大臣談話・大臣記者会見要旨

石原大臣記者会見録(平成25年2月8日(金)8:41~8:47  於:(衆)本会議場議食側廊下ぶら下がり)

1.発言要旨

 私から2件御紹介します。本日、PM2.5による大気汚染に関して、環境省として当面の対策をまとめましたので、閣僚懇で紹介しました。
 その内容は、まず、例年、これから春に向けて黄砂が増えてきます。PM2.5の監視体制を強化するため、1,300局という目標に向けた測定地点の増加などを自治体に要請するとともに、2月18日に自治体との連絡会を立ち上げて連携を図っていきます。
 次に、大気汚染及び健康影響の専門家会合の第1回会合を来週13日に開催します。公衆衛生、疫学の先生、呼吸器科のお医者さん、あるいは取り組んでいらっしゃる福岡市の方等々をメンバーに予定しています。濃度が高くなった場合における注意喚起などの指針等について、当面の対策のあり方を、この専門家会合で検討し、2月中に取りまとめをしていただきたいと考えています。
 PM2.5に関する情報や自治体から収集した監視データ等については、既に「そらまめ君」で情報提供を行っていますが、サーバーの容量の関係でアクセスに支障を来しているので、この改善も図ります。12日から環境省のホームページにおいても、より分かりやすい形で情報提供を開始します。
 更に、日本の環境技術は本当に世界一ですので、中国に対する技術や研究での協力の一層の推進を図りたいと思います。
 古い話なのですが、1988年に、友好条約締結10周年を記念して、当時の竹下総理と李鵬総理の間で日中友好環境保全センタ-を設立することを決定し、1996年に設立しています。ここが、つくばの国立環境研究所と同じような役割を果たすぐらいになっていますので、こういうところに対しても、更なる御協力を呼びかけていきたいと考えています。
 以上のような取組により、国民の皆様が安心できるよう、全力で取り組みたいと思います。
 もう1点、東京電力の石炭火力の入札問題について、茂木大臣とも相談の上で、両省が局長級で議論する会議を設置して、昨日から議論をスタートしました。これは三つぐらいあると思うのですけれども、エネルギーの安定供給。廉価なエネルギー。すなわち、経済効率性を確保しないと国富が海外に出て行ってしまいます。そして、環境の保全。大きな環境負荷をどうやって減らしていくのか。これらを共に達成するために両省が協議し、検討していきます。私からは以上です。

2.質疑応答

(問)代表のNHKですけれども、PM2.5のところで、具体的な健康影響については来週からということでしたが、現状やはり、自分たちへの影響がどんなものなのかということを心配している声が多いのですけれども、可能な範囲で、今のこの数値が続いていることについての影響についてはどのように捉えていらっしゃるか。
(答)私は公衆衛生とか呼吸器内科の専門ではありませんが、専門家の方からお話を伺っていることを御紹介すると、現在、基準値を一時的に超えるところがありますが、それが直結して健康被害につながるということは考えにくいのではないか。専門家のお話はこんなところに集約されているように思います。しかし、先ほどお話ししたように、関東地方等々でも、東北でも、黄砂が3月ぐらいから観測されるようになってきます。先ほど言いましたように、微少で粒子状の物質、すなわち化石燃料を燃やすことによって出るすすのようなものだと思うのですが、スギ花粉の十分の一くらい小さなもので、マスク等も通してしまうということです。それが恒常的に、偏西風の影響で日本に来るような事態も想定して、そのとき、どう対処すればいいのか。また、どういうときはどうしたらいいというような指針を専門家の方に早急に作成していただきたいと考えているところです。

(答)あともう1点だけ。東電のほうの話合いは、いつごろに結論を出したいというふうにお考えでしょうか。

(問)昨日からスタートして、昨日の会議の模様も今日の昼、報告を受けることになっていますので、今は、その御質問にお答えする材料を持ち合わせておりません。