報道発表資料

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2018年05月22日
  • 自然環境

環境省レッドリスト2018の公表について

環境省では、平成24年度に第4次レッドリスト(絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)を取りまとめており、平成27年度から、生息状況の悪化等によりカテゴリー(ランク)の再検討が必要な種について、時期を定めず必要に応じて個別に改訂することとしています。今回、第4次レッドリストの第3回目の改訂版として、環境省レッドリスト2018を作成しましたのでお知らせします。レッドリスト2018において、67種についてカテゴリーを見直したところ、絶滅危惧種が41種増加し、合計3,675種となりました。また、上記67種について随時見直しの評価理由や生息状況等を解説した「環境省レッドリスト2018補遺資料」を作成しました。

1 環境省版レッドリストについて

環境省版レッドリスト(絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)とは、日本に生息又は生育する野生生物について、専門家で構成される検討会が、生物学的観点から個々の種の絶滅の危険度を科学的・客観的に評価し、その結果をリストにまとめたものです。

レッドリストへの掲載は、捕獲規制等の直接的な法的効果を伴うものではありませんが、社会への警鐘として広く情報を提供することにより、様々な場面で多様な活用が図られるものです。

レッドリストは、分類群ごとに専門家による検討会を設けて評価しています。動物では、①哺乳類 ②鳥類 ③爬虫類 ④両生類 ⑤汽水・淡水魚類 ⑥昆虫類 ⑦貝類 ⑧その他無脊椎動物(クモ形類、甲殻類等)の分類群ごとに、植物では、⑨維管束植物 ⑩蘚苔類 ⑪藻類 ⑫地衣類 ⑬菌類の分類群ごとに、計13分類群について作成しています。

カテゴリーの概要

絶滅 (EX)

我が国ではすでに絶滅したと考えられる種

野生絶滅 (EW)

飼育・栽培下、あるいは自然分布域の明らかに外側で野生化した状態でのみ存続している種

絶滅危惧Ⅰ類 (CR+EN)

絶滅の危機に瀕している種

絶滅危惧ⅠA類(CR)

ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの

絶滅危惧ⅠB類(EN)

A類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの

絶滅危惧Ⅱ類 (VU)

絶滅の危険が増大している種

準絶滅危惧 (NT)

現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種

情報不足(DD)

評価するだけの情報が不足している種

絶滅のおそれのある

地域個体群 (LP)

地域的に孤立している個体群で、絶滅のおそれが高いもの

2 環境省レッドリスト2018について

これまでのレッドリスト見直しの経緯や検討体制は別添資料1のとおりであり、レッドリスト2018では、13分類群のうち9分類群の合計67種についてカテゴリーを見直しました。レッドリストのカテゴリーの詳細な定義については別添資料2に、評価対象種の基本的条件は別添資料3に示すとおりです。

レッドリスト2018における13分類群の掲載種の総数表(亜種を含む)は別添資料4、分類群順別のリストは別添資料5のとおりです。また、レッドリスト掲載種の新旧のカテゴリーの対照表(五十音順)は別添資料6-1のとおりであり、このうち、カテゴリーを見直した全67種の対照表は別添資料6-2、カテゴリーの推移表は別添資料6-3に示すとおりです。

レッドリスト2018における13分類群の絶滅危惧種の合計種数は、レッドリスト2017の3,634種から41種増加(44種追加、3種削除)して3,675種となり、環境省が選定した絶滅危惧種の総数は、平成29年3月に公開した海洋生物レッドリストに掲載された絶滅危惧種56種を加えると3,731種となりました。

※平成31年4月3日、別添資料4表中の括弧内の数字を一部修正しました。

3 環境省レッドリスト2018補遺資料について

「環境省レッドリスト2018補遺資料(別添資料7)」は、環境省レッドリスト2018において新たに掲載された45種、カテゴリーが再評価された22種(うち4種はレッドリストから削除)の合計67種について、基礎情報(評価種の形態、生態、分布等)、生息状況の変化や随時見直しの評価理由等を解説したものです。

 すでに刊行されている各分類群のレッドデータブック2014及び平成29年10月に公表した「環境省レッドリスト2017補遺資料」と合わせて、絶滅のおそれのある野生生物の保護を進めていくための基礎的な資料として広く活用されることが望まれます。

4 レッドリストの入手方法

以下のいずれかの方法で入手可能です。

1. 環境省ホームページよりダウンロード

(インターネットをお使いでない場合)

2. 環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室で直接配布

なお、事前連絡がない場合はお待たせする可能性があります。

3. 返送用封筒(A4版、切手380円分を貼り宛先を記入)を同封して下記に送付

別添資料5を印刷して返送します。

〒100-8975

東京都千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎5号館26階

環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室 宛

添付資料

連絡先
環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室
室長:番匠 克二(6677)
室長補佐:奥田 青州(6685)
担当:田中 里奈(6687)

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