報道発表資料

令和2年5月1日
地球環境
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新型コロナウイルス感染症対策における市民の自発的な行動変容を促す取組(ナッジ等)の募集について

 ナッジ(英語nudge:そっと後押しする)やブースト(英語boost:ぐっと後押しする)を含む行動科学の知見に基づく取組が早期に社会実装され、自立的に普及することを目標に、環境省では平成27年に府省庁初のナッジ・ユニット(ナッジPT「プラチナ」)を、また、我が国全体では平成29年4月より環境省のイニシアチブの下、産学政官民連携・関係府省等連携のオールジャパンの体制による日本版ナッジ・ユニットBEST(Behavioral Sciences Team)を発足しています。
 平成30年度以降、環境省及びBESTは行動経済学会との連携により、「ベストナッジ賞」コンテストを実施し、幅広い分野の社会・行政の課題の解決に向けて、ナッジ等の行動科学の理論・知見を活用して行動変容を促進し、効果を測定した実績のある取組を募集しています。
 このたび、行動変容に資する啓発を基本的対処方針の重要事項に掲げる新型コロナウイルス感染症対策において、ナッジ等の活用事例等、市民の自発的な行動変容を促す取組を募集することとしましたので、お知らせします。

 0. はじめに

「ナッジ」の説明については末尾の(参考1)をご参照ください。また、取組の具体例や注意事項を示したウェブサイトへのリンクを(参考2)に掲載していますので、併せてご覧ください。

  1. 応募対象

    以下の(1)から(3)の全ての条件を満たす取組を対象とします。なお、効果を何らかの指標・方法により測定することが望ましいですが、応募に当たり効果の測定は必須といたしません。

    (1)新型コロナウイルス感染症に関連する行動変容を促進するものであること(ナッジ等の行動科学の理論・知見、既存の学術研究等の結果を適切に活用することが望ましい)

    (2)社会や行政の課題の解決に向けたものであること(例:新型コロナウイルス感染症専門家会議が公表した「人との接触を8割減らす、10のポイント」の実現を後押しする取組など。ただし、これに限りません)

    (3)実社会で実際に実施した実績のあること(アイデア段階は対象外です)

    ・新型コロナウイルス感染症専門家会議「人との接触を8割減らす、10のポイント」:(<www.mhlw.go.jp/content/10900000/000624038.pdf>)

  2. 応募資格

    (1)自薦の場合

     上記1.応募対象の取組を実施した主体(個人や教育・研究機関、医療機関、NPO・NGO、行政機関、各種法人、民間企業等の別は問いません)

    (2)他薦の場合

     例えば街中で見かけた地方公共団体の取組等について応募可能ですが、優れたものについては環境省から実施主体に連絡ができるように、後日応募者に対して実施主体の連絡先等を伺うことがあります(応募の段階では実施主体の連絡先の情報は送らないようにしてください)。

  3. 応募期間

    令和2年5月1日(金)から同年6月1日(月)正午必着

  4. 選考・決定

    日本版ナッジ・ユニットBEST事務局が、行動経済学や社会心理学等の行動科学の有識者との連携により、以下の(1)から(6)の観点を踏まえ総合的に評価して優良事例を選定し、公表します。なお、選考結果の公表を通じて公衆衛生や感染症の観点で何らかの見解を示すものではありません。

    (1)新規性

     国内外で類似の事例がないか。比較的最近の取組であるか。(他の分野で事例があっても、その分野への適用に新規性があればかまいません)

    (2)社会的意義

     新型コロナウイルス感染症に関連する社会や行政の課題の解決に向けた取組であるか。(感染拡大防止や未然防止、終息に貢献するものですか)

    (3)用いた行動科学の理論・知見の適切性

     ナッジ等の行動科学の理論・知見、既存の学術研究等の結果を適切に用いているか。作業仮説は適当か。

    (4)効果測定の手法の適切性(実施している場合)

     適切な手法で効果測定しているか。得られる科学的根拠の水準(エビデンスレベル)が高くなるような手法を用いているか。

    (5)他の地域・分野への波及可能性

     他の地域・分野においても容易に実施・応用できるか。

    (6)倫理的配慮

     ナッジの受け手等、取組の対象に対して倫理的に配慮しているか。(自分自身が対象となったときのことを想定して考えてみてください)

    ※(6)に関連して、日本版ナッジ・ユニットBEST では、ナッジ倫理委員会を設置して「ナッジ等の行動インサイトの活用に関わる倫理チェックリスト」を作成するなどしています。(公共政策において、ナッジの活用は他の政策アプローチと同様、人々の生活に介入し、行動様式に影響を及ぼすことがありますので、その活用に携わる人は、法令の定めるところに加え、高い倫理性が求められるものです)

