大臣談話・大臣記者会見要旨
石原大臣記者会見録（平成26年2月7日（金）8:52 ～ 8:59 於：環境省22階第1会議室）
１．発言要旨
おはようございます。本日の閣議では、当省に特段関係するような案件はありませんでした。皆様方御承知のとおり、今日の現地時間の8時過ぎに、いよいよソチオリンピックが開会します。選手の皆様の御健闘と大会の成功を祈念したいと思います。総理も午後、特別機で下村文部科学大臣とともにソチを訪れる予定となっています。オリンピック気運が冬期オリンピックで盛り上がってきますと、否応なく2020年の東京大会、これはどういう大会になるのかという話になってくると思います。やはり日本の最先端の環境技術を活かし、大会を通じて、環境先進国日本を世界にアピールする。そういう機会にもしていきたいと考えています。くしくも2020年というのは温室効果ガスの削減目標年でもあります。この節目の年に、都市部における低炭素化、その最先端の取組――御承知のとおり環境配慮型のビルも相当出来ています――そういうものも2020年までにもっともっと増やして、世界に発信していきたいと思います。技術としても、水素とか再エネ、あるいは交通、いろいろなものがありますが、こういうものをしっかりとアピールしていくことが大切なのではないかと思います。先月ですが、組織委員会が設立されて、準備がいよいよ本格化します。環境オリンピックという側面と環境都市・東京がさらに進化する、こういうものに対して環境省が何ができるのか。少し勉強しろということで今、事務方を督励しています。我々の考える2020年の東京。これは東京という都市に限らず、環境に配慮して何が一体これからできるか、また何をやらなければいけないのか、そういうものを示していきたいと考えています。私からは以上です。
２．質疑応答
（問）幹事社共同通信の角と申します。よろしくお願いします。先日ですね、福島県で建設予定の中間貯蔵施設について、福島県の佐藤知事のほうから、環境省が建設候補地としている楢葉町を外して、双葉町、大熊町の2町に集約したいというお考えを示されました。国の計画に対して大幅な見直しを求めることにもなると思うのですけれども、これに対して大臣の受け止めと、今後の見通しを教えて下さい。
（答）その件については報道ベースで承知はしていますが、その後、佐藤知事から私のほうに話はまだきていません。現段階で直接お話を伺っているわけではありませんので――ちょっと漏れ聞こえてくるところによると、今日の午後も何か会議があるのですか。そういうものが本当に開かれて、関係する皆様方が、大変多いと思いますので、どういうふうにどんなお話になるのか――状況を非常に注意深く見守っているというのが、現段階の環境省としての立場です。
（問）時事通信社の村山です。冒頭、御発言のあった2020年の東京オリンピックに向けて、環境面で何をやらなければならないか示していきたいというお話で、最終的にはどのような形で、例えばビジョンみたいなものを取りまとめるような形で示していくのでしょうか。
（答）当然、組織委員会のほう、東京都のほうには関係者がおりますので、内々に話をしていて、知恵を貸してくれだとか、こんなことを考えているけれどもどうだという話もあります。オリンピックは都市が開催しますが、ある意味では国をあげての行事ですので、環境省として、側面支援になるかもしれませんが、2020年以降――先ほど言いましたが温暖化効果ガスの基準年でもありますので――それを契機にどういう形で低炭素社会をつくっていくのかということも示していく。特に、東京という場所には先ほど言いましたが、かなり環境負荷の低いインテリジェントビルも相当出来てきていますし、また、この数も増えると思います。東京都のスポーツ局の方々といろいろ話をしますと、コンパクトシティ、コンパクトオリンピックという環境配慮を非常に考えてくれていますので、ともに手を携えて、環境省として、国としても協力をしていきたいと考えています。「そういうことを考えろ」という指示を先週くらいに出した段階です。
（問）日経新聞の浅沼と申します。冒頭の御発言に関係してなのですけれども、COP19の時にも御発言があったと思うのですが、国民運動についてIPCCまでにまとめるということでしたが、今の進捗状況はどうなっているか教えて下さい。
（答）我々が「やろう」というだけでは、なかなかムーブメントになりませんので、経済界並びに自治体等と今事務的に詰めています。この間から、ディスカッションをしており、ドラフトは出来ているのですが、少しパンチが弱いので、これをどういうふうに浸透させていくのか。今御質問のあったように、国民の多くの方々の共感を得ないと、環境省だけが何をやっているのだということになってもいけませんので、もう少し詰めてまとまり次第御報告したいと思っています。