関連情報の提供方法
関連情報として様式第2(フロン類算定漏えい量の増減の状況に関する情報その他の情報)を報告することで、自社の規模等の漏えいに関する背景情報や漏えい原因の説明、漏えい量削減のための自社の取組の紹介等に活用することができます。
様式第2の提出は事業者の任意です。事業者は必要に応じ、事業者(企業、団体)ごと又は特定事業所ごとに1枚作成し、様式第1(フロン類算定漏えい量等の報告書)に添えて提出します。
記入方法
様式第2には、次の5つの欄が設けられており、それぞれについて情報を提供することができます。
- 1. フロン類算定漏えい量の増減の状況に関する情報
- 2. フロン類算定漏えい量の管理第一種特定製品の種類ごとの内訳等に関する情報
- 3. フロン類算定漏えい量の削減に関し実施した措置に関する情報
- 4. フロン類算定漏えい量の削減に関し実施を予定している措置に関する情報
- 5. その他の情報
記入例については様式第2の記入例(PDF形式:134KB)をご参照ください。
1. フロン類算定漏えい量の増減の状況に関する情報
この欄には、フロン類算定漏えい量の増減の状況のほか、増減の理由その他の増減の状況に関する評価について記入することができます。
記載内容の例
- 店舗数、売場面積の拡大に伴い、機器が増加したため。
- 昨年度老朽化した機器を更新したことから、漏えい量が大幅に減少した。
- 冷媒の変更(R-22からR-404Aへの変更)を伴う機器の入替えによりGWPが増加したため、実漏えい量は同程度だが算定漏えい量が増加した。
- ○○工場で、ターボ冷凍機の冷媒配管の接続部が緩み、大量漏えいが発生したため。
2. フロン類算定漏えい量の管理第一種特定製品の種類ごとの内訳等に関する情報
この欄には、自らが管理する第一種特定製品の種類ごとの内訳及び製品の台数並びに年間漏えい率及びその算定方法等を記入することができます。
記載内容の例
- 空調機器:保有台数○台、合計初期充塡量○kg(全てR-410A)、算定漏えい量○t-CO2(漏えい率○%)
冷凍冷蔵機器:保有台数○台、合計初期充塡量○kg(全てR-404A)、算定漏えい量○t-CO2(漏えい率○%) - 全量がブラインチラーからの漏えい
3. フロン類算定漏えい量の削減に関し実施した措置に関する情報
この欄には、特定漏えい者又は特定事業所における第一種特定製品の管理の適正化に係る取組、フロン類代替物質を使用した製品又は使用フロン類の環境影響度が低い製品の導入の状況等について記入することができます。
平成28年度算定漏えい量集計結果より、本項に報告された内容を分類の上、集計・公表しています(集計結果の公表)。これにより、漏えい量削減のために他の事業者の取組を参考にすることが可能になります。本項を報告する場合、適切に分類して各社の取組を紹介するため、実施内容のうち該当する分類を下記表の「措置の分類」から選択(複数選択可)して記載するようにお願いします。また、分類名に加えて、具体的な措置を追記することができます。
大分類 | 小分類 | |
---|---|---|
機器の導入・更新に関する取組 | a | 老朽化機器・漏えい量が多い機器の更新 |
b | CFC、HCFC(R-22など)から機器の更新 | |
c | ノンフロン機器の導入 | |
d | 低GWP機器の導入 | |
e | その他の機器導入・更新 | |
機器の施工に関する取組 | f | 機器の施工に関する取組 |
機器の使用時における取組 | g | 機器の使用時における取組 |
機器の整備に関する取組 | h | 日常点検(簡易点検)における取組 |
i | 定期点検における取組 | |
j | その他の点検・整備に関する取組 | |
会社全体としての取組 | k | 会社方針等の策定 |
l | 従業員教育に関する取組 | |
その他 | m | その他の取組 |
記載内容の例
- f.機器の施工に関する取組、h.日常点検(簡易点検)における取組
使用年数が長く老朽化した配管の更新を実施。また、毎日機器の点検を実施し、機器の状態を管理。
4. フロン類算定漏えい量の削減に関し実施を予定している措置に関する情報
この欄には、特定漏えい者又は特定事業所における第一種特定製品の管理の適正化に係る計画、フロン類代替物質を使用した製品又は使用フロン類の環境影響度が低い製品の導入に関する計画等について記入することができます。
3.と同様、平成28年度算定漏えい量集計結果より、本項に報告された内容も分類の上、集計・公表しています(集計結果の公表)。これにより、漏えい量削減のために他の事業者の取組を参考にすることが可能になります。本項を報告する場合、適切に分類して各社の取組を紹介するため、実施内容のうち該当する分類を3.の欄に掲載した表の「措置の分類」から選択(複数選択可)して記載するようにお願いします。また、分類名に加えて、具体的な措置を追記することができます。
記載内容の例
- a.老朽化機器・漏えい量が多い機器の更新、c.ノンフロン機器の導入
老朽化した機器について、ノンフロン機器への計画的な更新を予定。
5. その他の情報
この欄には、1.〜4.の欄に記入していないフロン類の漏えい量の抑制等に関する情報を記入することができます。
平成29年度算定漏えい量集計結果から、本項に事業所数・漏えい原因を記載した場合、その内容と集計した結果も公表することを予定しています。適切に各社の取組を紹介するとともに適切に集計するため、可能な限り下記の方法に従って報告いただくようお願いします。事業所数、漏えい原因以外の内容を記載することもできます。
【事業所数】
各事業者の事業規模の目安として、算定漏えい量と併せて事業所数の公表を予定しています。算定対象年度(提出年度の前年度)の事業年度末の全事業所数を記載してください。続けて事業所種類別の数を記載することもできます。なお、事業所の定義は漏えい量算定時の考え方と同様としてください。
【漏えい原因】
各事業者の漏えい原因を整理するため、漏えい原因の分類別の公表を予定しています。主要な漏えい原因を下記表に示す項目から選択し、記載してください。続けて、その原因による漏えい量や具体的な状況等を記載することもできます。
漏えい原因(選択項目) | 備考 | 考えられる例 |
---|---|---|
(ア) 製造時の要因 | 機器の製作不良や設計不良等により漏えいした場合に選択 | シールゴム部品の不適合 |
(イ) 施工時の要因 | 施工不良等により漏えいした場合に選択 | 施工時のろう付け不足 |
(ウ) 使用時の要因 | 使用者の誤操作や誤判断等により漏えいした場合に選択 | 使用中の機器の破損 |
(エ) 整備時の要因 | 腐食管理不良や検査管理不良等、整備不足により漏えいした場合に選択 | 整備後のナット締め不足、明らかな腐食・亀裂箇所の整備不足 |
(オ) 明確な要因が特定できないスローリーク | 明確な要因が特定できない場合に選択 | 経年劣化により発生したピンホール、振動によるバルブの緩み |
(カ) その他・不明 | (ア)~(オ)のいずれにもあてはまらない場合に選択 | - |
記載内容の例
- (事業所数)60事業所(うち、総合スーパーマーケット57、物流センター2、本社施設1)を保有。
- (漏えい原因)全算定漏えい量5,620t-CO2のうち、(エ)整備時の要因(定期点検の際に整備業者が誤って弁操作を行った)で1,702t-CO2が漏えい。残り3,918t-CO2は(オ)明確な要因が特定できないスローリークによる漏えいであった。
- (漏えい原因)(イ)施工時の要因、(オ)明確な要因が特定できないスローリークが該当。
- 漏えい量の算定・報告