    ・ナッジ等の行動インサイトの活用に関わる倫理チェックリスト ①調査・研究編

    (<www.env.go.jp/earth/ondanka/nudge/renrakukai16/mat_01.pdf>)

  5. 応募様式

    応募にあたって特定の様式はありません(様式自由)。取組の内容がわかる資料(Word、PowerPoint、PDF等)を電子メールにより提出してください。物を設置する場合等は内容のわかる写真も添えてください(他薦の場合には許可のない無断撮影はおやめください)。また、電子メール本文には以下の必要事項を記載してください。

    (個人での取組の場合)

    • 取組の名称(プロジェクト名)
    • 実施場所(住所のうち、都道府県・市区町村名まで)
    • 氏名

    (所属する組織・機関等での取組の場合)

    • 取組の名称(プロジェクト名)
    • 実施場所(住所のうち、都道府県・市区町村名まで)
    • 応募代表者氏名
    • 所属機関・部署・役職
    • 所属機関所在地(住所のうち、都道府県・市区町村名まで)

  6. 応募書類提出先・問合せ先

    以下の提出先まで電子メールにより提出してください(時間厳守)。ファイル名は「コロナナッジ(応募者名)」の「応募者名」を、実際の応募者名で置き換えてください(前後の全角の括弧は変更しないでください)。

    ○提出先

      日本版ナッジ・ユニットBEST事務局 宛

      電子メール:chikyu-suishin@env.go.jp

      受付期間:令和2年5月1日(金)から同年6月1日(月)正午まで

      備考:電子メールの件名は「コロナナッジ 応募書類提出」としてください。電子メール全体での添付ファイルのサイズは5MBまでとしてください。受付期間を過ぎた場合、必要事項に記載漏れ等の不備がある場合には受け付けられませんので御注意ください。また、受領確認の連絡はいたしませんので御容赦ください。

    ○問合せ先

      環境省地球環境局地球温暖化対策課脱炭素ライフスタイル推進室 宛

      電子メール:chikyu-suishin@env.go.jp

      受付期間:令和2年5月1日(金)から同2年6月1日(月)正午まで

      備考:電子メールの件名は「コロナナッジ 問合せ」としてください。公平性等の観点から、受付期間を過ぎた場合には対応できませんので御注意ください。また、公平を期すため、回答は原則受付順にいたしますので、お待ちください。

  7. その他注意事項

    応募書類の提出をもって、応募者は以下の全てに同意したものとみなします。

    (1)応募された取組は、日本版ナッジ・ユニット連絡会議等において事例紹介したり、同連絡会議等に出席して取組内容の説明を求めたりすることがあります。

    (2)応募内容に著作権等の知的財産権が含まれる場合には、応募者が必要な対応をする必要があります。また、応募に関して、応募者と当該応募者以外の者の間及び応募者内部等に紛争等が生じた場合には、当該応募者は自らの責任と費用負担により当該紛争等の解決等必要な対応をするものとします。

    (3)選考の過程や結果についての問合せには対応できかねます。

    (4)同一の応募者(個人・組織)が複数の取組について応募することも可能です。その場合には、1つの取組ごとに電子メールを分けてください。

    (5)優良事例として公表された場合であっても、応募書類に虚偽の内容を記載した場合には公表の取消を含む措置をとることがあります。

    (参考1)「ナッジ」とは?

     英語nudgeは、「ひじ等でそっと押して注意を引いたり前に進めたりすること」や「特定の決断や行動をするようにそっと説得・奨励すること」を意味しますが、行政や民間の現場では、直接物理的につついたりするわけではないため、「そっと後押しする」という訳が用いられています。

     公共政策においては、人々が選択し、意思決定する際の環境を行動科学の知見を用いてデザインし、それにより行動をデザインすることを通じて、人々が自分自身にとってより良い選択を自発的に取れるように手助けする政策手法のことを指します。ナッジは、単独で用いられることもありますが、国際的には、法律等の規制的手法、税や補助金等の経済的手法、そして普及啓発や情報提供等の情報的手法といった伝統的な政策手法を補完して、それらの実効性・効率性を高めること等に用いられています。

     政策の現場においてナッジをデザインするに当たっては、効果をきちんと評価し、科学的根拠に基づく政策立案を実施して透明性を高め、説明責任を果たすことが重要であるとの指摘が日本版ナッジ・ユニットにおいてなされています。

    (<www.env.go.jp/earth/ondanka/nudge/nudge_is.pdf>)

