大臣談話・大臣記者会見要旨

石原大臣記者会見録(平成26年2月21日(金)8:40~8:47  於:(衆)本会議場議食側廊下ぶら下がり)

1.発言要旨

本日の閣議では、当方に特段関係のある案件はありませんでした。私から1点御報告します。災害廃棄物の広域処理ですが、震災から3年近くが経ち、東京都による受入が本日をもって完了します。災害廃棄物の処理は着実に進んでおり、1月末時点で岩手県と宮城県を合わせて98%完了し、こちらのほうは間違いなく年度内に処理できる見込みです。災害廃棄物処理の関係者の皆様方に感謝をお示しする場としまして、3月12日にこれに関連するシンポジウムを開催したいと考えています。復興の状況、あるいは災害廃棄物の処理を通して得られた知見というものを幅広く御報告いただくフォーラムを開催するという段取りになっています。

そして、常磐自動車道ですが、広野-常磐富岡の区間が明日再開通します。これに先だちまして除染を行いましたが、当初の目標を大きくクリアしたことが確認できました。開通式には井上副大臣に出席していただきます。除染に加え、舗装などの復旧工事の遮蔽効果があったと考えられます。今後の復興の加速化に向けた除染とインフラ復旧の一体施工の良い事例だと考えています。私からは以上です。

2.質疑応答

(問)代表カメラのテレビ朝日です。よろしくお願いします。大臣の今のお話にもありました広域処理に関してなのですが、ここに至るまでにはですね、やはり周辺自治体、中でも東京都の多大な貢献があったと思います。改めまして大臣の御見解をお願いします。
(答)今、御指摘がありましたとおり、当初は、風評被害で「そんな物が来たら困る」という、広域処理に対する逆風があったと思います。神奈川県がその一例だと思います。そんな中でいち早く受け入れをしていただき、その後、多くの自治体が手を上げていただき、広域処理を行うことができたという気がします。東京都は、三陸の漁港等で発生した使えなくなった漁網等、これは処分するのが厄介ですが、こういうものを引き受けていただき、結果から話しますと広域処理の約3割くらいを東京都に引き受けていただきました。これはあってはならないことですが、今後いろいろなところで災害が起こったときには、多くの幅広い自治体の方々が困っている方々に手を差し伸べる良いモデルになるのではないかと考えています。

(問)共同通信の船木ですけれども、先日北川副大臣が熊本県の蒲島知事と会談して臨水審の開催と公健法の検証について合意されたということですけれども、公健法の検証でちょっとお伺いしたいのですが、具体的にどのような中身が中心になると考えられますでしょうか。
(答)「公健法上の補償制度については、より円滑に運用しやすいものになるよう検証が必要である。」という蒲島知事の要望に基づいて、水俣病の認定を受けた方から公健法に基づく請求があった場合に円滑に運用できるよう、それに備えて検証を行うものとなっています。各県からも意見を聞きながら検証させていただき、これはもう北川副大臣が現地で答えていますが、1年を目途に検証結果を取りまとめて、公表、お話する場を設けたいと考えています。

(問)関連して西日本新聞ですが、以前から話題になっている新指針ですね、これの通知についてはもう障害が無くなったと副大臣が言われていますが、いつ頃をお考えでしょうか。
(答)一昨日、北川副大臣と蒲島知事が会われて、総合的検討の具体化について知事のほうから副大臣に対して改めて最高裁判決を尊重するというお話があったと伺っています。そうしたことを踏まえて、今は最終的な検討を行っています。その上で、今後通知を取りまとめて適切な時期に発出したいと考えています。

(問)災害廃棄物の広域処理の件でお伺いしたいのですが、朝日新聞の香取と申します。当初、発災直後広域処理が必要とされた量は400万トンぐらいあったと思うのですが、結果として65万トンぐらいに減ったと思います。その中で広域処理というのが、国民を二分するような議論に残念なことになってしまったと思うのですが、その中で65万トンという量に対して広域処理するのが費用対効果として必要だったのかという方もいらっしゃると思うのですが、この辺について今回の検証というかどういうような教訓になったのかというのはどのようにお考えでしょうか。
(答)先ほど神奈川県の例を出しましたが、いろいろな考えがあることは間違いないと思います。しかし、あれだけ大きな災害、今回の雪害もそうなのですが、出来る限り多くの方々でその痛みを分かち合っていこうということは日本人のメンタリティ、私は必要な一面ではないかと思っています。もちろんこれを押しつけるわけではありませんが、様々な意見の方の考え、また首長の方々の判断によって今後このようなものをどういうふうに行っていけば良いのかのモデルケースにしていくべく、努力をしていかなければならないという問題だと考えています。