報道発表資料
環境省では、平成20年度より、地域における生物多様性の保全・再生に資する活動等を支援する「生物多様性保全推進支援事業」を創設しました。
今般、平成21年度の新規採択箇所7件が決定しましたので、お知らせします。これで、平成21年度の採択箇所は、平成20年度から継続の19件とあわせて、26件となりました。
1.採択事業一覧
応募団体(※) | 事業名 |
---|---|
釧路市教育委員会(北海道) | 阿寒湖のマリモ保護管理事業 |
佐渡市(新潟県) | トキの餌場環境再生対策事業 |
田原市(愛知県) | 田原市アルゼンチンアリ対策事業 |
京都府 | 京都北中部特定外来生物(アライグマ)防除対策事業 |
亀岡市(京都府) | 亀岡市アユモドキ生息環境保全回復事業 |
神戸市(兵庫県) | 神戸カワバタモロコ保全推進事業 |
福岡市(福岡県) | 今津干潟カブトガニ産卵場整備事業 |
※今後、応募団体等で構成される協議会により、地域における生物多様性の保全・再生に資する活動等が実施されます。
2.生物多様性保全推進支援事業の概要覧
地域における生物多様性の保全・再生に資する活動等を支援するため、地方公共団体、NPO、地域の活動団体等からなる「地域生物多様性協議会」に対して、国から委託を行うとともに、活動等に必要な経費の一部を国が交付します。
- (1)
- 委託事業(地域生物多様性保全委託事業):国費10/10
協議会の運営、事業実施計画の策定、協議会の活動に関する広報、効果の把握・評価等 - (2)
- 交付金事業(地域生物多様性保全活動支援事業):国費1/2
下記事業要件のうち、少なくともいずれか一つの項目に該当する活動等であって、地域における生物多様性の保全・再生に資する活動等
[1]野生動植物保護管理対策
- 種の保存法に基づく保護増殖事業計画に位置づけられた事業
- 鳥獣保護法に基づく特定鳥獣保護管理計画に位置づけられた事業
- 国指定鳥獣保護区の保護に関する指針に基づく保全事業
- 環境省版レッドリストの絶滅危惧?類又は?類に位置づけられる種であって、緊急な対策等が必要な種に関する事業
- 外来生物法に基づく防除計画に位置づけられた事業
- 国内移入種又は要注意外来生物に関する対策であって、国の生物多様性保全施策の観点から保全対策推進の必要性が高い事業
- 自然再生推進法に基づく事業実施計画に位置づけられた事業
- 世界遺産条約に基づく自然遺産の登録地において行われる事業であって、世界遺産の管理計画に位置づけられた事業
- その他、法令又は国際条約に基づく保護地域、ユネスコの定める生物圏保存地域(MAB)、もしくは環境省の選定する重要湿地、特定植物群落等における事業であって、国の生物多様性保全施策の観点から保全対策推進の必要性が高い事業
3.採択事業の概要
No | 応募団体 | 事業名 | 事業の概要 |
---|---|---|---|
1 | 釧路市教育委員会 (北海道) |
阿寒湖のマリモ保護管理事業 | 水質の悪化等により衰退した阿寒湖のマリモについて、育成試験を行うとともに、マリモの生育に適した環境調査、ウチダザリガニ等の外来生物の影響調査等を実施する。 |
2 | 佐渡市 (新潟県) |
トキの餌場環境再生対策事業 | 佐渡のトキの生息環境を整備するため、冬期湛水や江の設置等による餌場環境の実証試験を行うほか、フォーラム、研修会、ワークショプ、生きもの調査の研修、生きもの調査インストラクター養成等を実施する。 |
3 | 田原市 (愛知県) |
田原市アルゼンチンアリ対策事業 | 田原市において、地域住民とともに、アルゼンチンアリの生息調査を実施するとともに、ベイト剤による一斉防除等を実施する。 |
4 | 京都府 | 京都北中部特定外来生物(アライグマ)防除対策事業 | 京都府北中部地域においてアライグマの広域的かつ計画的な防除を実施するとともに、捕獲個体の感染症検査等を実施する。 |
5 | 亀岡市 (京都府) |
亀岡市アユモドキ生息環境保全回復事業 | 亀岡市のアユモドキは、生息環境の変化やオオクチバス等の外来魚の侵入等により、極めて危険な状況にあることから、外来魚の防除を行うとともに、生息環境調査等を実施し、生息阻害要因を特定し、その改善策を実施する。 |
6 | 神戸市 (兵庫県) |
神戸カワバタモロコ保全推進事業 | カワバタモロコが生息する神戸市内のため池において、ため池のモニタリングを行うとともに、池干しによる外来魚の防除や観察会等を実施する。また、遺伝子解析により放流のあり方等を検討する。 |
7 | 福岡市 (福岡県) |
今津干潟カブトガニ産卵場整備事業 | 福岡市の今津干潟において、干潟生物やカブトガニの産卵状況調査を実施するとともに、覆砂によるカブトガニの産卵場整備等を実施する。 |
- 連絡先
- 環境省自然環境局自然環境計画課生物多様性地球戦略企画室
代表:03-3581-3351
直通:03-5521-8275
室長:徳丸 久衛(6480)
室長補佐:堀内 洋(6490)
担当:村上 靖典(6437)
関連情報
過去の報道発表資料
- 平成21年1月8日
- 平成21年度「生物多様性保全推進支援事業」の公募について(お知らせ)
- 平成20年9月5日
- 平成20年度生物多様性保全推進支援事業(二次募集)の採択について(お知らせ)
- 平成20年7月17日
- 平成20年度「生物多様性保全推進支援事業」の二次募集について(お知らせ)
- 平成20年6月27日
- 平成20年度「生物多様性保全推進支援事業」の採択事業の決定について(お知らせ)
- 平成20年5月1日
- 平成20年度「生物多様性保全推進支援事業」の公募について(お知らせ)