1.設立背景
地球規模での経済活動の拡大に伴い、天然資源の持続可能な利用の確保が国際社会の大きな課題となっていることから、国連環境計画(UNEP)により、天然資源の利用によるライフサイクルにわたる環境影響に関する独立した科学的評価の提供、並びにそれらの影響を低減する方法に関する理解の増進を目的として2007年11月に設立された。
2.パネル会合開催実績
- 第1回パネル会合 (2007年11月)
- ブタペスト(ハンガリー)
- 第2回パネル会合 (2008年5月 )
- ローマ(イタリア)
- 第3回パネル会合 (2008年11月)
- サンタバーバラ(アメリカ)
- 第4回パネル会合 (2009年6月)
- パリ(フランス)
- 第5回パネル会合 (2009年11月)
- 北京(中国)
- 第6回パネル会合 (2010年6月)
- ブリュッセル(ベルギー)
- 第7回パネル会合 (2010年11月)
- ケープタウン(南アフリカ共和国)
- 第8回パネル会合 (2011年5月 )
- ヘルシンキ(フィンランド)
3.主な活動
- ●情報収集
- 天然資源の利用並びに環境及びその他の持続可能性への影響に関する最新の知識基盤の構築及び維持の促進
- ●科学的評価の提供
- 選定された資源/製品の環境影響の科学的評価、影響低減のための方法に関する理解の増進
- ●能力向上及び国際的知識交流の支援
- 途上国、経済移行国における知識・データ・能力のギャップの特定、能力向上、研修、実証事業等による障害の克服のための選択肢の提言
4.メンバー
パネルのメンバーは、資源分野の著名な科学者及び専門家15〜20名で、政府/機関を代表しない。我が国からは、森口祐一国立大学法人 東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻都市資源管理研究室教授が登録されている。
5.パネルにおける対象分野(作業部会)
- ●デカップリング(Decoupling)※1
- デカップリング及び資源生産性、関連政策や方法論に関する科学的理解の促進/提供。
- ●環境影響(Environmental Impacts)
- どの製品群や物質が環境影響や資源枯渇及び、その影響の低減オプションに最も関与しているかについて、政策関連の評価を提供。
- ●グローバルな金属フロー(Global Metals Flows)
- 金属のグローバルなフローに関する評価研究を提供すること通じ、金属の再利用やリサイクルの促進及び国際的な循環型社会の形成に寄与。
- ●水資源効率(Water Efficiency)
- 水収穫、水資源需要・供給、及び特定のセクターにおける水資源リサイクルにおける効率を向上させることによって、経済成長から水使用、水質汚染・汚濁を切り離すためのオプションや現状を評価。
- ●土地及び土壌(Land and Soil)
- グローバルな土地利用と土壌管理を、この2つの側面がいかに農業と関連しているかについての研究を通じて、評価。また、農地土壌についての持続可能な管理とグローバルな土地利用の持続可能な管理について評価。
UNEP持続可能な資源管理に関する国際パネル公式ホームページ
- 2010年の報告書(日本語版含)
-
- ●バイオ燃料(外部ページ)
- ●金属フロー(外部ページ)
- ●生産と消費の環境影響評価(外部ページ)
- ●経済成長における天然資源の利用と環境影響のデカップリング [PDF](外部ページ)
注釈(※1)
本報告書では、Decoupling には2つの意味があると定義しており、一つは資源消費から経済活動を切り離す"resource decoupling"と、もう一つは、環境影響から切り離す"impact decoupling"があるとしている。理想的には、環境影響が消失する方向で経済が成長すべきで、より持続可能な経済に向けて進展するには、資源消費の絶対的な削減が必要だとしている。