地球環境・国際環境協力
緑の気候基金(Green Climate Fund:GCF)について
- GCFは、開発途上国がGHG排出抑制・削減・吸収(緩和)と気候変動による影響への対処(適応)を実施するための努力を支援する国際基金(ファンド)。
- 開発途上国における開発を低排出で、かつ気候変動に強靭なものとするために「パラダイムシフト」を引き起こすことを目指す支援を提供する。
- 途上国の開発計画や気候変動政策の優先順位に沿ったプロジェクトを途上国自身から提案し、それを実施・管理することにより、途上国のプロジェクトオーナーシップを確保する。
- 公的資金/民間資金の協調的動員(co-finance)を促進する。
- 先進国及び開発途上国(計43か国)からGCFへの拠出表明総額が約103億米ドル、日本は15億米ドル(約1,540億円)を拠出する。
GCF活用の全体概念図:
- GCFプロジェクトの申請主体は、GCFから認証を受けた認証機関(AE)が行う。その申請に対して、開発途上国(ホスト国)は同意書(No Objection Letter)を発行し、カントリーオーナーシップを確保する。
- GCF理事会にて承認されたプロジェクトは、AEの下で実施される。GCFの資金支援は、1.贈与(grant)、2.融資(loan)、3.保証(guarantee)、4.出資(equity)の形でプロジェクトに提供される。
- AEには、国際的に活動できる国際アクセス機関と、国や地域を限定して活動するダイレクト・アクセス機関とがある。
- 国際アクセス機関の例:(独)国際協力機構(JICA)、(株)三菱東京UFJ銀行、世界銀行、アジア開発銀行(ADB)、国連開発計画(UNDP)、国連環境計画(UNEP)
- ダイレクトアクセス機関の例:PT. Sarana Multi Infrastruktur(インドネシア・インフラ金融公社)、Infrastructure Development Company Limited(バングラデシュ・インフラストラクチャー開発公社)、Small Industries Development Bank of India(インド・小企業開発銀行)、XacBank LLC(モンゴル・ハスバンク)
GCFプロジェクトの規模
- 極小規模(micro):総事業費1,000万米ドル以下
- 小規模(small):総事業費1,000万~5,000万米ドル
- 中規模(medium):総事業費5,000万~2.5億米ドル
- 大規模(large):総事業費2.5億米ドル以上