    (参考2)ナッジを活用した新型コロナウイルス感染症対策の事例について

     新型コロナウイルス感染症専門家会議の提言に記載のある、新型コロナウイルス対策の基本戦略3本柱のうちの1つが「市民の行動変容」です。具体的には、

    •「三つの密」など感染リスクの高い場面、高い環境を避ける
    •手洗い、咳エチケット等の基本的な感染対策を徹底
    •バランスのとれた食事、適度な運動、休養、睡眠などで抵抗力を高める

    等を実施することが挙げられます。環境省や地方公共団体等においてナッジを活用した事例については以下のリンク先をご参照ください。

    (<www.env.go.jp/earth/ondanka/nudge/COVID-19.pdf>)

    (参考3)平成30年度、令和元年度に実施した「ベストナッジ賞」コンテストについて

     行動経済学会との連携により、平成30年より、ベストナッジ賞コンテストを実施しています。幅広い分野の社会・行政の課題の解決に向けて、地方公共団体等においてナッジ等の行動インサイトの活用により行動変容を促進し、効果を測定した実績のある取組を募集しています。

     新規性、社会的意義、用いた行動科学の理論・知見の適切性、効果測定の手法の適切性、他の地方公共団体・分野への波及可能性を踏まえ、これまで以下の4件(平成30年度2件、令和元年度2件)がベストナッジ賞を受賞(環境大臣賞)しました。それぞれの取組の関連資料を掲載したウェブサイトのアドレスを以下に添えます。

    【平成30年度】

    ○ 代表者:(株) キャンサースキャン

    ・ プロジェクト:大腸がん検診受診行動促進プロジェクト

    ・ 実施フィールド:東京都八王子市

    (<www.env.go.jp/earth/ondanka/nudge/renrakukai05/mat04_2.pdf>)

    ○ 代表者:京都府宇治市

    ・ プロジェクト:犬のフン害撲滅パトロール「イエローチョーク作戦」

    ・ 実施フィールド:京都府宇治市

    (<www.env.go.jp/earth/ondanka/nudge/renrakukai02/mat03_3.pdf>)

    【令和元年度】

    ○ 代表者:NECソリューションイノベータ(株)

    ・ プロジェクト:感謝フィードバックによる資源循環促進

    ・ 実施フィールド:宮城県南三陸町

    (<www.env.go.jp/earth/ondanka/nudge/renrakukai13/mat_01-1.pdf>)

    ○ 代表者:中部管区警察局岐阜県情報通信部、関東管区警察局静岡県情報通信部

    ・ プロジェクト:オプトアウト方式による休暇取得の促進

    ・ 実施フィールド:中部管区警察局岐阜県情報通信部

    (<www.env.go.jp/earth/ondanka/nudge/renrakukai13/mat_01-2.pdf>)

    (参考4)日本版ナッジ・ユニットBESTについて

     日本版ナッジ・ユニットBEST(Behavioral Sciences Team)は、関係府省庁や地方公共団体、産業界や有識者等から成る産学政官民連携のオールジャパンの取組です(事務局:環境省)。ナッジ(英語nudge:そっと後押しする)やブースト(英語boost:ぐっと後押しする)をはじめとする行動科学の知見(行動インサイト)に基づく取組が政策として、また、民間に早期に社会実装され、自立的に普及することを目的に、環境省のイニシアチブの下、2017年4月に発足しました。その後、同年10月のノーベル経済学賞の受賞分野が行動経済学であったことの後押しもあり、取組が深化し、連携体制が次第に強化されています。どのような取組も、地域に根付くものとするためには、関係するあらゆるステークホルダーを巻き込んでいくことが必要不可欠です。このため、行政内に限った取組ではなく、参加者が同じ立場で自由に議論のできるオールジャパンの実施体制としています。

    ○日本版ナッジ・ユニットBESTのウェブサイト(会議資料、報道発表等)

    (<http://www.env.go.jp/earth/ondanka/nudge.html>)

    ○平成29・30年度年次報告書(日本版ナッジ・ユニットBEST活動報告書)

    (<http://www.env.go.jp/earth/ondanka/nudge/report1.pdf>)

    ○我が国におけるナッジ・ブースト等の行動インサイトの活用の広がりについて

    (<http://www.env.go.jp/earth/ondanka/nudge/hirogari.pdf>)

連絡先

環境省地球環境局地球温暖化対策課脱炭素ライフスタイル推進室

  • 代表03-3581-3351
  • 直通03-5521-8341
  • 室長磯辺信治(内線 6725)
  • 室長補佐池本忠弘(内線 6731)
  • 担当舛田梓静(内線 6793)

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