報道発表資料

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2019年02月05日
  • 地球環境

国際再生可能エネルギー機関(IRENA)及びモルディブ環境省との共催による「小島嶼開発途上国(SIDS)における再生可能エネルギー導入のためのワークショップ」の開催結果について

 環境省と国際再生可能エネルギー機関(以下、「IRENA」という。)及びモルディブ環境省は、平成31年1月28日から31日に、モルディブ共和国・マレにおいて、「小島嶼開発途上国における再生可能エネルギー導入のためのワークショップ」を開催しました。
 本ワークショップは、太平洋の小島嶼開発途上国(以下、「SIDS」という。)における持続可能なエネルギーへの移行の加速と気候変動問題への対処を目的として、特に緑の気候基金(以下、「GCF」という。)へのアクセス向上のための能力構築を行い、コンセプトノートの作成に取り組みました。

1.開催概要

日程

平成31年1月28日(月)~31日(木) 

1月31日は視察
主催(順不同) 日本国環境省、国際再生可能エネルギー機関(IRENA)、モルディブ環境省
開催地 モルディブ共和国・マレ及びディフシ島
参加者

アジア太平洋の小島嶼国・地域の行政官、国際機関、民間金融機関及び事業者等(約60名)

2日目以降は、環境省の招聘による8か国及びモルディブ政府機関等(計20名)が能力構築対象者として参加

2.結果概要

 初日は、開会に当たり、モルディブ環境省のラシード環境大臣、在モルディブ日本国大使館の安部臨時代理大使らより、開催への祝意と実りある成果への期待が表明されました。ラシード環境大臣からは、モルディブ共和国における再生可能エネルギーへのニーズと本ワークショップへの期待が述べられました。日本からは、本ワークショップを通じてGCFへのアクセスを向上させるとともに、SIDSの再生可能エネルギー導入をさらに前進させるため日本の環境技術が大いに貢献できうる旨を述べました。

 また、GCF事務局からは、GCFの役割及びSIDSが利用可能な資金スキームが説明されました。IRENAやADB(アジア開発銀行)からは、SIDSでの再生可能エネルギーの導入に向けての取組やモルディブにおけるプロジェクトの事例等が紹介されました。

 日本からは、独立行政法人国際協力機構(JICA)が行っている国際協力の概要や再生可能エネルギー導入等への支援を紹介しました。また、民間企業より廃棄物発電技術や風力発電技術等の日本の優れた環境技術を紹介し、参加者から高い関心が寄せられました。

 2日目及び3日目は、GCFのコンセプトノート作成に向けての講義や好事例の紹介などを踏まえ、能力構築対象者らが今後取り組む再生可能ネエルギープロジェクトのコンセプトノートの作成に取り組みました。参加者より、本ワークショップは非常に有意義であり、GCFの資金スキームやプロジェクト形成への理解が更に高まった等の感想がありました。

 最終日は、ディフシ島にて、日本、モルディブ両政府及び関西電力株式会社による官民連携の太陽光発電プロジェクト「ディフシ・ソーラーアイス・プロジェクト」の視察が行われました。ディフシ島の行政担当者から、本プロジェクトにより導入された太陽光発電設備からの電力を島の主要産業である漁業に必要な製氷に利用していることが紹介されました。

【参考】

国際再生可能エネルギー機関(International Renewable Energy Agency: IRENA

再生可能エネルギーの普及・促進を目的とした国際機関。平成22年に設立。我が国は、設立当初から理事国に選出され、特に再生可能エネルギーの開発途上国における展開を支援している。現在153か国及びEUが加盟し、本部をアラブ首長国連邦・アブダビに置く。

連絡先

環境省地球環境局国際連携課国際協力・環境インフラ戦略室

  • 代表03-3581-3351
  • 直通03-5521-8248
  • 室長杉本留三(内線 6765)
  • 国際協力専門官東海林珠代(内線 7723)
  • 担当井上彩子(内線 6767)