報道発表資料

この記事を印刷
2018年01月18日
  • 地球環境

日本・ミャンマー環境ウィークの結果について

 環境省は、ミャンマー天然資源・環境保全省との共催で、1月15日(月)~1月17日(水)の間、ヤンゴン及びネピドー(ミャンマー)において、環境省が今後海外で展開する「ジャパン環境ウィーク」の初の取組である「日本・ミャンマー環境ウィーク」を開催し、①伊藤忠彦環境副大臣とミャンマー天然資源・環境保全大臣との「日本・ミャンマー環境政策対話」、②我が国の政策と技術を紹介する「ミャンマー廃棄物管理ワークショップ」、③日本企業の環境インフラ技術を紹介する「環境インフラ技術セミナー」を開催しました。
 本ウィークの中で、伊藤副大臣と先方の大臣による「ミャンマー天然資源・環境保全省及び日本国環境省の政策対話 共同声明」において、今後の両国の具体的な協力の方向性と、両国間の環境協力覚書の早期署名を目指すことを発表しました。

1.概要

(1)開催日時

平成30年1月15日(月)~17日(水)

(2)開催場所

ミャンマー連邦共和国 ネピドー及びヤンゴン

(3)主催

日本国環境省、ミャンマー連邦共和国天然資源・環境保全省

2.背景

 環境省は、昨年7月に「環境インフラ海外展開基本戦略」(※)を策定し、途上国における環境分野でのインフラの普及に戦略的に取り組むこととしています。

 ※環境インフラ海外展開基本戦略の策定について(平成29年7月25日付け報道発表)

https://www.env.go.jp/press/104372.html

 今回、その一環として、ミャンマー天然資源・環境保全省との共催による、環境省が今後海外で展開する「ジャパン環境ウィーク」初の取組である「日本・ミャンマー環境ウィーク」を開催しました。この期間中、政策レベルの協議から、実務レベルのセミナー・研修、民間企業が有する環境技術の紹介など、環境関係のイベントを連続して開催することにより、我が国が有する環境技術やノウハウを集中的に先方関係者と共有することを通じて、ミャンマーにおける環境インフラの普及を促進することを目的としています。

3.開催結果

 1月15日から17日までの間、政策対話、ワークショップ、技術セミナー等を開催し、環境インフラ普及に当たっての課題と協力の方向性を議論しました。

(1)第1回日本・ミャンマー環境政策対話(1月15日(月)於ネピドー) 

  • 趣旨:  両国の環境担当当局のハイレベルで政策対話を行い、今後の協力について検討を行うもの。

  • 出席者: 伊藤環境副大臣、オン・ウィン ミャンマー連邦共和国天然資源環境保全大臣 他

 本環境政策対話の冒頭、オン・ウィン天然資源環境保全大臣及び伊藤環境副大臣から、両国間の環境協力の覚書の準備が最終段階にあることが報告されました。個別の分野について議論し、16日には、本政策対話の議論の結果を「ミャンマー天然資源・環境保全省及び日本国環境省の政策対話 共同声明」として発表しました(別添1参照)。共同声明の主な内容は以下の通りです。

① これまでの環境協力のレビュー

 水環境管理、二国間クレジット制度(JCM)による案件形成、両国間の都市間協力等、これまでの協力の進展が確認されるとともに、ミャンマー国における環境に関する現状等が報告され、今後の課題が議論されました。

② 廃棄物管理

 日本、ミャンマー国双方の廃棄物管理の現状や政策について紹介され、今後の方向性を議論しました。その結果、廃棄物管理に関する関係者の共通理解の重要性を認識し、両省において関係者のための能力開発協力活動を開始することに合意しました。廃棄物管理ワークショップを本年2回開催するとともに、人材育成の訪日研修を行います。

③ 環境影響評価(EIA)

 日本、ミャンマー国双方のEIAの制度及び運用の現状について紹介され、今後の方向性を議論しました。その結果、EIAの審査体制の強化の必要性を共有し、今後、国際協力機構(JICA)とも連携し、人材育成の協力を進めていくことに合意しました。

④ 今後のスケジュール

 第2回政策対話は本年末又は来年早々に、日本で行うことで合意しました。

(2)ミャンマー廃棄物管理ワークショップ(1月16日(火)於ネピドー) 

  • 趣旨:  廃棄物管理分野における我が国の政策と技術を紹介し、知見の共有を図るもの。

  • 出席者: 伊藤環境副大臣、環境省担当官、オン・ウィン ミャンマー連邦共和国天然資源環境保全大臣、天然資源・環境保全省及びミャンマー関係省庁担当官、両国自治体、民間事業者 他 約120名

 廃棄物・資源循環分野における我が国の制度・技術や地方自治体における取組、ミャンマー側の現状やマスタープラン等について発表がありました(別添2参照)。意見交換では、我が国の廃棄物処理の現状や廃棄物発電技術の効果、資金等について議論がなされました。本ワークショップの結果を踏まえ、引き続きワークショップを年内にミャンマーで開催し、廃棄物管理に関する協力を深めていくこととしました。

(3)環境インフラ技術セミナー(1月17日(水)於ヤンゴン) 

  • 趣旨:  日本企業の環境インフラ技術及びノウハウをミャンマー連邦共和国の自治体及び民間企業に紹介するもの。

  • 出席者: 日本国環境省、ミャンマー天然資源・環境保全省、JICA、自治体、民間事業者(日本側事業者10社程度、ミャンマー側事業者)他 約190名

 我が国が有する様々な環境技術や取組を紹介するセミナーを開催しました。福島市や北九州市をはじめ、自治体及び民間企業がヤンゴンで実施している都市間連携事業や二国間クレジット制度(JCM)等の取組、ミャンマーにおいて実施されている廃棄物管理や省エネ事業等の環境技術協力の具体例について発表があり、議論がなされました(別添3参照)。また、セミナーの一環として、両国間の官民連携を推進するため、我が国事業者と参加者間が個別に相談できるビジネスマッチングが行われました。

添付資料

連絡先
環境省
地球環境局国際連携課
国際協力室  
代表 03-3581-3351
直通 03-5521-8248
室長 杉本 留三 (内 6765)
主査 有馬 牧子 (内 6766)

Adobe Readerのダウンロード

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。