知床半島先端部地区でのヒグマ対策アイテム紹介。どんなに注意していても、ヒグマとの遭遇の可能性があります。知床半島先端部地区では自分のために、また周囲の人のためにも対策が必要です。クマスプレーは就寝中もすぐ使えるよう常に傍に置き、フードコンテナで ヒグマに人の食べ物の味を覚えさせないようにしてください。携帯式電気柵でテントにヒグマを近づけない工夫をすることも推奨しています。

クマスプレー紹介

クマスプレー

成分は唐辛子の辛味であるカプサイシン。ヒグマに吹きかけて攻撃から身を守る道具で、近距離遭遇の場合に最も有効なアイテムです。射程は3~4メートル。遠くからでは意味はありません。本当に襲われそうな時だけ使います。目と鼻を狙って全量を一気に噴射します。なお、クマスプレーは、専用ホルスターを用いて腰に装着するなど、すばやく取り出せるように携帯してください。

※北米では90%以上の確率でヒグマの攻撃を止めた効果が実証されています。しかし、100%ではありません。出遭わないための注意を怠ってはいけません。これは最後の手段の道具です。

フードコンテナ紹介

フードコンテナ

野営地でヒグマに食料を奪われないための道具です。強化プラスチック製で十分な強度とクマには開けられない形になっています。食料は出来る限り匂いの少ないものを選び、密封袋などに入れてから保管しましょう。 コンテナはテントから十分離れたところに置いておき、クマが直接テントに来ないようにします。

ヒグマは一旦、人の食べ物の味を覚えると、人のいる場所に近づくようになり大変危険です。危険なヒグマを生み出さないためにも、食料管理は徹底しましょう。

携帯式電気柵

携帯式電気柵使用例

高電圧だが微弱電流のため、怪我はさせずに電気ショックだけを与え、テントに近付くクマを撃退できます。乾電池で作動する小型軽量のものが市販されています。ヒグマが高密度な知床での野営では、これがあると安心です。

※通電しづらい石浜での設置にはコツがあります。プラス線とマイナス線が交互になるように配置し、ヒグマが同時に2本の線に触れることでショックを受けるように工夫する必要があります。詳しくはルサフィールドハウスもしくは羅臼ビジターセンタースタッフにおたずねください。

ヒグマ対策 アイテム QアンドA

クマスプレーは一気に噴射

クマスプレーは何回使えますか?

1回の使用で全量を一気に噴射します。噴射時間は数秒に過ぎません。出なくなるまで、目と鼻を狙って噴射し続けます。命がかかっている状況で、出し惜しみは禁物です。
食料はあらかじめ袋に入れる

フードコンテナは防水ですか?大きさは?

少々の水分は防げますが防水構造ではありません。食料は個別にパッキングし、心配な場合はコンテナの外側をビニール袋で包むことなどをお勧めします。大きさは、直径22センチメートル、高さ33センチメートルの円筒形です。
敢えて触れることのないように

人間が誤って電気柵に触れても大丈夫ですか?

電気が流れていますが、ヒグマを死に至らしめるほど強いものではありません。万一人に触れた場合、軽い痛みを感じる程度です(感じ方は人により異なります)。

クマスプレーとフードコンテナはレンタル可能です

クマスプレーとフードコンテナはレンタルが出来ますので活用しましょう。知床半島先端部へ行く前に、下記に示した施設に立ち寄ってレンタル手続きを行ってください(レンタルは有料です)。クマスプレーは販売もしています。なお、クマスプレーは、航空機には持ち込むことも、荷物として預けることも禁止されています。

レンタル手順

知床のヒグマ

知床半島先端部へ行く人は、これらのページをよく読み、ヒグマについての正しい知識と対策方法を身につけましょう。

ここでレンタルできます!

知床の3つの施設で、クマスプレーとフードコンテナのレンタルができます。出発前に立ち寄ってヒグマ対策を万全に行い、知床半島先端部地区の近況をよく調べてから行きましょう。