報道発表資料

平成29年6月20日
廃棄物
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食品廃棄物の不正転売事案について(総括)

 平成28年1月に、食品製造業者等から処分委託された食品廃棄物が、産業廃棄物処理業者により不正転売され、食品として流通するという事案が発覚しました。環境省では、同年3月に、「食品廃棄物の不適正な転売事案の再発防止のための対応について」を公表し、順次、対策を進めております。
 本事案について、不適正保管されていた食品廃棄物の撤去等が完了し、事案の全容が概ね明らかになったことを踏まえ、有識者の御協力を得て、「食品廃棄物の不正転売事案について(総括)」として、課題と対応を取りまとめました。
 環境省としては、総括で述べているとおり、関係府省庁や関係自治体と連携して不適正処理に対する監視等を強化するとともに、廃棄物の排出事業者が果たすべき責務について周知徹底を図るなど、引き続き、再発防止に取り組んでまいります。

1.趣旨

 本事案については、食に対する消費者の不安を招く大きな社会問題となったことから、事案発覚時より食品安全行政に関する関係府省庁連絡会議を通して政府全体で取り組んできたところである。

 また、並行して警察による捜査・立件が行われ、平成29年1月までに、廃棄物処理法(マニフェスト虚偽報告)違反、食品衛生法(無許可営業)違反及び刑法(詐欺罪)違反により、関係者3名が有罪判決を受け、刑が確定した。

 廃棄物処理業者の事業場に保管されている食品廃棄物については、排出事業者責任に基づく回収が行われたほか、愛知県等において地元市、廃棄物関係団体及び廃棄物処理業者の協力による撤去が行われ、平成29年2月までに、パレット、廃プラスチック類、密閉容器に入った食品廃棄物等、周辺環境に影響を及ぼさないものを除き撤去が完了した。

 以上のように、事案の全容が概ね明らかになるとともに、廃棄物の撤去を含めて概ね収束したことを踏まえ、事案発覚後の廃棄物の撤去に至る対応を含め、現行の関係法令やその運用の課題等について改めて検証し、必要な対応を検討するため、環境省では、有識者の御協力を得て、愛知県等からのヒアリングを行い、再発の防止、追加的な対策の必要性について、課題と対応を取りまとめた。

※ 取りまとめに御協力を頂いた有識者

石川 雅紀氏 中央環境審議会食品リサイクル専門委員会 座長

大塚 直氏  中央環境審議会廃棄物処理制度専門委員会 委員長

鈴木 道夫氏 産業廃棄物適正処理推進センター運営協議会 委員長

長岡 文明氏 BUN環境課題研修事務所 主宰  

2.再発の防止について

(1)都道府県等・環境省による監視の強化

【課題】

○ ダイコー株式会社は、産業廃棄物処理業の許可業者であるとともに、食品リサイクル法の国の登録業者(登録時は書面審査)であったものの、事前の県の立入検査等では不適正処理を見抜けなかった。

【対応】

○ 平成28年6月に策定した「食品廃棄物の不正転売防止に関する産業廃棄物処理業者等への立入検査マニュアル」を活用した監視強化

○ 食品リサイクル法の登録事業者に対する指導監督強化(定期的な立入検査が必要)

○ 職員の能力向上のため、国や都道府県等による研修の充実

(2)排出事業者責任の徹底

【課題】

○ 排出事業者は発酵が難しいことが明らかなものも処理を委託

○ 排出事業者による現地確認、料金は適切であったか疑問

○ 冷凍ビーフカツがポリ袋に梱包されている状態等、一見、商品と見えるような状態で処理委託されていたものもあった。

【対応】

○ 排出事業者は、措置命令の対象になり、社名等が公表され、社会的信用が失墜するリスクについて十分に認識すべきである。

○ 排出事業者が果たすべき責務をチェックリストとして周知徹底・指導を強化(適正な処理料金による委託や現地確認による処理状況の確認など)

○ 平成29年1月、食用と誤認されないような適切な措置等(包装の除去等)を、食品リサイクル法の食品関連事業者が取り組むべき措置として、省令改正

(3)排出事業者や行政によるマニフェストを通じた廃棄物処理の確認

【課題】

○ ダイコー株式会社は、電子マニフェストに加入していたため、記録された情報が迅速に検索できたが、電子マニフェストには、処分が終了した旨を虚偽報告を行っていた。

【対応】

○ マニフェスト虚偽記載等に関する罰則強化を今般の廃棄物処理法改正に位置付け

○ 電子マニフェストの一層の普及、不適正な登録・報告内容の疑いの検知に資するようシステムを改修

○ マニフェストの記載事項等について検討

(4)事案の発覚後の対応

【課題】

○ 排出事業者が特定できなかった食品廃棄物については、廃棄物関係団体等の自主的な協力等により撤去

○ 夏場を迎え悪臭等の発生が懸念されたが、愛知県では事実認定等に時間を要すること等の理由から措置命令、行政代執行を行わなかった。

【対応】

○ 今回の撤去は前例とすべきではなく、廃棄物処理法に基づく厳格な行政対応が必要

○ 著しく不衛生な状況等の事案について、緊急代執行ができるよう、「行政処分の指針」の見直しを検討

※ その他、今般の廃棄物処理法改正に、許可を取り消された処理業者等への対応を盛り込んだところである。

添付資料

連絡先
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課適正処理・不法投棄対策室
代  表:03ー3581ー3351
直  通:03ー5501ー3157
課  長:中尾 豊(内線 6871)
室長補佐:織裳 祥一(内線 6884)
係  長:久野 洋二郎(内線 6883)
担  当:倉田 賢志(内線 6883)

環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部企画課リサイクル推進室
直  通:03ー5501ー3153
室  長:田中 良典(内線 6831)
室長補佐:小林 豪(内線 7862)

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