にヒアリング等はされていると思いますが、福島の事故に伴う放射線の住民の被ばくと鼻血には因果関係は無いという評価が既に出ているわけですので、その描写する物が何を意図して、また、何を訴えようとしているのか、私には全く理解できないのですが、そういうことによって逆に風評被害が発生してしまうと、(私も)昨年の末にあんぽ柿の出荷等の現場にも行きましたが、様々な地元の産品をいろいろな町で販売することに御協力いただいているわけですので、何も専門知識のない方が「そんなところか」と思ってしまったらと――そういう方は少ないと思いますが――取り返しのつかないことです。学術論文等であれば、学術的にいろいろな方がものを言えると思うのですが、(今回の場合は)媒体が漫画ということで、風評被害を惹起するようなことがあってはならないことだと私は思います。

(問)熊本日日新聞、高橋と申します。先日、副大臣にもお聞きしたのですが、大臣も1日に水俣病の慰霊式に出席されたと思うのですが、同席されたチッソの幹部の方が、特措法の上場の条件にしております、救済の終了というのが、特措法の手続きの終了だといいう認識を示されてます。大臣は、特措法が書く救済の終了が特措法の手続きの終了というふうに考えておられるのか、もし考えておられないなら、救済の終了の定義をどう考えておられるのかということをお聞かせ下さい。
(答)社長の発言は、残念ながら直接聞いていませんのでコメントはできないのですが、最終的には環境大臣がこの株式の売却等についてはサインをしなければできない形に法律ではなっています。そういう意味では、5月9日現在、救済の終了にあたる状況にはなっていないと私は思っていますし、それがいつどうなるのかということは私にもわかりません。
(問)特措法の手続きが終了したという時は、大臣はイコール救済の終了と捉えられますでしょうか。
(答)今、鋭意精査しているところですので、それがどうなるのかということを、また、それがどうなったという時に、どう判断するかということをここで発言することは、私は適切ではないと思っています。また、先ほども話しましたが、患者の皆さんとお会いするとどう考えても救済の終了という時ではないと思います。