大臣談話・大臣記者会見要旨

井上副大臣・牧原大臣政務官記者会見録(平成25年11月22日(金)17:26~17:36  於:合同庁舎5号館25階会見室)

1.発言要旨

(政務官)まず私のほうから御報告をさせていただきます。御報告事項は4点ございます。
 1点目は、11月9日に奄美大島で開催された「奄美群島日本復帰六十周年記念式典」に環境省を代表して出席をさせていただきました。その際、奄美の優れた自然を世界遺産として、また国立公園として指定をしていただきたいという現地の強い要望もございまして、そうした地域に指定される候補地を視察させていただきました。改めて、奄美群島の自然のすばらしさ、あるいはそこに生きづく固有の動物達、植物達の大切さというものを実感した次第でございます。
 2点目は、13日から17日にかけて仙台市で第1回のアジア国立公園会議が開催されまして、石原大臣がオープニングセレモニーに出られましたけれども、私はその後の講演、レセプションまで残って出席をさせていただきました。IUCNの会長さんや各国の代表とも意見交換をさせていただきましたけれども、日本がこの国立公園という分野でも、リーダーシップをとって、アジアの取組を牽引できるし、していかなければならない、こういう必要性も痛感した次第でございます。
 3点目は、今週の月曜日、18日に日光国立公園のうち、奥日光地区を視察しまして、ニホンジカが深刻な生態系の影響、食性に対する影響を及ぼしている状況を確認をし、その対策の必要性というものを確認させていただきました。今後、鳥獣保護法の改正も視野に入れながら、こうした被害対策を抜本的に強化をしてまいりたい、このように考えております。
 4点目は、保健所等で殺処分、特に犬と猫なのですけれども、現在17万5,000頭ほどが年間で殺処分があるのですが、これを無くしたいという思いから「人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト」というものを水曜日の20日に立ち上げさせていただきました。ここには芸能界から杉本彩さんと浅田美代子さんにも御参加をいただいて、これから幅広い分野の方の熱い思いをお聞きしながら、具体的な対策については来年の6月を目処にとりまとめて、公表する予定をしております。
 私からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)今の説明にあった政務官に質問なのですが、国立公園会議の中で三陸復興公園の話が別途出ていたかと思うのですが、地元ですとなかなか沿岸の被災地の人の話を聞くと、国立公園を指定したというふうに言っているけれども、なかなかそれが防潮堤なり復興工事に対する歯止めになっていないのではないかとか、環境省の姿があまりこの分野で見えていないというような指摘もあるのですけれども、その辺について今後どのようにされていくかというお考えはありますでしょうか。
(政務官)実は私もこの会議に先立って、この間御報告させていただいたように現地に行ってまいりました。実際には陸中海岸国立公園となっていたものが、青森県の一部を加えて復興という名前になったといことが現段階でございまして、これから復興の色、支援、後押しをするような国立公園として育てていくというふうに思っているところでございます。そういう意味では環境省では国立公園と指定していますが、やはり地元の方、地域の方との共同が必要になります。今、みちのく潮風トレイルというものを整備をしようというふうにやっていますけれども、これを例えばどのコースにするとか、そういうことはずっと予定しているものですから、必ずどの沿岸の地域の方にも目に見える形でこうしたことにも参画をいただいて、そしてこのことが復興を後押ししたし、そして復興というものをテーマにした世界初の国立公園として、発信できるようにしていきたいと考えております。

(問)時事通信の新部です。指定廃棄物の件でお尋ねしたいのですけれども、最終処分場なのですが、各県そろそろ12月から議会が始まりだすと思うのですけれども、宮城以外での開催予定とかどのような見込みでしょうか。
(副大臣)御承知のように12月に有識者会議で手順などについて御了承いただいたので、それをもって各5県の市町村長会議を開催させてもらって、それについての議論をいただきたいと思っております。ただ、やはり知事さんと全市町村長さんですから、なかなかお忙しくて日程調整をしている段階にあります。年内、遅くともそれぞれ年明けには、あと残すところ4県ですか、開催したいと思っております。

(問)朝日新聞の中村です。中間貯蔵の話で双葉のボーリング調査を出来るだけ早くやって、3町揃って要請したいなという話があったと思うのですけれども、年内というのは可能なのか、スケジュール的なものを、ちょっと今の現状を教えていただきたいのですけれども。
(副大臣)おかげさまで双葉のボーリング調査については、今順調に進んでいるところです。大熊や楢葉の時もそうだったのですが、いわば調査が全て完了してからということではなくて、ある程度の段階でまずはやはり中間貯蔵施設について環境省が考える案を、双葉の分を入れて、有識者会議にもう一回かけたいと思っています。そこで御了承いただくという手続きが必要だと。ですからそれをした上で、適地であるという御判断をいただければ要請をしたい。そういう意味では年内に可能だと思っていますし、それを目標に取り組んでいきたいと思っております。
(問)検討会は2つありましたけれども、両方とも開く。
(副大臣)できればそうしたいと思っています。
(問)12月に開いて、それは新しく出てきた双葉の分だけをとりあえず検討いただいて、前回の2つ分と併せて最終的に判断して要請という。
(副大臣)そうですね。あるいは、さっき申し上げたように前回の時などはまだ楢葉の分などは確か最終調査が終わっていなかったと思いますから、その後進んだ残りの調査結果など、そういったことも御報告しなければならないと思ってますし、そういったもろもろを含めて、できればもう一回有識者の方に御判断をしていただきたいと思っております。
(問)除染のほうの各自治体ごとのスケジュールというか見直しのほうは、それもまた12月中みたいな話もありましたけれども。
(副大臣)みんな、年内がたくさん重なって、PM2.5も年内なのですが、私も申し上げてきたことはしっかり守らなければいかんということで今、急ぎやっております。ただ、除染計画の見直しに関しては、やはり市町村という相手があるものですから、その市町村と合意できなければならないということで、今精力的に事務方がそれぞれの市町村に飛んで、いろいろな最後の詰めをやっているところなので、なんとか年内に発表したいと思っています。