報道発表資料

平成28年11月24日
廃棄物
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平成28年度有害廃棄物の不法輸出入防止に関するアジアネットワークワークショップの結果について

環境省は、平成28年9月6日(火)~同年9月8日(木)にインドネシアのスマランにおいて、インドネシア環境林業省およびバーゼル条約東南アジア地域事務所との共催で、有害廃棄物の越境移動に関するバーゼル条約のアジア地域の担当官が一堂に会する、有害廃棄物の不法輸出入防止に関するアジアネットワークのワークショップを開催しました。
 アジアでは、各国の急速な経済成長を背景に、バーゼル条約の規制対象物である電気・電子機器廃棄物(E-waste)等の輸出入が増加傾向にあり、不法に取引されたE-wasteが混入したミックスメタルスクラップ等の取引事例も報告されています。また、こうした不法取引について、条約の規定に基づく輸出国による貨物返送(シップバック)が必要とされる事例も発生しており、こうした諸問題に取り組むに当たっての国際連携の必要性が高まっています。
 本ワークショップにおいては、こうした不法な取引の具体事例の紹介やその対応策等についての議論が行われ、不法取引に対しアジアネットワークの枠組が連携して取り組むことの必要性が指摘され、次回以降も本課題について引き続き議論を行っていくことが合意されました。
  1. 日程:平成28年9月6日(火)~9月8日(木)

    • 9月6日(火)および7日(水):アジアネットワークワークショップ

    • 9月8日(木):関係施設訪問および意見交換(Semarang Harbor Container Terminal及び PT. Intech Anugrah Indonesia)

  2. 場所:スマラン(インドネシア)

  3. 主催:日本国環境省、インドネシア環境林業省、バーゼル条約東南アジア地域事務所

  4. 参加者:

    アジア太平洋地域13の国と地域(インドネシア、韓国、カンボジア、シンガポール、タイ、中国(香港)、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ラオス、日本)のバーゼル条約担当官が出席しました。日本からは環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部および経済産業省産業技術環境局から担当官が出席しました。インドネシア環境林業省の代表が議長を務めました。

    バーゼル条約事務局、バーゼル条約東南アジア地域事務所のほか、バーゼル条約アジア太平洋地域事務所、IMPEL(ヨーロッパにおける環境法規制の遵守と施行のためのネットワーク)、WCO RILO/AP(世界税関機構アジア太平洋地域情報センター)、研究機関等がリソースパーソンとして参加しました。参加者総数54人でした。

5.議題

(1)開会

 主催者であるインドネシア環境林業省、環境省およびバーゼル条約東南アジア地域事務所から開会の挨拶を行いました。

(2)各国における有害廃棄物等の輸出入に係る規制状況および越境移動実績のアップデート

 最新の輸出入規制の状況及び越境移動の実績について各国より報告されました。報告のなかでは、アジア各国の急速な経済成長を背景に、バーゼル条約の規制対象物である電気・電子機器廃棄物(E-waste)等の輸出入が増加傾向にあり、バーゼル条約に違反して不法に取引されたE-wasteが混入したミックスメタルスクラップ等の取引に関する報告もなされ、こうした不法取引について、条約の規定に基づく輸出国による貨物返送(シップバック)が必要とされる事例についても報告されました。

 また、複数の国から平成27年5月のバーゼル条約COP12において暫定採択されたE-wasteガイドラインを各国内で適用していく際の課題や拡大生産者責任 (EPR) に基づくE-wasteの回収およびリサイクルに関する制度の導入に向けた検討状況等について発表がありました。議論では主にリユース目的の使用済み電気・電子機器とE-wasteを識別する基準等について意見が出され、各国の知見を今後も継続して共有していくことの重要性が認識されました。

(3)シップバックの実施における課題と対応策について

 タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、香港から、日本が輸出国となっている事例を含めた不法輸出入案件に対するシップバックの事例について紹介され、各国が実際にシップバックを行うことができたケース及びシップバックを行うことができなかったケースをそれぞれとりあげ、解決に向けた課題と対応策について議論を行いました。

 またIMPEL―TFSからはヨーロッパにおけるシップバックの取組について紹介されました。

 議論においては、活発な輸出入が行われているアジア諸国の間における不法輸出入の取り締まりに向けては、各国の担当官が情報共有を行う場であるアジアネットワークの活用が非常に重要であり、本課題については次回以降の会合においても引き続き議論を行っていく必要性が認識されました。また、バーゼル条約の遵守委員会が作成中の条約9条2~4項の実施に係るガイダンスの別添で提案されている違法取引が起こった際に関係国に返送を要請する際の通告様式について、次回ワークショップまでに各国で活用し、その経験及び課題について引き続き議論することも提案されました。

(4)バーゼル条約第10回公開作業部会 (OEWG-10) の結果について

 平成28年5月30日~6月2日にケニアのナイロビで開催されたOEWG-10の結果について、バーゼル条約事務局から報告されました。また、有害廃棄物等の環境上適正な管理 (ESM=Environmentally Sound Management) の推進に係るマニュアルの作成やパイロットプロジェクトの実施など、バーゼル条約の下で設置されたESMに関する専門家作業グループの活動の進捗について、アジア太平洋地域のメンバーとして参加しているアジア経済研究所の小島道一氏より紹介されました。また、不法移動における規則遵守を最適化させるための環境ネットワーク (ENFORCE) の活動状況について、同パートナーシップのメンバーであるインドネシア環境林業省のUpik Kamil氏より報告がありました。

(5)関係施設訪問及び意見交換について

 インドネシアの港における税関の取締まりの現場および使用済み電気・電子機器のリファービッシュ(改修)施設を訪問し意見交換を行いしました。税関においては、輸出入における貨物の検査方法について機器の確認を行うとともに、税関職員と不法輸出の取締まりにおける課題等について意見交換を行いました。リファービッシュ施設においては施設の責任者と意見交換を行い、使用済み電気電子機器の回収、改修品の販売、改修の過程で発生する廃棄物の管理の状況等について議論を行いました。

連絡先
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課
代表 03-3581-3351
課長   中尾 豊(内線 6871)
補佐   相澤 寛史(内線 6872)

環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課 適正処理・不法投棄対策室
代表 03-3581-3351
直通 03-5501-3157
室長補佐 工藤 俊祐(内線 6885)
担当   爲澤 悟郎(内線 6886)

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