大臣談話・大臣記者会見要旨

石原大臣記者会見録(平成25年12月26日(木)9:52 ~ 10:00  於:環境省22階第1会議室)

1.発言要旨

おはようございます。早いもので、大臣に就任して今日で丸一年経ちました。本日は年内最後の閣議でしたが、当省に特段関係のある案件はありませんでした。付言しますと、甘利担当大臣が公務に御復帰されました。大変お元気な様子でしたので、TPP交渉等存分に御活躍いただけるのではないかと、ほっとしたところです。

私から2点御報告します。

本日ですが、農林水産省と共同で「抜本的な鳥獣捕獲強化対策」を取りまとめることになっています。本日13時に、各省と連携して対策を推進するため、関係省庁連絡会議を開催します。北川副大臣が出席し、各省に関連施策の推進をお願いすることとしています。全国で深刻化している鳥獣被害、シカやイノシシですが、農林水産業のみならず、食害によって樹木が枯れてしまったり、下草が全部食べられて無くなってしまう等、生物多様性の維持を図る上でも日本全国で大きな問題になっていると認識しています。「抜本的な対策」の中では、環境省として初めてニホンジカとイノシシの個体数の目標を示しました。目標達成のため、捕獲事業の強化や捕獲従事者の育成・確保等に向けて、鳥獣保護法の改正――来年の通常国会になるのではないかと思いますが――取り組んでいく考えです。詳細については、事務方にお問い合わせいただければと思います。

2点目ですが、今日、環境回復検討会議が今開催され12時に終了の予定となっています。詳細は井上副大臣から発表しますが、除染については、11市町村のうち年内に計画を見直すこととしていた6市町村について、今回計画を見直しています。がれき処理については、双葉町を含む11市町村全てについて、帰還の妨げとなる廃棄物の仮置場への搬入完了目標を市町村毎に設定しているということが、おおまかな内容です。

私からは以上です。

2.質疑応答

(問)時事通信の村山です。今、御紹介のあった国直轄除染について、今日発表される新たな作業スケジュールに沿って除染を完了させていくんだという大臣の意気込みと、新たな作業スケジュールを地元にどのように説明して、どのように理解を得ていくのか、大臣のお考えをお伺いします。
(答)見直しでは、これまでやってきたこと、実績を踏まえ、またニーズが若干違いますので市町村の方々とよく相談して、地に足の着いた現実的な計画に改めた訳です。言葉を裏から取りますと、これまでどうだったかということもあるのですが。また、住民の方々の帰還にとって重要なのは、やはり住宅や生活インフラです。そういうものを優先的に除染する。成果が出ているところもあります。その一方で、除染してもらってももう住めないよ、違う施策を、というような御希望も実はありますし、家を壊してくれという御要望もあります。これからはきめ細かいニーズに応えていくことが肝要なのではないかと思っています。

(問)日経新聞の浅沼と申します。除染についてお伺いします。詳細は、後ほど井上副大臣のほうへお伺いしたいと思うのですけれども、現段階の報道ベースで最長3年延びるというような方針が示されるということで報道されているのですけれども、そのことに対する受け止めをお願いします。
(答)今、環境回復検討会が開かれている最中です。公表までは慎ませていただきたいと思います。

(問)ロイター通信の記者のアントニーと申します。除染について伺います。弊社が多くの除染関係者に取材したところ、業者ですとか監督官ですとか作業員も含めて、下請け業者の管理というのは今の法的枠組みの中では極めて難しいという御指摘が多く、大臣としては今の法律の中では下請け業者に対して設けられている規制というのはどのようにお考えになっているか、十分か不十分かということについてお伺いします。
(事務方)下請けの関係につきましては、建設業関係の法規と発注者の仕様、特記仕様書等に基づいて管理しています。今、御指摘のあった点につきましては、実際にそれぞれの現場で元請け業者が中心となって管理していますので、今日の御指摘も踏まえて確認していきたいと思います。

(問)NHKの横井と申します。先ほど発表された避難区域での災害廃棄物の処理計画の見直しの関係なのですけれども、11市町村で仮置場への搬入を優先するという方針の下、新たな工程表を示されるということだと思うのですけれども、それに対しての大臣の御所感についても併せてお聞かせいただけますでしょうか。
(答)やはり、仮置場が一番大切です。仮置場の設置に御同意をいただけるところ、いただけないところがある。仮置場にずっと置かれるのではないかという不安がある。この間伊達に行ってきて聞いた話ですけれども、試みとしては、それ(仮置場)はやはり必要なのだから、地元の芸術家を志している大学生に仮置場をデコレーティングしてもらう。そういう努力をしているところはスムーズにいく。仮置場も迷惑施設ですので、地元の方々にとりましては住居に近ければ、何故ここにあるんだという話になります。そういうところはきめ細かく、場所の選定、市町村の方々に御努力していただいてますので、しっかりサポートしていくことが肝要だと思います。