報道発表資料
また、今般得られた結果について、分析上の留意点とともに、参加した分析機関にフィードバックすることを目的として、本年7月に東京及び大阪で、8月に福岡で調査結果説明会を開催いたします。
1.平成27年度調査結果の概要
平成27年度は、下記の項目について調査を実施しました。
(1)基本精度管理調査の調査項目
・模擬大気試料1(PM2.5抽出液試料):イオン成分(アニオン3項目(塩化物イオン、硝酸イオン、硫
酸イオン)、カチオン5項目(カリウムイオン、ア
ンモニウムイオン、ナトリウムイオン、マグネシウ
ムイオン、カルシウムイオン))
(2)高等精度管理調査の調査項目
・模擬大気試料2(捕集管吸着物試料):アルデヒド類(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド)
・底質試料:フタル酸エステル類(詳細項目:フタル酸ジ-n-ブチル、フタル酸ジ-2-エチルヘキシル、フ
タル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル
参照項目:フタル酸ジエチル、フタル酸ジプロピル、フタル酸ジイソ
ブチル、フタル酸ジ-n-ペンチル、フタル酸ジ-n-ヘキシル)
分析機関からの回答は、地方公共団体が86機関、民間団体が271機関でした。
全体的に良好もしくは相応な精度のものが多いという結果になりました。特に、模擬大気試料1(PM2.5抽出液試料)中のイオン成分については、良好な結果でした。有害大気汚染物質としての追跡調査であった模擬大気試料2(捕集管吸着物試料)中のアルデヒド類(ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒド)については、平成26年度の揮発性有機化合物よりも回答数は大幅に増加し、精度も良好な結果でした。底質試料中のフタル酸エステル類については、項目により精度は異なるものの、全体的には相応な(もしくは良好な)精度であったと考えらます。
なお、環境測定分析検討会による講評を含めた詳細は、環境測定分析統一精度管理調査ウェブサイトのトップページ(https://www.env.go.jp/air/tech/seidokanri/index.html)の『お知らせ』に掲載しています。
2.平成27年度環境測定分析統一精度管理調査結果説明会の開催について
平成27年度に実施した調査結果の説明会を、本年7月に東京及び大阪で、8月に福岡において開催します。開催予定や応募方法等は下記のとおりです。なお、応募者多数の場合は、平成27年度環境測定分析統一精度管理調査に参加した機関を優先いたしますので、あらかじめ御了承ください。
<開催予定、スケジュール>
(1)東京会場
日時:平成28年7月21日(木)13:00~17:00
場所:一般財団法人主婦会館プラザエフ カトレア(定員:約150名)
〒102-0085 東京都千代田区六番町15
URL:http://plaza-f.or.jp/index2/access/
(2)大阪会場
日時:平成28年7月27日(水)13:00~17:00
場所:CIVI新大阪研修センター 905D会議室(定員:約130名)
〒532-0011 大阪市淀川区西中島3丁目9-13 NLC新大阪8号館
URL:http://www.civi-c.co.jp/access.html#shin
(3)福岡会場
日時:平成28年8月2日(火)13:00~17:00
場所:福岡県自治会館 201&202会議室(定員:約100名)
〒812-0044 福岡県福岡市博多区千代4丁目1-27
URL:http://www.f-chousonkai.gr.jp/about/index.html
※各都市における本説明会のプログラム等の詳細は、環境測定分析統一精度管理調査ウェブサイト
(https://www.env.go.jp/air/tech/seidokanri/index.html)に掲載しております。
<募集期間>
平成28年5月31日(火)から6月28日(火)(当日必着)まで
<参加希望の申込み等に関する問い合わせ>
一般財団法人 日本環境衛生センター 環境科学部(担当:紀平、鹿島)
〒210-0828 川崎市川崎区四谷上町10-6
TEL:044-288-4905 FAX:044-288-5232
E-mail:環境測定分析統一精度管理調査ウェブサイトのトップページ
(https://www.env.go.jp/air/tech/seidokanri/index.html)の『お問い合わせ』より
※申込みは、参加申込書をウェブサイトからダウンロードして、E-mail、郵送又はファックスでお願いしま
す。
参考(環境測定分析統一精度管理調査の背景)
我が国においては、大気汚染防止法、水質汚濁防止法等の法令に基づいて、環境基準の設定や汚染状況の監視、工場・事業場に対する排出規制、公害防止・環境保全に係る国・地方の各種計画等の策定等、様々な施策が実施されています。
環境測定分析は、これらの法令や制度・施策を実施するためのすべての基礎であり、地方自治体や民間の環境測定分析機関において測定分析に携わっている技術者が、これを支えています。
環境測定分析の方法は、法令等によって公定法として規定されています。しかし、試料の採取・保管・前処理から、測定分析機器・薬品等の管理・調整・操作に至るまで、公定法に規定されていない細部を含めて、測定分析に携わる技術者の技能・経験・考え方が、データの精度に大きな影響を及ぼします。
このため、環境省では、「環境測定分析統一精度管理に関する調査」を毎年度継続して実施し、環境測定分析機関による測定分析の精度の向上及び信頼性の確保を図っています。
本調査は、近年では500前後の環境測定分析機関が参加する我が国でも最大規模の調査です。また、長期的な計画に基づいて、幅広い試料や項目を対象とするとともに、試料ごとに統計的な分析・評価を行い、その評価結果等についても明らかにしています。
また、調査結果については毎年度「調査結果説明会」等を開催し、分析上の留意点や分析結果に関して、分析機関に技術的な問題点等をフィードバックしています。
併せて環境測定分析統一精度管理調査専用ウェブサイト
(https://www.env.go.jp/air/tech/seidokanri/index.html)において、環境測定分析の精度向上に資する情報などを提供しています。
このような調査内容は、国内外で実施されている他の精度管理調査にはなく、本調査の優れた特徴となっています。
- 連絡先
- 環境省水・大気環境局総務課環境管理技術室
直通:03-5521-8297
代表:03-3581-3351
室 長:田路 龍吾(内線6550)
室長補佐:石関 延之(内線6551)