大気環境・自動車対策

九州新幹線(新八代・鹿児島中央)に係る環境省からの要請に対する関係箇所からの報告

平成19年7月27日

 平成16年3月13日、九州新幹線新八代・鹿児島中央間の開業に伴い、その沿線において新幹線鉄道騒音に係る環境基準の達成状況を確認したところ、同基準が達成されていない地域がみられた。
  そこで、平成17年4月22日付けで、国土交通省及び関係する熊本県、鹿児島県に対し同基準の達成に努めるよう要請を行ったところ、建設主体である鉄道建設・運輸施設整備支援機構及び営業主体である九州旅客鉄道株式会社から同省を通じて、また、両県から報告があった。その概要は次のとおりである。

1.鉄道建設・運輸施設整備支援機構及び九州旅客鉄道株式会社から国土交通省を通じての報告

(1)
音源対策について
 防音壁の一部かさ上げ及び防音壁への吸音材の設置や車輪及びレールの削正を実施した。また、音源対策以外にも屋内環境が保持されるよう家屋の工事を実施した。
 今後も騒音低減技術開発の推進に努め、実行可能なものについて活用を図る。
(2)
土地利用の適正化について
 関係する自治体に対し、環境基準の円滑な達成に資するため、土地利用等の適正化を図るよう要請を行った。
(3)
環境保全について
 騒音・振動その他の環境状態をモニタリングし、必要に応じた対策を講じることにより環境保全を図った。
(4)
関係公共団体との連絡調整について
 新幹線鉄道事業の推進にあたっては、沿線地域の環境が悪化しないよう万全の努力をするとともに、関係する地方公共団体との連絡調整に努めた。

2.関係公共団体からの報告

(1)
監視測定について
 新幹線鉄道騒音に係る環境基準の達成状況を把握するため、騒音測定を実施した。
(2)
沿線の土地利用の適正化等について
 関係市町村等に対し、沿線の土地利用の適正化を図るよう通知するとともに、今後においても関係部局等と連携し、騒音・振動の防止等のため、必要に応じて適切な措置を講じる。
(3)
環境基準の地域類型指定について
【熊本県】
今後とも見直しを含め、適切に地域類型の当てはめを行う。
【鹿児島県】
用途地域の変更に伴い、地域類型指定の見直しを行った。今後とも、必要に応じて地域類型指定の見直しを行う。
(4)
環境状態のモニタリングについて
【熊本県】
今後も、新幹線鉄道騒音・振動調査等に努め、必要に応じて適切な環境保全対策を講じるよう要請する。
【鹿児島県】
今後とも、沿線住民の生活環境保全のため、新幹線鉄道騒音に係る環境基準が達成されるよう、音源対策等について要請するなど関係機関と連携し、適切な環境保全対策を推進する。